実家を空き家のまま放置するリスク7選|資産価値・税金・相続…後悔する前に知っておきたいこと

親から相続した実家。

「思い出があるからそのままにしている」
「いつか使うかもしれない」
「売るかどうか決められない」

そんな理由で空き家のまま保有している人は少なくありません。

しかし、空き家は時間が経つほどリスクや維持コストが増え、売却のタイミングを逃してしまうこともあります。

この記事では、実家を放置することで起こり得る7つのリスクと、後悔しないための対策を解説します。

この記事で分かること

  • 実家を空き家のまま放置すると起こるリスク
  • 「いつか売る」という考え方が損をする
  • 空き家は犯罪の標的になりやすい
  • 空き家の倒壊・老朽化リスク
  • 空き家でも固定資産税や維持費を払い続けることになる
  • 相続人が増えるほど話がまとまりにくくなる
  • 管理不足で近隣トラブルになる可能性がある
  • 建物が古くなると売却しにくくなる
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目次

実家を空き家のまま放置すると起こる7つのリスク

実家を空き家のまま放置すると起こる7つのリスク

実家を空き家のまま放置すると、建物の劣化だけでなく、資産価値の低下や維持費の負担、犯罪や近隣トラブルなど、さまざまなリスクが時間とともに大きくなります。

また、「いつか売ろう」と考えていても、いざというときに希望どおりの価格で売れないケースも少なくありません。ここでは、空き家を放置することで起こりやすい7つのリスクについてご紹介します。

  • 資産価値が下がる
  • 建物の劣化が進む
  • 犯罪や不法侵入のリスク
  • 税金・維持費がかかり続ける
  • 相続トラブルにつながる
  • 近隣トラブルになる
  • 売りたいときに売れなくなる
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リスク① 資産価値が年々下がる

リスク① 資産価値が年々下がる

実家を空き家のまま放置すると、建物の劣化や築年数の経過、市場環境の変化によって資産価値は徐々に下がっていきます。はじめに、空き家にしたままにしておくと、資産価値が年々下がる理由について解説しましょう。

建物は住まないほど傷みやすい

人が住まなくなった家は、住み続けている家に比べて傷みやすくなります。人が生活していれば自然に行われる換気や掃除がなくなるため、室内に湿気がたまり、カビや害虫が発生しやすくなるからです。

また、屋根や外壁の小さな傷みや雨漏りにも気付きにくく、気付いた頃には建物内部の腐食やシロアリ被害が広がっていることも少なくありません。その結果、修繕費がかさむだけでなく、建物の状態が悪化することで査定額が下がる要因にもなります。

市場価格も変動する

空き家の価値は、建物の状態だけで決まるわけではありません。不動産市場は常に変化しており、人口減少や少子高齢化が進む地域では、住宅を購入したい人が減ることで相場が下がることがあります。

また、周辺環境の変化や新築住宅の供給状況なども価格に影響します。さらに、建物は築年数が古くなるほど価値が下がるのが一般的です。「まだ売るつもりはない」と思っていても、数年後には相場が下がり、希望どおりの価格で売却できなくなる可能性もあります。

「いつか売る」が一番損をすることも

「今すぐ売るつもりはないから」と実家を空き家のままにしていると、気付かないうちに資産価値が大きく下がってしまうことがあります。

建物の老朽化に加え、築年数の経過や周辺エリアの需要の変化が重なることで、売却価格が数百万円下がるケースも少なくありません。さらに、管理状態が悪ければ買い手が見つかりにくくなり、リフォーム費用や解体費用を見込んだ値引きを求められることも考えられます。

「いつか売ればいい」と先延ばしにするほど選択肢は狭まり、結果として大きな損失につながる可能性があります。売却を決めていなくても、まずは現在の資産価値を把握し、今後の方向性を考えておくことが重要です。

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リスク② 空き家は犯罪の標的になりやすい

リスク② 空き家は犯罪の標的になりやすい

人の気配がない空き家は、犯罪の標的になりやすい傾向があります。

ここでは、空き家が犯罪で狙われやすい理由について解説します。

管理されていない空き家は不法侵入のリスクが高まる

空き家は、人の出入りが少なく、管理されていないように見えると、不法侵入に狙われやすくなります。ポストに郵便物がたまっていたり、庭木や雑草が伸び放題になっていたりすると、「誰も住んでいない家」と判断され、不審者の目につきやすくなるためです。

不法侵入を防ぐための効果的な防犯・予防策の例はこちらです。

対策効果
定期的に現地を訪れ、換気や点検を行う人の出入りがあることを示し、不法侵入を抑止しやすくなる
郵便物をこまめに回収する「長期間留守の家」という印象を与えにくくする
防犯カメラ・センサーライトを設置する不審者への威嚇・侵入の抑止効果が期待できる
空き家管理サービスやホームセキュリティを利用する遠方でも定期的な管理や防犯対策を維持しやすい

不法侵入を防ぐには、きちんと管理されている家だと分かる状態を保つことが欠かせません。定期的に現地を訪れて換気や点検を行い、郵便物を回収したり庭の手入れをしたりするだけでも、防犯対策につながります。

さらに、防犯カメラやセンサーライトなどを設置すれば、侵入の抑止効果が期待できます。遠方で管理が難しい場合は、空き家管理サービスやホームセキュリティを利用するのも一つの方法です。

管理不足の空き家は放火されるおそれも

空き家は、管理が行き届いていないと放火されるおそれがあります。建物の周囲に枯れ草や木くず、紙くずなどの燃えやすいものが放置されていると、火災が広がりやすくなり、建物だけでなく周辺にも被害が及ぶ可能性があるでしょう。

放火を避けるための効果的な防犯・予防策はこちらです。

対策効果
枯れ草、木くず、紙くずなどの撤去・除去火種が着火・拡大する「燃料」をなくす
建物の周囲に燃えやすいものを置かない敷地外から手を伸ばして簡単に火をつけられるのを防ぐ
窓や出入口の確実な施錠、鍵の管理建物内部へ不審者が容易に侵入するのを防ぐ
使用していないガス・電気の契約停止や元栓・ブレーカーの遮断万が一の二次災害(漏電火災・ガス爆発)を防ぐ

放火を防ぐには、建物や敷地を定期的に見回り、枯れ草や木くずなどの燃えやすいものを放置しないことが大切です。あわせて、窓や出入口は確実に施錠し、鍵を適切に管理しましょう。

使用していないガスや電気は必要に応じて、契約停止や元栓・ブレーカーの遮断を行い、漏電火災やガス漏れなどの二次災害を防ぐことも重要です。

空き家への不法投棄は所有者の負担につながる

空き家は、適切に管理がされていないと、不法投棄の被害に遭いやすくなります。家具や家電、建築廃材などが一度捨てられてしまうと、行為者が特定できないケースも少なくありません。

その場合は、土地の所有者や管理者が撤去や処分を行わなければならないことがあり、処分費用を負担するケースもあります。

不法投棄を抑止するのに効果的な防犯・予防策はこちらです。

対策効果
定期的な雑草刈り・清掃「人の目が届いている(管理されている)」という強いシグナルになる
防犯カメラ・看板の設置行為者への心理的な牽制(抑止力)になる
フェンス・ロープの設置敷地内への車両や人の侵入自体を物理的に防ぐ
近隣住民との連携異変があった際に連絡をもらえる体制ができる

雑草が生い茂った空き家の敷地や、手入れが行き届いていない場所は、ごみを捨てても気付かれにくく、不法投棄を招く原因になりかねません。不法投棄を防ぐには、定期的に見回りや除草、清掃を行い、管理されていることが分かる状態を保つことが必要です。

必要に応じてフェンスや不法投棄防止の看板、防犯カメラを設置することも効果的です。地域住民とも連携し、ごみを捨てられにくい環境づくりを心がけましょう。

人の気配がない空き家は空き巣に狙われやすい

近年は空き家を狙った盗難が増えています。人が住んでいないと侵入しやすくなるからです。室内に現金や貴重品、家電などを残したままにしていると、盗難被害につながるおそれもあります。

「郵便物をこまめに回収する」「庭木の剪定や雑草の除去を行う」など基本的な防犯対策のほかには、以下のアクションも効果的です。

対策効果
窓に防犯フィルムや補助錠を設置するガラス破りなどによる侵入を防ぎやすくする
現金や貴重品を置かない万が一侵入されても盗難被害を最小限に抑えられる
近隣住民と連携する不審者を見かけた際に早期対応しやすくなる

空き巣被害を防ぐには、日頃から管理されている状態を保つことが大切です。あわせて、窓に防犯フィルムや補助錠を設置し、現金や貴重品は室内に残さないようにしましょう。

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リスク③ 建物の倒壊・老朽化リスク

リスク③ 建物の倒壊・老朽化リスク

空き家は人が住まなくなると換気や点検の機会が減り、老朽化が進みやすくなります。劣化を放置すると、屋根や外壁の損傷だけでなく、倒壊の危険性が高まることもあるため注意が必要です。ここでは、空き家の倒壊・老朽化リスクについて解説します。

台風・地震による被害が大きくなりやすい

空き家は、人が住まなくなると建物の傷みに気付きにくくなります。そのまま放置していると、台風発生時には傷んだ屋根瓦や雨どいなどが強風で飛ばされ、近隣の住宅や通行人に被害を与えかねません。

また、老朽化した塀や建物は、地震の揺れによって倒壊する危険性が高まります。こうした被害が発生すると、高額な修繕費用がかかるだけでなく、状況によっては所有者が損害賠償責任を負う可能性があります。

大きな被害を防ぐには定期的に建物の状態を確認し、必要に応じて補修や修繕を行いましょう。

空き家は外壁の落下事故にも注意が必要

空き家になると管理の目が行き届かなくなり、外壁のひび割れや浮き、剥がれなどの劣化に気付きにくくなります。そのまま放置すると、壁材や下地材の劣化が進み、台風や強風、地震の揺れなどをきっかけに外壁材が落下する可能性があります。

特に2階部分など高い場所から外壁材が落下すると、通行人や近隣住宅、駐車中の車に被害が及ぶおそれがあり、大きな事故につながりかねません。

築年数が古い建物では、外壁の劣化が進んでいる場合もあるため、定期的に外壁の状態を確認し、ひび割れや浮きなどを見つけたら早めに補修することが大切です。

雨漏りは見えない場所まで劣化が広がる

誰も住まない家は、雨漏りによる屋根や外壁のトラブルサインを見逃しがちです。そのまま放置すると、小さなひび割れや屋根材のずれから雨水が建物内部へ浸入し、雨漏りにつながることがあります。気付いた頃には被害が広がっているケースも少なくありません。

雨漏りが続くと、天井や壁のシミだけでなく、柱や梁など建物の内部まで傷みが進み、修繕費用が高額になることもあるでしょう。屋根や外壁を点検し、雨漏りの兆候を見つけたら早めに補修することが必要です。

修繕費が高額になるケース

屋根や外壁のひび割れ、雨漏りなどの小さな不具合を放置すると、劣化が少しずつ広がり、修繕が必要な範囲も大きくなってしまうので注意しましょう。

本来なら部分的な補修で済んだはずの工事が、屋根の葺き替えや外壁の張り替え、柱や梁の補強など大規模な修繕へ発展することもあります。高額な修繕費用の代表的な例は次のとおりです(戸建て住宅の一般的な目安)。

修繕内容費用目安
屋根全体交換(カバー工法/葺き替え)約80〜200万円
外壁全体の張り替え(30坪の場合)約150〜280万円
天井板の張り替え約5〜20万円

こうした工事は内容や建物の状態によって異なりますが、数十万円から数百万円の費用がかかるケースも珍しくありません。余計な出費を防ぐためにも、定期的に建物の状態を確認し、不具合を見つけたら早めに補修しましょう。

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リスク④ 固定資産税や維持費を払い続けることになる

空き家は使っていなくても、固定資産税や都市計画税に加え、管理費や修繕費などの維持費がかかり続けます。放置期間が長くなるほど負担は積み重なるため、早めに対策を検討することが必要です。ここでは、空き家の税負担や維持費について解説します。

空き家でも固定資産税は毎年かかる

空き家は誰も住んでいなくても、所有している限り毎年固定資産税や都市計画税が課税されます。「使っていない家だから税金はかからない」と思われるかもしれませんが、そのようなメリットはありません。

さらに、適切な管理が行われず、自治体から「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けると、住宅用地の特例が解除され、土地の固定資産税の負担が大きく増える(最大で従来の約6倍)可能性があります。

空き家を長く所有するほど税負担は増えていくため、このまま管理を続けるか、売却や賃貸などの活用を早めに検討することが、余計な負担を抑えるポイントです。

空き家になったら火災保険の見直しが必要

空き家でも、火災や落雷、台風などの自然災害に備えるため、火災保険への加入は必要です。ただし、人が住んでいない空き家は、多くの場合「一般物件」として扱われ、居住中の住宅より保険料が高くなる傾向があります。

また、空き家になったことを保険会社へ申告せず、住宅向けの火災保険を契約したままにしていると、契約内容によっては保険金が支払われない場合があります。

空き家を所有している場合は、現在の契約内容を確認し、建物の利用状況に合った火災保険へ見直しましょう。

草刈り・清掃などの管理費用がかかる

空き家は人の手が入らないため、庭木や雑草はどんどん伸び、落ち葉やごみもたまりやすくなります。手入れをしない状態が続けば、見た目が悪くなるだけでなく、ハチや蚊などの害虫が発生したり、ネズミやハクビシンが住み着いたりすることもあるでしょう。

不法投棄や不審者の侵入を招きやすくなるほか、伸びた枝や雑草が隣地にはみ出せば、ご近所とのトラブルにつながりかねません。

実家が遠方にあり、自分で管理するのが難しい場合は、草刈りや清掃を業者へ依頼するのも一つの方法です。ただ、そのたびに費用が発生するため、空き家を長く所有するほど維持費はかさんでいきます。

庭木の剪定や草刈り、敷地内の清掃は、建物を適切な状態に保つための日常的な管理です。使っていない家であっても、こうした手入れは継続して行うことになります。

マンションは管理費・修繕積立金がかかる

マンションを空き家のまま所有していても、管理費や修繕積立金の支払いは毎月続きます。「住んでいないから払わなくてよい」ということはなく、所有者である限り支払い義務はなくなりません。

管理費は共用部分の清掃や設備の維持管理などに、修繕積立金は将来の大規模修繕に備えるために使われます。支払いを滞納すると延滞金が発生したり、管理組合から督促を受けたりすることもあるため注意が必要です。

毎月の負担は物件によって異なりますが、空き家の期間が長くなるほど支払総額は増えていきます。無駄な負担を増やさないためにも、売却や賃貸など、今後の活用方法は早めに考えておくとよいでしょう。

空き家税導入の動き

空き家の増加が全国的な課題となるなか、空き家の利活用を促すため、新たな税制度を導入する自治体も出てきています。例えば、京都市では別荘や空き家などを対象とした「非居住住宅利活用促進税(いわゆる空き家税)」を2030年度から導入する予定です。

また、寝屋川市でも空き家の流通を促進することを目的とした独自の税制度「空き家流通促進税」の導入に向けた取り組みが進められています(2029年度から課税を始める方針)。

現時点では全国一律の制度ではありませんが、今後は同様の取り組みが広がる可能性もあります。空き家を所有している場合は、お住まいの自治体の制度や最新の動向を定期的に確認しておくとよいでしょう。

空き家税の導入などについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

空き家税とは?いつから始まる?対象となる家・導入自治体・今後の影響をわかりやすく解説

空き家税も含めた上で、空き家を放置すると年間いくら損するのか?について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

空き家を放置すると年間いくら損する?維持費・税金・資産価値の下落まで徹底シミュレーション

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リスク⑤ 相続人が増えるほど話がまとまりにくくなる

リスク⑤ 相続人が増えるほど話がまとまりにくくなる

空き家を長く所有している間に相続が発生すると、相続人が増えて権利関係が複雑になることがあります。売却には原則として共有者全員の同意が必要なため、早めに方向性を決めておくことが重要です。

ここでは、相続人が増えるほど話がまとまりにくくなることについて解説します。

相続人が増えると権利関係が複雑になりやすい

空き家をそのまま放置している間に所有者が亡くなると、不動産は相続の対象となります。相続人が1人であれば比較的スムーズに手続きを進められますが、子や孫へと世代が変わるにつれて相続人が増えると、売却や活用の方針について話し合いがまとまりにくくなることがあるでしょう。

相続人同士で連絡が取りづらかったり、考え方に違いがあったりすると、手続きが長引き、その間も固定資産税や建物の維持管理にかかる費用は発生し続けます。将来の負担やトラブルを避けるためにも、空き家をどうするかは早めに家族で話し合っておくことが重要です。

名義変更が難しくなる

空き家を放置して相続登記(名義変更)を先送りにすると、時間の経過とともに権利関係が複雑になっていきます。所有者が亡くなった後も手続きをしないまま次の相続が発生すると、相続人が増え、会ったことのない親族まで権利者になるケースも見られます。

さらに、相続人の中に認知症などで判断能力が不十分な人がいる場合は、遺産分割協議を進めるために成年後見人の選任が必要となり、手続きに時間や費用がかかることが考えられます。

売却に全員の同意が必要になるケース

空き家を相続人同士で共有している場合、不動産を売却するには原則として共有者全員の同意が必要です。相続人が増えるほど、それぞれの考え方や事情が異なり、「売りたい人」と「残したい人」で意見が分かれることも少なくありません。

また、遠方に住んでいる人や連絡が取りにくい人がいると、必要書類を集めるだけでも時間がかかります。

1人でも同意が得られなければ売却手続きを進められないため、話し合いが長期化し、その間も税金の負担は続きます。相続人が増える前に、家族で空き家の今後について話し合っておきましょう。

「もっと早く売ればよかった」と後悔する例

相続した実家などの売却を先延ばしにした結果、「もっと早く売ればよかった」と後悔するケースは少なくありません。具体的には、下表のような例が挙げられます。

後悔する例内容
相続税の納税資金を確保できなかった相続税の支払い期限までに売却が間に合わず、預貯金や借入で納税資金を用意することになった
空き家を管理する人が決まらなかった相続人全員が遠方に住んでおり、草刈りや清掃、近隣対応を押し付け合う状況になった
特定の相続人だけが維持費を負担することになった固定資産税や修繕費、管理費などを一人が立て替え続け、不公平感からトラブルに発展した
急いで売却せざるを得ず、希望価格より安く手放した相続税の納付や維持費の負担が重なり、十分な販売活動ができないまま価格を下げて売却した

相続した空き家は、時間が経つほど問題が複雑になりがちです。相続税の納税期限までに売却が間に合わず、納税資金の準備に苦労したり、管理する人が決まらず草刈りや清掃が十分に行われなかったりするケースもあります。

また、固定資産税や修繕費などを一部の相続人だけが負担し続けたことで、不公平感から親族間のトラブルに発展することも少なくありません。さらに、維持費の負担に耐えきれず、十分な販売活動ができないまま価格を下げて売却するケースも見られます。

空き家は後回しにするほど選択肢が狭まりやすいため、家族で早めに今後の方針を話し合っておくとトラブルを防ぎやすくなります。

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リスク⑥ 近隣トラブルになる可能性

リスク⑥ 近隣トラブルになる可能性

空き家を適切に管理しないと、雑草や害虫の発生、景観の悪化、建物の破損などが原因で近隣住民に迷惑をかけることがあります。トラブルを防ぐためにも、日頃から適切な管理を心がけることが大切です。ここでは、近隣トラブルになる原因について解説します。

雑草の越境が近隣トラブルにつながる

空き家の雑草は、放置すると近隣住民とのトラブルにつながることがあります。例えば、次のようなケースです。

  • 雑草が隣地まで伸び、日当たりを妨げる
  • 落ち葉や雑草の種子が飛散し、隣家の庭や敷地に入り込む
  • 道路や歩道にはみ出し、歩行者や自転車の通行を妨げる

雑草は成長が早く、気付いたときには隣地や道路まで広がっていることも珍しくありません。そのまま放置すれば、近隣住民から苦情が寄せられる原因になります。

近隣間での大きなトラブルに発展させないためにも、雑草が伸び切る前に草刈りや除草を行い、近隣へ影響が及ばない状態を保っておきましょう。

害虫が近隣住民の負担になる

空き家を長期間放置すると、庭や建物の周囲が害虫のすみかになりやすくなります。発生した害虫は敷地内だけでなく隣家にも広がり、近隣住民から苦情が寄せられることも少なくありません。具体的な例はこちらです。

  • 蚊が大量発生し、庭での作業や洗濯物を干すのが負担になる
  • ハエが増えて窓を開けにくくなり、室内に入り込む
  • カメムシが洗濯物やベランダに付着し、不快な思いをする
  • ハチが巣を作り、庭やベランダに出入りしづらくなる

こうしたトラブルを防ぐには、清掃や草刈りを定期的に行い、害虫が発生しにくい環境を保つことが欠かせません。

悪臭が周辺住民の迷惑になる

空き家を長期間放置すると、さまざまな原因で悪臭が発生し、周辺住民の迷惑になる

ことがあります。代表的な例は次のとおりです。

  • 生ごみや不法投棄されたごみが腐敗し、周囲に悪臭が広がる
  • 野良猫などのふん尿が放置され、強い臭いが発生する
  • 庭にたまった落ち葉や剪定枝が長期間放置され、腐敗して嫌な臭いの原因になる

悪臭は風向きによって周辺住宅まで広がることがあり、窓を開けづらくなるなど、近隣住民の日常生活に支障をきたすケースもあります。

放置するほど臭いは改善しにくくなるため、臭いの原因となるごみや落ち葉をため込まないよう、日頃から適切に管理しておきましょう。

景観の悪化が近隣住民の不安を招く

空き家を放置すると、建物や敷地の景観が悪化するため、近隣住民が不安を感じることがあります。例えば、次のようなケースです。

  • 外壁の汚れや塗装の剥がれで、建物が荒れた印象を与える
  • 割れた窓ガラスや壊れた雨どいが放置され、犯罪を招くような印象を与える
  • 庭木や植え込みが伸び放題になり、周辺の景観を損ねる

こうした状態が続くと、近隣住民に防犯面での不安を与えたり、地域の景観を損ねたりすることが考えられます。建物や庭は一度荒れ始めると、元の状態に戻すために多くの手間や費用がかかります。

見た目の悪化をそのままにせず、気になる箇所を早めに手入れしておきましょう。

苦情が自治体へ寄せられることも

空き家の管理が行き届かない状態が続くと、近隣住民から自治体へ苦情や相談が寄せられることがあります。雑草や庭木の繁茂、悪臭や害虫の発生、建物の老朽化による景観の悪化や安全面への不安などが原因となるケースは少なくありません。

自治体は苦情や相談を受けると現地調査を行い、必要に応じて所有者へ適切な管理を求める助言や指導を行います。改善されない状態が続くと、「管理不全空家等」や「特定空家等」と判断される可能性があるので注意しましょう。

建物や敷地を放置せず、日頃から適切な管理を続けることが、こうしたトラブルの予防につながります。

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リスク⑦ 売りたいときに売れなくなる

リスク⑦ 売りたいときに売れなくなる

空き家を長く放置すると、建物の劣化や市場環境の変化によって買い手が見つかりにくくなります。「売りたい」と思ったときに希望どおりの価格や条件で売却するためにも、早めの判断が重要です。ここでは、売りたいときに売れなくなる理由について解説します。

建物が古くなると売却しにくくなる

空き家は人が住まなくなると劣化が進みやすくなり、時間の経過とともに売却しにくくなる傾向が見られます。人が暮らしている家は換気や清掃が日常的に行われますが、空き家では湿気がこもりやすく、カビや腐食、雨漏りなどが進行しやすくなります。

また、築年数が古くなるほど建物の価値は下がりやすくなり、希望価格で売却することが難しくなるケースも少なくありません。建物の状態が良いうちに売却を検討すれば、購入希望者に好印象を与えやすくなり、売却のチャンスを逃しにくくなるでしょう。

修繕費が評価に影響する

空き家の劣化が進むと、修繕費が多くかかると見込まれ、査定額や売却価格に影響する場合があります。例えば、雨漏りや外壁のひび割れ、屋根や給排水設備の老朽化などが確認されると、買主は購入後にかかる修繕費を考慮して価格交渉を行うことが考えられるからです。

また、大規模な修繕が必要な状態では、将来の負担を懸念して購入を見送るケースも見られます。建物の状態を日頃から確認し、小さな不具合のうちに補修しておけば、大がかりな修繕を避けやすくなり、売却時の査定額や売却価格を維持しやすくなるでしょう。

買い手が見つかりにくくなる

雑草が生い茂っていたり、外壁の汚れや郵便物の放置が目立ったりすると、「管理が行き届いていない家」という印象を与え、内覧前の段階で購入希望者から敬遠されることがあります。

また、購入希望者が住宅ローンを利用する場合、建物の状態によっては金融機関による担保評価に影響し、希望どおりの融資額を受けられないケースも見られます。その結果、購入を断念され、売却のチャンスを逃してしまうこともあるでしょう。

市場環境の変化で売れにくくなる

空き家を長期間放置している間にも、不動産市場は少しずつ変化していきます。人口減少や地域の需要低下、新築住宅の供給増加、金利の上昇などによって、不動産が売れにくくなると、それまでなら売れていた価格では買い手が見つからないケースもあるでしょう。

また、築年数が経過するほど建物の資産価値は下がりやすく、新しい物件との競争でも不利になりがちです。

「もう少し様子を見よう」と売却を先送りにしているうちにタイミングを逃し、希望どおりの条件で売れなくなることもあるため、売却を考えているなら、市場の動きも意識しながら早めに判断することが重要です。

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「まだ大丈夫」が一番危ない理由

「まだ大丈夫」が一番危ない理由

「まだ大丈夫」と空き家を放置してしまうことが、実は大きなリスクにつながりやすくなります。時間が経つほど建物の劣化が進み、維持管理費や修繕費などのコストは増えやすくなるからです。

さらに、資産価値の低下によって売却価格が下がったり、買い手が見つかりにくくなったりすることも考えられます。相続が発生すると権利関係が複雑になるほか、管理状況によっては住宅用地の特例が解除され、固定資産税の負担が増える可能性もあるでしょう。

空き家の売却や活用を考えているなら、「まだ大丈夫」と先送りせず、早めに行動することが結果的に負担や損失を防ぎやすくなります。

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よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)

ここでは、実家を空き家のまま放置するリスクについて、よくある質問をご紹介します。

Q. 実家を空き家のまま放置するとどうなりますか?

A. 人が住まない状態が続くと、建物は少しずつ傷み、修繕費がかかりやすくなります。資産価値が下がって希望どおりの価格で売れなくなることもあるでしょう。

さらに、雑草や害虫が発生しやすくなり、不法侵入や放火の標的になるなど、近隣に迷惑をかけてしまうおそれもあります。

Q. 空き家は何年くらいで価値が下がりますか?

A. 一般的には、空き家を3年以上放置すると、建物の劣化が進みやすくなります。ただし、劣化のスピードは建物の状態や立地、管理状況によって異なります。放置期間が長くなるほど修繕費や維持費が増え、資産価値が下がり、買い手も見つかりにくいと言えるでしょう。

Q. 空き家は犯罪に利用されることがありますか?

A. はい。管理が行き届いていない空き家は、不法侵入や不法投棄、放火など犯罪の標的になりやすくなります。郵便物をためない、庭木や雑草を手入れするなど、普段から管理を続けることが防犯対策にもつながります。

Q. 相続した実家はすぐ売ったほうがいいですか?

A. 必ずしもすぐ売却する必要はありません。ただし、放置すると建物の劣化や市場環境の変化によって売れにくくなる場合があります。まずは現在の価値を把握し、売却・賃貸・活用などを比較しながら判断するとよいでしょう。

Q. 空き家税が始まると負担は増えますか?

A. 自治体によって制度は異なりますが、空き家税が導入された場合は、対象となる空き家に新たな税負担が生じる可能性があります。また、適切に管理されていない空き家は、住宅用地の特例が解除され、固定資産税が高くなる場合もあります。

Q. 売却するか決めていなくても査定だけできますか?

A. はい、査定だけでも問題ありません。売却を決めてから査定するのではなく、「今ならいくらで売れるのか」を把握しておくことで、将来の選択肢を広げられますHowMaのAI査定を使えば、手軽に実家の相場をチェックできます。さらに本格的に売却を考え始めたら、コラボ査定で最大6社の査定額や販売プランを比較することが可能です。

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実家を売るか迷ったら、まず現在の価値を確認してみよう

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実家を放置していると、建物の劣化や市場環境の変化によって希望どおりの価格で売れなくなり、売却のタイミングを逃してしまうことがあります。しかし、今すぐ売ると決める必要はありません。大切なのは、「今ならいくらで売れるのか」を知り、将来の選択肢を広げておくことです。

HowMaのAI査定(無料)を利用すれば、最短60秒で現在の売却相場を手軽に確認できます。AI査定で相場を把握した後は、コラボ査定を利用して最大6社の不動産会社へ一括査定を依頼するのもよいでしょう。

査定額だけでなく、販売戦略や担当者の提案内容も比較できるため、自分に合った不動産会社を選べます。まずは実家の現在の価値を確認してみましょう。

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