- 1 家を売った人の後悔には共通点があります
- 2 家を高く売りたいなら避けるべき10のNG行動
- 3 NG① 相場を知らずに売却を始める
- 4 NG② 査定額が一番高い会社を選ぶ
- 5 NG③ 1社だけに査定を依頼する
- 6 NG④ 高すぎる価格で売り出す
- 7 NG⑤ 売却前に高額リフォームをする
- 8 NG⑥ 知人・友人だけに依頼する
- 9 NG⑦ 仲介手数料だけで会社を選ぶ
- 10 NG⑧ 売却活動を不動産会社に丸投げする
- 11 NG⑨ 住宅ローン残債を確認しない
- 12 NG⑩ 売却後の税金・手続きを知らない
- 13 家を高く売る人は「売る前の準備」が違う
- 14 売却前に最初にやるべきことは「相場を知ること」
- 15 不動産を高く売る人が最初にやっていること
家を売った人の後悔には共通点があります
家を売却した人に話を聞くと、
- 思ったより安く売れてしまった
- 売れるまで半年以上かかった
- 不動産会社選びを間違えた
- 値下げを繰り返してしまった
という後悔をよく耳にします。
しかし、その多くは「売却前の判断ミス」が原因です。
家そのものに問題があったのではなく、
- 相場を知らずに売り始めた
- 査定額だけで不動産会社を選んだ
- 売却活動を任せきりにした
など、最初の判断が売却結果を大きく左右しています。
この記事では、不動産鑑定士の視点から家を高く・スムーズに売るために絶対避けたい10のNG行動を紹介します。
さらに、それぞれの失敗を防ぐ具体的な対策まで解説します。
家を高く売りたいなら避けるべき10のNG行動

まずは、家を売る際によくある10のNG行動を一覧で確認してみましょう。当てはまるものがないかチェックしながら読み進めてみてください。
NG① 相場を知らずに売却を始める
売却で最も避けたいのが、相場を知らないまま売り始めることです。
家には定価がありません。同じエリアでも、築年数や広さ、周辺環境、市場の需給によって売れる価格は変わります。そのため、「いくらで売りたいか」ではなく、「市場ではいくらで売れる可能性があるか」を把握することが、高値売却の第一歩です。

なぜやってはいけないのか
相場が分からない状態では、価格設定の基準がありません。
その結果、次のような失敗につながります。
- 相場より高すぎる価格で売り出し、問い合わせが集まらない
- 売れ残った結果、何度も値下げすることになる
- 反対に、安く売り出してしまい、本来得られたはずの利益を逃してしまう
特に不動産ポータルサイトでは、新着物件ほど注目されやすい傾向があります。最初の価格設定を誤ると、その貴重なタイミングを逃し、販売期間が長期化するケースも少なくありません。
よくある失敗
よくあるのが、不動産会社の営業担当者から「この家なら4,800万円で売れます」と言われ、その金額をそのまま信じて売り出してしまうケースです。
もちろん、適正な根拠に基づく査定であれば問題ありません。しかし、査定価格はあくまでも「売れる可能性がある価格の予測」であり、売却を保証する金額ではありません。
中には媒介契約(売却を依頼する契約)を獲得するために、相場より高い査定額を提示するケースもあります。
例えば、実際の相場が4,200万円前後の物件でも、「4,800万円で売れます」と案内され、そのまま販売を開始した結果、数か月間問い合わせがほとんど入らず、最終的には何度も値下げを繰り返して4,100万円で成約した、というケースは珍しくありません。
相場を把握していれば、「この査定額は相場より高すぎないか」「なぜこの金額なのか」と査定の根拠を確認できます。
営業担当者の言葉を信じること自体が問題なのではなく、相場を知らないまま判断してしまうことがリスクなのです。
正しい対処法
売却を始める前に、まずは現在の相場を把握しましょう。その際に役立つのがAI査定です。
AI査定は、過去の成約事例や周辺相場、市場データなどをもとに、現在の売却価格の目安を算出する仕組みです。不動産会社へ訪問査定を依頼する前でも、おおよその価格感を把握できます。
確認しておきたいポイントは、次の3つです。
- 現在の売却相場
- 過去数年間の価格推移
- エリアの市場動向や需要の変化
こうした情報を把握してから複数の不動産会社へ査定を依頼すると、提示された査定額が相場とかけ離れていないか、査定の根拠に納得できるかを冷静に判断できます。
高く売るためには、最初から高値を付けることではなく、市場を理解したうえで適切な価格戦略を立てることが大切です。
【関連記事】AI査定と不動産会社の査定、どっちが正解?「査定の裏側」を見抜いてカモにされないための賢い使い分け術
NG② 査定額が一番高い会社を選ぶ
査定額が最も高い不動産会社を選べば、高く売れるとは限りません。
むしろ、査定額だけを基準に会社を選ぶことが、売却で後悔する原因になるケースもあります。

査定額=売れる価格ではない
査定価格は、不動産会社が過去の成約事例や周辺相場、市場動向などをもとに算出する「予想価格」です。つまり、「この価格で必ず売れます」という保証額ではありません。
例えば、A社が4,500万円、B社が4,800万円と査定した場合、「4,800万円の会社の方が優秀」とは判断できません。
査定額には、不動産会社ごとの販売戦略や価格設定の考え方も反映されるため、同じ物件でも数百万円の差が出ることがあります。
高額査定が危険な理由
売却を依頼してもらうために、相場より高い査定額を提示する会社が存在することも知っておきましょう。これは「高く査定すれば契約を獲得しやすい」という営業上の事情によるものです。
もちろん、すべての不動産会社が高額査定を行うわけではありません。しかし、査定額だけを見て契約すると、次のような流れになることがあります。
- 高めの価格で売り出す
- 問い合わせが集まらない
- 数か月後に値下げを提案される
- 値下げを繰り返し、結果的に相場より安く成約する
このように、最初の査定額が高かったとしても、最終的な成約価格が高くなるとは限らないのです。
正しい選び方
不動産会社を比較するときは、査定額だけではなく、「なぜその価格になったのか」を確認することが大切です。
比較したいポイントは、次の4つです。
- 査定額…相場とかけ離れていないか
- 査定の根拠…周辺の成約事例や市場データをもとに説明されているか
- 売却戦略…どのような販売方法・価格戦略を提案しているか
- 担当者の対応…質問に丁寧に答え、メリットだけでなくリスクも説明してくれるか
例えば、「このエリアでは直近3か月で4,300万~4,400万円の成約事例があります。そのため、まずは4,480万円で売り出し、市場の反応を見ながら調整しましょう」といったように、価格の根拠を具体的に説明できる担当者は信頼しやすいでしょう。
一方で、「この金額なら売れます」と理由を示さず高額査定だけを提示する場合は、慎重に判断することをおすすめします。
売却を成功させるために重要なのは、最も高い査定額を選ぶことではなく、納得できる根拠と現実的な販売戦略を提案してくれる不動産会社を選ぶことです。
【関連記事】自宅の売却を依頼する不動産会社選びの3つのステップ
NG③ 1社だけに査定を依頼する
「昔から付き合いがある不動産会社だから」「近所で一番有名だから」といった理由で、1社だけに査定を依頼してしまう人は少なくありません。
しかし、不動産には定価がないため、1社だけの査定では、その金額や提案が適正なのか判断できません。 高く売るためには、複数の不動産会社を比較することが欠かせません。

不動産には定価がない
家電や自動車のように、不動産にはメーカー希望小売価格のような「定価」はありません。
同じエリアにある似た条件の物件でも、不動産会社によって査定額や販売戦略が異なることがあります。これは、それぞれの会社が持つ情報や得意分野、販売実績が違うためです。
例えば、ある会社はファミリー向けマンションの売却実績が豊富で、別の会社は戸建て住宅や土地の売却を得意としているかもしれません。
また、地域密着型の会社は地元の購入希望者とのつながりが強く、大手不動産会社は広範囲に広告を展開できるなど、それぞれに強みがあります。
そのため、1社だけの査定では、その会社の視点しか分からず、より良い提案を見逃してしまう可能性があります。
比較すると何が分かるのか
複数の不動産会社へ査定を依頼すると、単純に査定額を比べるだけではない、多くの情報が得られます。
比較したいポイントは次の3つです。
- 相場:各社の査定額に共通する価格帯はどこか
- 査定の根拠:どの成約事例や市場データをもとに査定しているか
- 提案力:販売方法や価格戦略、売却スケジュールが具体的か
例えば、3社に査定を依頼した結果、
- A社:4,250万円
- B社:4,280万円
- C社:4,700万円
という結果になった場合、C社だけが大幅に高い査定額を提示していることがあります。
このようなケースでは、「なぜ4,700万円と判断したのか」「どのような販売戦略を考えているのか」を確認することが重要です。根拠を丁寧に説明できる会社であれば信頼できますが、説明が曖昧な場合は慎重に判断した方がよいでしょう。
正しい対処法
査定は、最低でも3社程度に依頼することをおすすめします。複数社を比較することで、相場感がつかめるだけでなく、担当者の対応や販売戦略の違いも見えてきます。
特に近年は、AI査定で現在の相場を把握したうえで、複数の不動産会社へ査定を依頼する方法が一般的になりつつあります。
HowMaのコラボ査定なら、複数の不動産会社から査定や提案を受け取り、それぞれの査定額や売却戦略をまとめて比較できます。
「どの会社が一番高く査定したか」ではなく、「どの会社が最も納得できる根拠と提案を示してくれるか」。この視点で比較することが、高値売却への近道です。
【関連記事】AI査定から一歩進んで、不動産会社の査定を複数社から一括で取得する方法と売却成功につなげる鉄則
NG④ 高すぎる価格で売り出す
「少しでも高く売りたい」と考えるのは自然なことです。
しかし、高く売ることと、高すぎる価格で売り出すことは別です。相場から大きくかけ離れた価格で売り出すと、売却期間が長引き、結果的に希望より安い価格で売ることになりかねません。

高く売ることと、高く売り出すことは違う
「まずは高めの価格で売り出して、売れなければ値下げすればいい」と考える人もいます。
しかし、不動産は新しく売り出されたタイミングが最も注目されやすく、この時期に購入希望者からの反応が集まります。
そのため、相場より高すぎる価格を設定すると、問い合わせや内覧が少ないまま時間だけが過ぎてしまいます。
価格は後から下げられても、「最初に注目されるタイミング」は取り戻せません。
売却期間が延びると起こること
売却期間が長くなるほど、購入希望者には「何か問題がある物件なのでは?」という印象を持たれやすくなります。
すると、次のような悪循環に陥る可能性があります。
- 問い合わせや内覧が減る
- 値下げを検討せざるを得なくなる
- 「さらに下がるかもしれない」と買主が様子を見る
- 値引き交渉を受けやすくなる
- 結果として手取り額が減ってしまう
例えば、相場が4,200万円前後の物件を4,700万円で売り出した場合、数か月間ほとんど反応がなく、4,500万円、4,300万円と段階的に値下げした結果、最終的には4,150万円で成約することもあります。
一方、最初から市場に合った価格で売り出していれば、早い段階で複数の購入希望者が現れ、価格交渉を最小限に抑えられるケースも少なくありません。
正しい価格設定
高値売却を目指す場合でも、重要なのは市場を意識した価格戦略です。実務では、次の2つの価格を意識すると考えやすくなります。
| 価格 | 考え方 |
|---|---|
| チャレンジ価格 | 相場より少し高めに設定し、市場の反応を見ながら売却を進める価格 |
| 安全価格 | 相場に近い価格で、早期売却を目指しやすい価格 |
例えば、「3か月程度で売却したい」「住み替えまで時間に余裕がある」など、自分のスケジュールや資金計画によって最適な価格設定は変わります。
そのため、AI査定で現在の相場を把握したうえで、不動産会社と相談しながら販売戦略を決めることが大切です。
「できるだけ高く売りたい」という希望と、「市場で実際に売れる価格」のバランスを取ることが、納得できる売却につながります。
【関連記事】売出し2〜3週間で反応がなければ見直しの準備を!「価格と戦略」の修正術
NG⑤ 売却前に高額リフォームをする
「リフォームすれば、もっと高く売れるはず」と考える人は少なくありません。
しかし、売却を目的とした高額なリフォームは、費用を回収できるとは限りません。 むしろ、リフォーム代の分だけ手取り額が減ってしまうケースもあります。

リフォーム代は回収できるとは限らない
売却前に数百万円かけて設備を新しくしても、その分だけ売却価格が上がるとは限りません。
例えば、300万円かけてキッチンや浴室を全面リフォームしたとしても、売却価格が300万円上乗せされるケースは多くありません。その理由は、購入希望者によって好みが異なるためです。
「自分たちで好きなデザインにリフォームしたい」と考える人も多く、売主が費用をかけた設備が必ずしも評価されるとは限りません。
また、「少しでも印象を良くしたい」と全面リフォームを行ったものの、買主は間取り変更を予定していたため、新しい設備を取り外すことになってしまったという事例もあります。
特に築20年以上の住宅では、建物よりも土地の価値が重視されるケースもあり、高額なリフォームが売却価格へ反映されにくいことがあります。
優先順位
売却前に取り組むべきなのは、高額なリフォームではありません。購入希望者が内覧したときに、「丁寧に住まわれていた家」という印象を持ってもらうことです。
優先したいのは次のような項目です。
- 室内全体の清掃
- 不要な家具や荷物を整理して部屋を広く見せる
- キッチンや浴室、トイレなど水回りをきれいにする
- ドアの建て付けやクロスの剥がれなど、軽微な不具合を修繕する
例えば、プロのハウスクリーニングを利用して水回りや窓をきれいにするだけでも、内覧時の印象が大きく変わることがあります。
高額なリフォームに予算をかけるよりも、「清潔感」と「丁寧に管理されてきた家」という印象を与えることの方が、購入希望者の評価につながりやすいでしょう。
リフォームを行うか迷った場合は、自己判断で工事を進めるのではなく、不動産会社に相談して「売却価格にプラスになる工事なのか」を確認してから判断することをおすすめします。
【関連記事】訪問査定前に何をやると不動産会社の印象が変わる?買主に契約不適合責任を負わせることのメリット・デメリット、リフォームは必要なのか?
NG⑥ 知人・友人だけに依頼する
知人や友人が不動産会社に勤めていると、「気心が知れているから安心」と感じるかもしれません。
もちろん、信頼できる人へ相談すること自体は悪いことではありません。しかし、知人だからという理由だけで売却を任せるのは避けた方がよいでしょう。

信頼できる人=売却に強い人ではない
不動産会社には、それぞれ得意分野があります。
例えば、
- 賃貸仲介が得意な会社
- 投資用不動産を専門に扱う会社
- 管理業務を中心に行う会社
- 居住用住宅の売買を得意とする会社
といったように、同じ「不動産会社」でも強みはさまざまです。
そのため、知人が不動産会社に勤めていたとしても、必ずしも自宅の売却に適した担当者とは限りません。
例えば、マンション売却の実績が豊富な会社もあれば、戸建てや土地の売却を得意とする会社もあります。売りたい物件に合った経験や販売ノウハウを持っているかどうかが重要です。
正しい考え方
知人や友人に相談することは問題ありません。地域の市場や売却の流れについてアドバイスをもらえることもあるでしょう。
ただし、相談することと、依頼先を決めることは分けて考えることが大切です。
売却を依頼する前には、少なくとも複数の不動産会社から査定や提案を受け、
- 査定額の根拠
- 販売戦略
- 売却実績
- 担当者の対応
などを比較しましょう。
そのうえで、「知人の会社が最も納得できる提案だった」と判断できれば、安心して依頼できます。
人間関係ではなく、売却を成功させるための根拠で選ぶことが、高値売却への近道です。
【関連記事】自宅の売却を依頼する不動産会社選びの3つのステップ
NG⑦ 仲介手数料だけで会社を選ぶ
「仲介手数料が安い会社の方がお得」と考える人は少なくありません。
しかし、仲介手数料だけで不動産会社を選ぶと、結果的に売却価格が下がり、手取り額が少なくなる可能性があります。 大切なのは、手数料の安さではなく、支払う費用に見合ったサービスを受けられるかどうかです。

安さだけを見ると損することもある
仲介手数料は、不動産会社が売却活動を行うための報酬です。
この中には、
- 購入希望者を集める広告活動
- 物件写真や販売資料の作成
- 内覧対応
- 価格交渉
- 契約・引渡しのサポート
など、さまざまな業務が含まれています。
そのため、手数料が極端に安い場合は、広告費や販売活動を十分にかけられないケースもあります。もちろん、すべての会社がそうとは限りませんが、「手数料が安い=同じサービスを受けられる」とは考えない方がよいでしょう。
よくある失敗例
例えば、仲介手数料の安さを理由に不動産会社を選んだものの、
- 不動産ポータルサイトへの掲載内容が簡素だった
- 写真の枚数が少なく、物件の魅力が十分に伝わっていなかった
- 販売活動の報告がほとんどなかった
というケースがあります。
その結果、問い合わせが集まらず、売却期間が長引いてしまい、最終的には値下げをして成約したため、「手数料で節約した以上に売却価格が下がってしまった」ということもあります。
販売力の高い会社でも、購入希望者への積極的なアプローチや価格交渉によって、仲介手数料以上のメリットを生み出せる可能性があるということです。
比較すべきポイント
不動産会社を比較するときは、仲介手数料だけではなく、「どのように売ってくれるのか」まで確認することが重要です。
特に確認したいポイントは、次の4つです。
- 物件写真:室内や外観の魅力が伝わる写真を掲載しているか
- 広告活動:どの不動産ポータルサイトや広告媒体で集客するのか
- レインズ*への登録:適切なタイミングで登録し、他社にも広く情報を公開するか
- 販売戦略:価格設定や販売スケジュールについて具体的な提案があるか
*レインズとは?:レインズ(REINS)は、不動産会社だけが利用できる物件情報ネットワークです。売却物件を登録すると、全国の不動産会社が情報を共有できるため、購入希望者を見つけやすくなります。
最終的に大切なのは、仲介手数料の金額ではなく、「いくらで売れて、いくら手元に残るか」です。
手数料だけに目を向けるのではなく、販売力や提案力、担当者の対応まで含めて総合的に比較することが、納得できる売却につながります。
【関連記事】不動産売却時にかかる仲介手数料はいくら?計算方法や注意点を徹底解説
NG⑧ 売却活動を不動産会社に丸投げする
不動産会社と媒介契約を結ぶと、「あとは任せておけば大丈夫」と考えてしまう人も少なくありません。
しかし、売却を成功させるためには、売主自身も販売状況を確認し、不動産会社と連携しながら進めることが大切です。

売主にもできることは多い
不動産会社は売却活動のプロですが、物件の所有者は売主です。そのため、販売状況を把握せずに任せきりにすると、「なかなか売れない理由」に気付くのが遅くなることがあります。
例えば、
- 問い合わせは多いのに内覧につながっていない
- 内覧はあるのに購入の申し込みが入らない
- 広告写真が物件の魅力を十分に伝えられていない
といった状況では、販売方法を見直すことで改善できる可能性があります。
売却活動は、不動産会社だけが進めるものではなく、売主と二人三脚で進めるものと考えましょう。
よくある失敗例
「プロに任せているから大丈夫」と思い、数か月間ほとんど状況を確認しなかった結果、問い合わせが少ない状態が続いていたことに後から気付くケースがあります。
また、内覧した人から
「価格が少し高い」
「写真より室内が暗く感じた」
「収納が少ない印象だった」
といった感想が寄せられていたにもかかわらず、売主へ共有されず、価格や広告内容を見直すタイミングを逃してしまうこともあります。
売却期間が長くなればなるほど、値下げを検討せざるを得なくなる可能性も高まります。だからこそ、販売状況を定期的に確認し、早めに改善策を講じることが重要です。
確認すべきポイント
売却活動中は、不動産会社へ次のような内容を定期的に確認しましょう。
- 問い合わせ数:どれくらい購入希望者から反応があるか
- 内覧件数:実際に物件を見に来た人は何組いるか
- 内覧後の感想:購入を見送った理由や改善点はあるか
- 広告内容:写真や紹介文は物件の魅力を十分に伝えられているか
例えば、問い合わせが少ない場合は価格設定や広告媒体を見直す、内覧後に同じ指摘が続く場合は家具の配置や室内の見せ方を工夫するなど、状況に応じた対策を取ることができます。
定期的な打ち合わせが成功の鍵
売却活動中は、不動産会社からの報告を待つだけではなく、2〜4週間に一度を目安に販売状況を確認すると安心です。
「現在の反響はどうか」
「価格を見直す必要はあるか」
「他にできる販売活動はないか」
といった点を相談しながら進めることで、市場の変化にも柔軟に対応できます。
不動産会社に任せるべきところは任せつつ、売主自身も販売状況を把握することが、納得できる価格で売却するための重要なポイントです。
【関連記事】自分で売却価格を決める時に参考にすべき3つのポイント
NG⑨ 住宅ローン残債を確認しない
「4,000万円で売れそうだから安心」と考えていても、それだけで売却が成功したとはいえません。
家を売るときに本当に重要なのは、売却価格ではなく、最終的にいくら手元に残るかです。そのため、売却前には必ず住宅ローンの残債を確認しておきましょう。

売却価格だけ見ても意味がない
家を売却すると、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。
売却代金から、
- 住宅ローンの残債
- 仲介手数料
- 登記費用などの諸費用
を差し引いた金額が、実際の手取り額になります。
例えば、4,000万円で家が売れたとしても、
- 住宅ローン残債:3,300万円
- 仲介手数料・諸費用:約150万円
であれば、手元に残る金額は約550万円です。
売却価格だけを見て資金計画を立ててしまうと、「思っていたより手元にお金が残らない」という事態になりかねません。
売却前に確認すること
売却を始める前には、次の4つを確認しておきましょう。
- 住宅ローン残高:金融機関から送付される返済予定表やインターネットバンキングで確認する
- 抵当権*の有無:売却時には住宅ローンを完済し、抵当権を抹消する必要がある
- 売却後の手取り額:諸費用を差し引いた金額まで試算する
- オーバーローンかどうか:売却価格で住宅ローンを完済できるか確認する
*抵当権とは?:抵当権とは、住宅ローンを借りる際に金融機関が建物や土地に設定する権利です。住宅を売却するには、原則としてローンを完済し、抵当権を抹消しなければなりません。
手取り額まで把握して資金計画を立てよう
住み替えや住宅ローンの完済をスムーズに進めるためには、「いくらで売れるか」だけでなく、「売却後にいくら残るか」まで見据えることが重要です。
AI査定で売却価格の目安を把握したら、住宅ローン残債や諸費用を加味して手取り額を試算し、無理のない資金計画を立てましょう。
【関連記事】住宅ローン残債があっても家は売れる?損しない自宅の売却方法4つと注意点
NG⑩ 売却後の税金・手続きを知らない
家の売却は、売買契約が終わって鍵を引き渡せば終わりではありません。
売却後には税金の手続きや各種届出が必要になるケースがあり、準備を怠ると本来受けられる税制優遇を逃してしまうこともあります。 売却後まで見据えて準備を進めることが大切です。

売却が終わっても手続きは続く
家を売却したあとには、税金や行政上の手続きが必要になる場合があります。代表的なものは次のとおりです。
- 確定申告:売却によって譲渡所得が発生した場合などに必要となる手続き
- 3,000万円特別控除:一定の要件を満たすマイホームの売却で利用できる特例
- 譲渡所得税*:売却によって利益(譲渡所得)が出た場合に課税される税金
- 住所変更や名義に関する手続き:状況に応じて必要になる各種届出
*譲渡所得税とは?:家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合に課税される税金です。ただし、マイホームの売却では3,000万円特別控除などの特例が適用できるケースもあります。
よくある失敗例
「自宅を売っただけだから、特に手続きは必要ない」と思い込み、確定申告をしなかったというケースがあります。
また、3,000万円特別控除の対象となる条件を満たしていたにもかかわらず、必要な手続きを行わなかったため、利用できるはずの特例を受けられなかったというケースもあります。
売却後の税金は、売却価格だけで決まるものではありません。
取得費や売却費用、所有期間などによっても変わるため、「利益が出ていないと思うから大丈夫」と自己判断するのは避けた方がよいでしょう。
売却前から準備しておくこと
税金や手続きは、売却が終わってから慌てて調べるのではなく、売却前から概要を把握しておくことが大切です。
特に確認しておきたいポイントは、次の4つです。
- 売却後に確定申告が必要になるか
- 3,000万円特別控除など利用できる特例はあるか
- 売却益が出た場合の税負担はどの程度か
- 売却後に必要となる手続きやスケジュール
これらを事前に確認しておけば、「思わぬ税負担が発生した」「必要な書類が足りない」といったトラブルを防ぎやすくなります。
売却後まで見据えて準備を進めることが、安心して不動産を売却するためのポイントです。
【関連記事】2026年最新版|不動産売却後の確定申告は必要?必要な人・不要な人を5分で解説
家を高く売る人は「売る前の準備」が違う
家を高く売る人に共通しているのは、売却活動が始まる前の準備を大切にしていることです。
反対に、「思ったより安く売れてしまった」「何度も値下げすることになった」というケースでは、準備不足のまま売却を始めていることが少なくありません。
なぜ失敗する人が多いのか?:査定価格と成約価格の判別ができていない
家の売却では、次の3つの価格はそれぞれ意味が異なります。
| 価格 | 内容 |
|---|---|
| 査定価格 | 不動産会社やAIが「このくらいで売れる可能性がある」と予測した価格 |
| 売り出し価格 | 売主が実際に販売を開始する価格 |
| 成約価格 | 買主と合意し、実際に売買が成立した価格 |
例えば、査定価格が4,000万円でも、売り出し価格を4,300万円に設定することもできます。一方で、最終的には3,950万円で成約するケースもあります。
つまり、「査定価格=売れる価格」ではないということです。
売却価格は、周辺エリアの相場や競合物件、購入希望者の動向など、市場の状況を見ながら決まります。
そのため、相場を把握しないまま売却を始めると、「高すぎて売れない」「安すぎて損をする」という両方のリスクを抱えることになります。
売却前に最初にやるべきことは「相場を知ること」
これから紹介する10のNG行動は、一見するとそれぞれ別の失敗に見えます。
しかし、その多くは「相場を知らないまま判断してしまうこと」が原因です。
例えば、
- 査定額が高い会社だけを選んでしまう
- 相場より高い価格で売り出してしまう
- 値下げのタイミングを誤ってしまう
こうした失敗は、売却の基準となる相場を把握していれば避けられる可能性が高まります。
最近では、AI査定を利用すれば、住所や物件情報をもとに現在の相場や価格推移を短時間で確認できます。その結果を参考にしたうえで複数の不動産会社へ査定を依頼すれば、査定額だけでなく、その根拠や売却戦略まで比較しやすくなります。
家を高く売るために最も重要なのは、売却を急ぐことではありません。まずは相場を知り、正しい判断基準を持つことが、高値売却への第一歩です。
不動産を高く売る人が最初にやっていること
ここまで紹介した10のNG行動には、共通点があります。
それは、相場を知らないまま売却を進めてしまうことです。
高く売る人は、いきなり不動産会社を選ぶのではなく、次のような順番で準備を進めています。
- AI査定で現在の相場を把握する
- 売却するタイミングを見極める
- 複数の不動産会社の査定額や提案を比較する
- 自分に合った不動産会社を選び、売却を進める
HowMaでは、AI査定で現在の価格相場や価格推移を確認したあと、そのままコラボ査定を利用して複数の不動産会社から査定や売却提案を受けることができます。
価格だけでなく、査定の根拠や販売戦略、担当者の提案内容まで比較できるため、自分に合った不動産会社を納得して選べるのが特長です。
家の売却は、一度きりになることが多い大きな取引です。
だからこそ、最初の一歩である「相場を知ること」が、その後の売却結果を左右します。
まずはAI査定で現在の相場を把握し、複数の不動産会社を比較しながら、自分に合った売却方法を見つけることから始めてみましょう。