AI査定と不動産会社の査定、どっちが正解?「査定の裏側」を見抜いてカモにされないための賢い使い分け術

AI査定では3,400万円だったのに、不動産会社に査定を依頼したら3,000万円から3,700万円までなど、大きな差が出るというケースは少なくありません。「一体どれを信じればいいの?」「高い査定額を出す会社に任せたらカモにされるのでは?」と不安になる人もいるでしょう。

実際の売却現場では、AI査定の方が成約価格に近かったケースもあれば、不動産会社の訪問査定が物件の価値を正しく見抜いたケースもあります。そのため、AIと不動産会社のどちらが正しいかを考えるのではなく、それぞれがどのような根拠で査定額を算出しているのかを理解することが大切です。

本記事では、AI査定と不動産会社の査定方法の違いや、査定額がバラつく理由、「A社3,000万円、B社3,500万円、AI査定3,400万円」といった場合の考え方について解説します。

この記事を読み終える頃には、「どの査定額を信じるべきか」「どの会社に任せるべきか」を、自分の基準で判断できるようになるでしょう。

この記事で分かること

  • AI査定と不動産会社の査定方法の内容
  • 不動産仲介営業マンのインタビューで聞き出した「AIの限界」と「人の強み」
  • カモにならずに売却判断の軸を決める手順
  • 「釣り査定」と「戦略的なチャレンジ」の境界線を見極め方
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なぜ同じ物件でも査定価格が違う?AI査定と不動産会社の査定方法を解剖する

なぜ同じ物件でも査定価格が違う?AI査定と不動産会社の査定方法を解剖する

「AI査定と不動産会社の査定で300万円違った。どっちを信じればいいの?」「高い査定額を出す会社に騙されないだろうか?」と不安になる場合があります。

しかし、査定額が違うからといって、どちらかが間違っているとは限りません。AI査定と不動産会社では査定の仕組みそのものが異なり、不動産会社同士でも評価の考え方や販売戦略に違いがあるためです。

大切なのは、査定額そのものではなく「なぜその価格になったのか」を理解することです。ここでは、査定額に差が出る理由と、提示された数字の見極め方について解説します。

AI査定は「市場の相場価格」をすぐに計算できるツール

AI査定は、過去の成約事例や公示地価、周辺の売り出し情報などの膨大なデータをもとに、「この条件ならこのくらいが相場」という価格を自動で算出するツールです。物件の種類ごとに適した査定手法を用いて機械的に計算します。

不動産会社のように担当者の経験や販売戦略が査定額に影響することがなく、「媒介契約を獲得したいから高めの査定額を提示する」といった営業上の思惑も入りません。そのため、感情や忖度のない客観的な相場価格を把握できる点が大きなメリットです。不動産会社の査定額が妥当かどうかを判断する際の、セカンドオピニオンとして役立つでしょう。

ただし、AI査定は実際に現地を確認するわけではないため、内装のこだわりやメンテナンス状況、日当たり、眺望といった個別の事情を十分に反映できない場合があります。特に戸建住宅は建物の状態によって価格が大きく変わることもあるため、AI査定の結果は「実際に売れる価格」ではなく、「現在の相場を把握するための目安」として活用するのがおすすめです。

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不動産会社の査定は、個別事情と戦略を織り込んだ「3ヶ月以内に売れる予測価格」

不動産会社の査定は、単純な相場計算ではなく、「実際に売却活動を行った場合に、3カ月前後で売れそうな価格帯」を予測する作業です。

担当者はレインズや自社の取引データから類似物件の事例を選び、さらに室内の状態やリフォーム履歴、日当たりや眺望、周辺で売り出されている競合物件の状況などを確認します。加えて、売主の売却理由や売却期限といった事情も踏まえながら、販売戦略を組み立てて査定額を算出します。

そのため、不動産会社の査定額は「相場価格」ではなく、「この価格なら売れる可能性が高い」という予測価格に近いものです。同じデータを見ても、会社や担当者によって重視する事例や販売方針、どこまで高値にチャレンジするかが異なるため、査定額に幅が出るのは当然です。

むしろ複数社で査定額が異なるのは正常なことであり、その理由を比較することが適正価格を見極めるポイントになります。

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不動産のプロに聞く、AI査定の方が近いケースはある?やはり不動産会社の方が査定精度が高い?

不動産のプロに聞く、AI査定の方が近いケースはある?やはり不動産会社の方が査定精度が高い?

AI査定の方が実際の成約価格に近かったケースもあれば、訪問査定だからこそ見抜けた価値もあります。不動産仲介営業マンの実体験をもとに、AIと人による査定の強みを見ていきましょう。

AIの方が現実に近かったケース「標準的なマンション」

不動産会社の担当者に聞いた、AI査定の方が近かったケースはこちらです。

【不動産会社の担当者】実は、AI査定の方が実際の成約価格に近かったケースもあります。以前担当したマンションで、AI査定は3,400万円だったのに対し、不動産会社による査定は3,800万円前後という結果になりました。ただ、その物件は立地や間取り、室内状況も平均的で、特別な強みや弱みがない、いわゆる標準的なマンションだったんです。
販売を始めてみると、3,800万円ではなかなか反響が集まらず、価格を見直した結果、最終的には3,400万円台で成約しました。このようなケースでは、AIが過去の成約事例や市場データをもとに算出した価格の方が、実際の相場に近かったと言えます。不動産会社の査定は売主様の期待や当社の販売戦略を考慮することもあるため、標準的なマンションに限っていえば、AI査定が市況に近い数字を示すことも少なくありません。

ただし、これはあくまで条件が標準的なマンションの場合です。物件に独自の強みや弱みがある場合は、AIでは評価しきれず、不動産会社の査定の方が実際の成約価格に近くなるケースもあります。

不動産会社の訪問査定による査定金額の方が実際の売却価格に近いケース「戸建・土地・クセのある物件」

次は、不動産会社の訪問査定のほうが実際の売却価格に近かったケースについてご紹介します。

AIでは見抜けなかった物件の価値【不動産会社の担当者】
戸建てや土地、特徴のある物件は訪問査定の方が実際の売却価格に近くなることが多いですね。以前担当した物件では、AI査定は周辺相場をもとに価格を算出していましたが、現地を確認すると前面道路が6mあり、駐車もしやすく車同士のすれ違いもスムーズでした。
さらに日当たりも良好で、購入希望者からの評価が高かったんです。結果的に相場より約200万円高い価格で成約しました。こうした現地を見なければ分からない条件はAIでは評価しきれないため、人による査定が強みを発揮する場面だと感じています。
室内状態の良さで100万円上乗せ【不動産会社の担当者】
訪問査定の強みを感じたのが、室内状態が非常に良かったマンションのケースです。AI査定では周辺相場とほぼ同じ価格が提示されていましたが、実際に室内を確認すると、水回りや床の状態が良く、リフォームの必要性もほとんどありませんでした。
さらに周辺で売り出されていた競合物件と比べても見栄えが良かったため、相場より100万円高い価格で売り出すことを提案。結果として、多くの問い合わせが集まり、価格を下げることなく早期に成約できました。室内の印象や管理状態などは、やはり現地を見なければ正確に評価できない部分だと思います。
AIでは読めない需要とのミスマッチ【不動産会社の担当者】
逆に、売主様がこだわってお金をかけた部分が、必ずしもプラス評価にならないケースもあります。以前担当した物件では、グランドピアノを置くためにリビング全体を防音仕様にしていました。壁・天井・床に防音材を入れた結果、本来12畳取れた空間が10畳程度になっていたんです。
AI査定は通常の間取りや面積を前提に価格を算出していましたが、実際には防音設備を必要とする買い手がほとんど見つからず、長期間売れ残ってしまいました。現地を見て需要とのズレを把握できるのは、人による査定ならではだと思います。

戸建てや土地、特殊な設備や強いこだわりがある物件は、データだけでは価値を正しく判断できないことがあります。その場合、AI査定だけでなく、不動産会社による訪問査定を受けて総合的に評価してもらうとよいでしょう。

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「A社3,000万/B社3,500万/AI査定3,400万」どれを信じるか?カモにならずに軸を決める手順

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A社は3,000万円、B社は3,500万円、AI査定は3,400万円の場合、「この差は何?誰を信じればいいの?」と悩む人も多いでしょう。ここでは、資金計画とチャレンジ価格を分けて考える方法を解説します。

保守的な数字を資金計画の基準にする

不動産仲介営業マンへ取材したところ、以下のような考えを話してもらいました。

【不動産会社の担当者】
私の会社はどちらかというとA社のような保守的な査定を出す立場です。例えば、A社3,000万円、B社3,500万円、AI査定3,400万円という結果だった場合、住み替えや資金計画を立てる際は、最も高い査定額ではなく、確実に売れそうな3,000万円を基準に考えるべきでしょう。
なぜなら、売却代金で住宅ローンを完済し、残ったお金を次の住まいや賃貸の初期費用に充てる場合、想定より安く売れると計画全体が崩れてしまうからです。

なお、AI査定の3,400万円は現在の相場感を把握する目安として活用するとよいでしょう。そのうえで、「どこまで高値を狙うか」を判断するのが現実的です。手残りのシミュレーションは、高額査定ではなく、A社のような保守的で実現性の高い査定額を基準に進めるのが安全といえます。

チャレンジ価格は別枠+期限セットで決める

不動産仲介営業マンに取材をしたところ、以下のような見解も出されました。

【不動産会社の担当者】
私の場合は、「最初は3,500万円で売り出したいなら、その価格でスタートするのもありですよ。ただし、それはあくまでチャレンジ価格です。2週間〜1カ月ほど様子を見て、反響がなければ価格を見直しましょう」とお伝えしています。
その際に意識していただくのが、「チャレンジ価格(高めスタート)」と「現実ライン(確実に売れそうな価格)」の2段構えです。高値を狙うこと自体は悪くありませんが、現実ラインも把握しておくことで、反響が少なかった場合に冷静な判断ができます。
また、チャレンジ価格を採用するかどうかは、査定額だけで決めるものではありません。住み替えの期限が決まっているのか、多少長引いても高く売りたいのかなど、ご自身の売却期限やストレス耐性に合わせて選ぶことが大切だと思います。

高値を狙うことは可能ですが、売却を成功させるには現実ラインも把握しておくことが重要です。売却期限やストレス耐性に合わせて、無理のない価格戦略を選びましょう。

不動産の査定額を決める要素や売却価格の決め方について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

不動産の査定額は何で決まる?不動産の査定額を決める4つの要素と、高く見せたい売主のための攻め方・守り方

自分で売却価格を決める時に参考にすべき3つのポイント

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「釣り査定」と「戦略的なチャレンジ」の境界線を見極めるには「妥当なチャレンジ価格」を聞く

「釣り査定」と「戦略的なチャレンジ」の境界線を見極めるには「妥当なチャレンジ価格」を聞く

「高い査定額を出されたけれど、本当に売れるのだろうか」と不安になる人は少なくありません。高額査定が釣り査定なのか、根拠のあるチャレンジ価格なのかは、ある質問をすることで見極めやすくなります。

釣り査定の特徴は「妥当なチャレンジ価格の説明がない」

高額査定が「釣り査定」なのか、それとも根拠のあるチャレンジ価格なのかを見極めるには、査定額の妥当なチャレンジ価格を確認しましょう。不動産仲介営業マンによれば、釣り査定に多いのは「今は相場が上がっていますから」「うちの集客力ならこの価格でもいけますよ」といった説明だけで終わってしまうケースだそうです。

一方、根拠のある査定であれば、「どの成約事例を基準にしたのか」「現在売り出し中の競合物件と比べて何が強みで、何が弱みなのか」を具体的に説明できます。例えば、同じマンション内の成約事例や周辺の競合物件との比較を示しながら査定額を提示してくれるはずです。

もし質問しても説明が曖昧だったり、話が抽象的だったりする場合は注意が必要です。査定額そのものではなく、その数字に至った根拠を確認することが、釣り査定を見抜くポイントになります。

誠実なチャレンジ価格は「妥当なチャレンジ価格+競合+期限」をセットで考えるべし

誠実なチャレンジ価格には、必ず「妥当なチャレンジ価格」「競合」「期限」の3つがあります。

不動産仲介営業マンによれば、本当に根拠のある提案なら、以下のように具体的な説明ができるそうです。

  • 同じマンションの○階○号室が○○万円で成約しています
  • 近隣の○○マンションも○○万円前後で成約しています
  • 現在は同価格帯の競合が○件あります

そのうえで、「お部屋の眺望が良いので査定レンジの上限を狙いましょう。ただし、これはチャレンジ価格なので、2週間で問い合わせや内見が十分に集まらなければ価格を見直しましょう」といった売却戦略を提示してくれます。

重要なのは査定額の高さではなく、その価格に至った理由に納得できるかどうかです。成約事例や競合状況、値下げの判断基準まで説明してくれる担当者は、やる気だけでなく誠実さも期待できます。価格の根拠を丁寧に説明できるかどうかが、信頼できる不動産会社を見極める判断基準です。

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まとめ:AI査定と不動産会社の査定を賢く使い分けよう

まとめ:AI査定と不動産会社の査定を賢く使い分けよう

AI査定と不動産会社の査定は、どちらか一方を信じるものではなく、それぞれ役割が異なります。AI査定は市場データをもとにした客観的な相場の目安であり、不動産会社の査定は物件の特徴や売却事情、販売戦略を踏まえた予測価格です。大切なのは査定額の高さに振り回されるのではなく、「なぜその価格なのか」を見極めることです。

まずはAI査定で相場の中心となる価格帯を把握し、そのうえで複数の不動産会社から査定を取り、価格の根拠や売却戦略を比較してみましょう。そして、チャレンジ価格と現実ラインを整理し、自分の売却期限や資金計画に合わせて判断することが大切です。

不動産会社の査定額をそのまま信じるのではなく、まずは自分自身が相場を把握しておくことが大切です。HowMa(ハウマ)のAI査定は、全国のマンション・戸建て・土地に対応しており、匿名で手軽に相場を確認できます。

AIが膨大な不動産データをもとに査定額を算出してくれるため、不動産会社の査定を比較する際のセカンドオピニオンとしても活用できます。まずは60秒で相場を確認し、売却の主導権を自分で握りましょう。

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