一戸建てを売りたいと思っても、「最初に査定を受けるべき?」「どの不動産会社に頼めばいい?」と、何から始めればよいか迷う方は少なくありません。査定、会社選び、価格設定、内覧、契約、引き渡しと工程が多いため、全体の順番が分からないと、次に何を判断すべきか見えにくくなります。
一戸建ての売却は、いきなり不動産会社を決める必要はありません。 まず自宅の相場を確認し、査定額と根拠を比較して依頼先を選び、その後に売出価格を決めます。 この順序で進めることで、査定額の妥当性を確認したうえで、売出価格や売却時期、手取りなどの条件を具体的に決められます。
本記事では、売却までの流れに加え、期間・費用の目安と、不動産会社を比較するときの確認点も解説します。
一戸建ての査定から売却までの6ステップ
一戸建ての売却では、相場を調べてから物件を引き渡すまで、段階ごとに確認・判断する内容が変わります。査定前に価格の目安を持ち、査定後に依頼先と売出価格を決め、売却活動中は問い合わせや内覧の反響を踏まえて条件を調整します。相場確認から引き渡しまでの全体像は、次の6ステップです。

STEP1|まずは自宅の相場を調べる
不動産会社へ査定を依頼する前に、自宅のおおよその価格帯を確認します。
不動産ポータルサイトでは、周辺で売り出されている一戸建てを確認できます。見るときは、次の条件が自宅に近い物件を参考にします。
- 近隣の一戸建ての売出価格
- 土地・建物面積
- 築年数
- 駅からの距離
- 立地・間取り
ここで確認できるのは、周辺のおおまかな価格感までです。掲載されているのは売主の希望を含む「売出価格」であり、実際に売買が成立した「成約価格」とは異なります。そのため、掲載価格だけで自宅がいくらで売れそうかを判断することはできません。
不動産会社は、専用の情報共有システム「レインズ」に登録された成約価格や取引事例を査定に利用しますが、一般の方はレインズ本体を直接検索できません。
また、一戸建ては、接道状況や土地の形、建物の状態、市場動向などによっても価格が変わります。個人で自宅に近い成約事例を集め、条件の違いまで考慮して価格帯を判断するのは難しい作業です。
AI査定はさまざまな企業が提供していますが、HowMaでは、公開された取引事例、賃料、新築分譲情報、公示地価、地域情報、駅情報などから構成されるビッグデータをAIが収集・分析しています。
入力した物件情報をこれらのデータと照合して現在の推定価格を算出するため、成約事例を自分で一件ずつ調べなくても、自宅のおおよその価格帯を確認できます。AI査定を活用して、まずは現在の自宅の相場を確認しておきましょう。
AI査定がどのようなデータから価格を算出し、どこに限界があるのかは、不動産のAI査定って何?仕組み・精度・限界をAI査定の元祖が徹底的に深ぼってみたで詳しく取り上げています。
STEP2|不動産会社から査定を受ける
相場の目安をつかんだら、不動産会社に査定を依頼しましょう。査定方法には、物件情報から概算する机上査定と、担当者が現地を確認する訪問査定があります。
どちらの査定価格も、「この条件なら、どの価格帯で成約する可能性があるか」という予測であり、売却を保証する金額ではありません。 金額だけでなく、評価した条件と成約までの見通しを確認しましょう。
机上査定
机上査定は、所在地、土地・建物面積、築年数、周辺の取引事例などをもとに査定価格を算出する方法です。 現地訪問を伴わないため、短時間で価格の目安を知りたい段階に向いています。
机上査定で確認できるのは、データから推定できる範囲です。日当たりや室内の状態、境界、越境、接道状況などの個別条件は、訪問査定で確認します。
複数社へ依頼するときは、所在地や面積、築年数、リフォーム履歴など、各社へ伝える情報を揃えます。前提条件が違うと査定額の差が物件評価によるものか、入力情報の差によるものか分かりにくくなるためです。
訪問査定
訪問査定は、不動産会社の担当者が現地を訪れ、物件の状態や周辺環境などを確認して査定価格を算出する方法で、より具体的な売却価格を検討したい段階に向いています。 不動産会社の担当者は主に次の項目を確認するため、あらかじめ物件の状態や関係資料を整理しておきましょう。
- 建物や設備の状態
- 日当たり、眺望、周辺環境
- 土地の形状、境界標、越境の有無
- 前面道路と敷地の接し方
- 増改築、リフォーム、修繕の履歴
- 確認済証、検査済証、設計図などの資料
購入時の売買契約書、登記事項証明書、測量図、境界確認書、建築確認関係書類、修繕記録などが手元にあれば、訪問前にまとめておきます。資料がすべて揃っていなくても査定は受けられますが、境界や増改築の経緯を確認する資料がない場合は、追加調査が必要になることがあります。
把握している不具合や修繕履歴は、訪問査定時に伝えておきましょう。
訪問査定前にそろえる書類や物件状態の確認項目は、一戸建ての査定前に準備するものは?必要書類・確認ポイント・査定額を下げない準備【2026年最新版】も参考になります。当日の流れや所要時間まで把握しておきたい場合は、訪問査定では何をする?当日の流れ・所要時間・事前準備をわかりやすく紹介【2026年最新版】もあわせてご覧ください。
STEP3|不動産会社を比較する
複数社の査定がそろったら、売却を依頼する不動産会社を1社に絞ります。査定額の高さだけで決めず、その金額の根拠や販売計画を比較して判断しましょう。
たとえば、A社が3,500万円、B社が3,800万円、C社が4,100万円と査定した場合、C社へ即決するのは早計です。4,100万円で売れる根拠や、その価格で反響がなかった場合の対応まで確認する必要があります。
比較するポイントは、次の5点です。
ポイント①|査定額の根拠
査定額を比較するときは、金額の高低だけでなく、「なぜこの査定額になったのか」を具体的に説明できるかを確認します。
査定額の総額だけを見るのではなく、土地と建物をどのように分けて評価したかも確認しましょう。土地は面積や形状、接道など、建物は築年数や維持管理の状態などが主な確認項目です。
査定書に調整項目や評価の内訳があれば、これらの条件をどのように加点・減点したかを見比べます。「近隣相場がこの金額だから」だけでなく、自宅の条件を価格へ反映した過程と、他社との差が生じた項目を説明できるかが判断点です。
ポイント②|周辺の成約事例
周辺の成約事例を比べる目的は、各社が査定額の根拠として妥当な事例を選び、自宅との条件の違いを具体的に説明できているかを見極めることです。実際に近隣で売れた物件の成約事例を、査定額の根拠にしているかが最初の判断点になります。
所在地、土地面積、築年数、接道状況などが自宅に近い事例ほど、比較対象としての妥当性が高くなります。成約時期も価格を左右するため、古い事例を使っている場合は、成約後の市況変化を現在の査定額へどう反映したかまで説明が必要です。条件の近い事例が少ない地域では、対象範囲をどこまで広げ、地域や物件条件の違いをどう調整したかが会社ごとの差になります。
各社には、「どの事例が自宅に最も近いか」「その事例より高く、または低く評価した理由は何か」と同じ質問をします。事例の件数ではなく、自宅との共通点と相違点、それらを査定額へ反映した過程を具体的に説明できるかどうかが、不動産会社を1社に絞る際の判断基準になります。
ポイント③|販売戦略
販売戦略では、どのような買主を想定し、どの媒体で広告し、物件をどのように見せるのかを比較します。「高く売れます」という説明だけでなく、誰へどのように情報を届け、内覧へつなげるのかまで説明できる会社を選びましょう。
売り出した後の報告内容も販売戦略の一部です。広告の閲覧状況、問い合わせ、内覧後の反応をどの頻度で共有するか、反響が弱いときに写真・物件情報・価格のどこから見直すかに、販売開始後の対応力が表れます。
媒介契約を結ぶ前に、広告を始める時期、写真や紹介文を誰が用意するか、内覧希望へどのように対応するかも聞いておきます。提案内容が具体的なら、売り出した後に売主が担当する作業と、その準備を始める時期を把握できます。
ポイント④|担当者の説明力
担当者の説明力を見る目的は、売却活動中に価格や条件の調整が必要になったとき、根拠を示しながら選択肢を説明できる相手かを見極めることです。質問に具体的に答え、メリットだけでなく、価格設定や物件条件のリスクも説明しているかに注目します。
自社の都合を優先するのではなく、売却希望時期や住み替え予定を聞き、その内容を提案へ反映していることも必要です。専門用語をかみ砕き、選択肢ごとの利点と負担を示したうえで、売主の希望と異なる提案には成約事例や買主の反応などの根拠を添えられる担当者が適しています。
各担当者には、「この価格で売り出す理由」「希望時期までに売れない場合の対応」を同じように尋ねます。回答の具体性に加え、説明が査定書や販売計画と一貫しているかどうかが、不動産会社を1社に絞る際の判断基準になります。
ポイント⑤|売却期間と価格調整の見通し
売却期間と価格調整の見通しを比べる目的は、提示された査定額で売り出した後の計画に現実性があるかを見極めることです。「高く売れます」という説明だけでなく、どのくらいの期間で売却できると考えているか、反響が弱い場合にどのような価格調整を想定しているかまでが比較の対象になります。
不動産会社には、希望時期までに売る案と、時間をかけて高値を目指す案の両方を示してもらいます。売出価格を下げる可能性がある場合は、いつ、どの反応を基準に、どの程度見直す想定なのかまで説明されていれば、自分の優先順位に合う計画を提示した会社を選べます。
5つのポイントを比較する際は、信頼できる不動産会社の選び方|失敗しないための10のチェック項目【2026年最新版】の質問例も、会社と担当者を見極める判断材料になります。
比較後は不動産会社と媒介契約を結ぶ
高い査定額を出してくれた会社ではなく、「その価格で売れる根拠」を説明できる会社を選ぶことが重要です。
5つの項目を比較して依頼先を決めたら、不動産会社と媒介契約を結び、売却を正式に依頼します。
媒介契約には一般媒介・専任媒介・専属専任媒介があり、依頼できる会社数や、不動産会社同士が物件情報を共有する仕組み「レインズ」への登録義務などが異なります。専任媒介と一般媒介はどっちがいい?メリット・デメリットと後悔しない媒介契約の選び方【2026年最新版】で契約ごとの違いを比較し、自分の希望に合う契約を選びましょう。契約時には、売出価格や販売方針についても不動産会社とすり合わせておきます。
出典:国土交通省「消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ」
STEP4|売り出し価格を決める
査定額をそのまま売出価格にするとは限りません。
売出価格は、査定価格を参考にしながら、「できるだけ高く売りたい」という希望と「希望時期までに売りたい」という条件のバランスで決めます。
売出価格を決める際の判断材料
売出価格を決める際は、次の7つを判断材料にします。
- 不動産会社の査定価格
- 周辺の成約価格
- 現在売り出されている競合物件
- 地域や物件種別の需要
- 売却希望時期
- 住宅ローン残債
- 引っ越し・住み替えの予定
査定価格、周辺の成約価格、競合物件、市場の需要からは、現在の市場で買主に受け入れられる価格帯を検討できます。一方、売却希望時期、住宅ローン残債、引っ越し・住み替えの予定は、売主側の条件です。
住宅ローン残債は査定価格を決める要素ではありませんが、売却代金でローンを完済できるか、売却後に必要な資金を残せるかを判断するために確認します。
売出価格を決める際の考え方
7つの判断材料から売出価格の範囲を絞ったら、希望する価格と売却時期のどちらを優先するかを検討します。
売出価格を相場より高く設定しすぎると、購入希望者がほかの物件と比較した際に候補から外れ、問い合わせが集まりにくくなります。反響が少ない状態が続けば売却期間が長期化し、最終的に価格を下げなければならない可能性があります。
一方で、最初から低く設定しすぎると、売却後に「もっと高く売れたのでは」と後悔する可能性があります。
価格には「高く売る可能性」と「売れやすさ」の両方があります。
HowMaのコラボ査定では、不動産会社から「チャレンジ価格」と「安全価格」の提示を受けられます。チャレンジ価格は、まずは相場より高めに売り出し、買主の反応を見ながら成約を目指す価格です。安全価格は、反響や成約を得やすいと考えられる現実的な価格を指します。売却にかけられる期間と希望価格を不動産会社へ伝え、どちらを重視するか決めましょう。
売り出す前に、公開する価格だけでなく、価格交渉を受けたときに検討できる範囲と、売却後に確保したい手取り額も明確にしておきましょう。住宅ローン残債と売却費用を差し引くと希望する手取りを下回る場合は、売出前に資金計画を見直しましょう。
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STEP5|売却活動・内覧を進める
売出価格が決まったら、不動産会社が広告を公開し、購入希望者からの問い合わせや内覧に対応します。この段階で売主が行うのは、広告内容の確認、内覧の準備、反響に応じた販売方法の見直しです。
売却活動で行われること
売却活動では、主に次のことが行われます。
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- 不動産会社の顧客への紹介
- 写真撮影と広告作成
- 内覧対応
- 購入希望者との価格交渉
広告の写真や物件情報は、購入希望者が内覧するかを判断する材料です。所在地や面積、築年数、設備などに誤りがないか、写真で建物や敷地の状態が正しく伝わるかを、公開前に売主自身も確認しておきましょう。
内覧で見られやすいポイント
購入希望者は室内だけでなく、建物の管理状態や敷地の使いやすさ、周辺環境も確認します。場所ごとに見られやすいポイントは次のとおりです。
| 場所・条件 | 見られやすいポイント |
| リビング | 広さ、家具を置いたときの動線、室内の印象 |
| 水回り | 清潔さ、におい、設備の劣化や故障の有無 |
| 日当たり | 室内の明るさ、窓の向き、周囲の建物による影響 |
| 収納 | 収納量、奥行き、湿気やカビの有無 |
| 外観 | 外壁や基礎の状態、手入れや修繕の状況 |
| 庭・駐車場 | 手入れの状態、駐車できる車の大きさ、出入りのしやすさ |
| 周辺環境 | 交通量や騒音、買い物・通学などの生活環境 |
売主が内覧前に準備すること
査定前の準備と同様に、豪華なリフォームをするより、買主が家の状態を確認できるように整えることが重要です。
内覧前は、次の準備を優先します。
- 荷物を整理する
- 水回りを清掃する
- カーテンを開けるなど、室内を明るく見せる
- 故障や不具合を不動産会社へ事前に伝える
生活しながら売る場合は、内覧可能な曜日や時間帯を不動産会社と共有し、貴重品や個人情報が分かる書類を片づけておきます。現地で質問された設備の状態や修繕履歴に答えられないときは、その場で推測せず、確認後に不動産会社を通じて回答します。
共有した不具合は、広告や内覧、契約時の説明へ正確に反映してもらいます。物件の状態を売却活動の段階から正しく伝えておけば、売主と買主の認識の食い違いを減らせます。
売り出した後は反響を確認する
売り出した後は、広告の閲覧状況、問い合わせ件数、内覧後の感想について、不動産会社から定期的に報告を受けます。反響が弱くても、すぐに値下げするのではなく、購入希望者がどの段階で検討をやめているのかを見極めることが先です。
問い合わせ自体が少ない場合は、価格が検索条件から外れていないか、写真や物件情報で家の特徴が伝わっているか、広告媒体が買主層と合っているかを見直します。
内覧はあるのに申込みへ進まない場合は、現地で分かった建物の状態や引き渡し条件などに理由がないか、不動産会社から内覧者の感想を聞いたうえで対策を決めましょう。
STEP6|売買契約・決済・引き渡し
購入希望者から申込みが入ると、売却手続きは最終段階に入ります。価格や引き渡し条件を調整して売買契約を結び、決済、所有権移転、物件の引き渡しへ進みます。
購入申込みから引き渡しまでの流れ

購入申込みでは、購入希望価格だけでなく、住宅ローンの利用予定、希望する引き渡し日、設備や残置物の扱いなども確認します。申込みの時点では売買契約は成立していないため、条件全体を見て交渉する内容を決めます。
条件がまとまったら売買契約を結びます。決済日には買主から残代金を受け取り、所有権移転の登記を申請して物件を引き渡します。住宅ローンが残っている場合は、決済に合わせて完済と抵当権抹消の手続きも必要です。
住宅ローンが残っている場合は、住宅ローン完済後の抵当権抹消費用はいくら?売却前に必要な手続き・書類・注意点【2026年最新版】も参考に、完済から抵当権抹消までに必要な書類と手続きの流れを把握しておきましょう。
売却時にかかる主な費用
売買契約から引き渡しまでには、仲介手数料や税金などの費用が発生します。すべての項目が必ずかかるわけではなく、契約方法や住宅ローンの残債、売却益の有無によって異なります。主な費用は次のとおりです。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 抵当権抹消などの登記関連費用
- 住宅ローンの一括返済手数料
- 引っ越し費用
- 売却益が出た場合の譲渡所得税・住民税
仲介手数料をはじめとする費用の金額や手取り額を試算したい場合は、不動産売却にかかる費用は売却価格の約5%?結局いくらかかるの?手取り額の計算方法と、自宅と投資用の違いも徹底解説!【2026年最新版】に計算方法をまとめています。
売却益が出る見込みなら、不動産売却後の確定申告は必要?申告が必要なケース・不要なケースと手続きを解説【2026年最新版】もあわせて読み、確定申告の要否や利用できる特例を把握しておきましょう。
売却価格が、そのまま手元に残る金額ではありません。 売却後の手取り額は、売却価格から住宅ローン残債、売却費用、必要に応じて税金を差し引いて考えます。
一戸建ての売却にはどれくらいかかる?
一戸建ての売却にかかる期間は、物件の立地や状態、売出価格、市場の需要などによって変わります。査定から引き渡しまでにかかる期間は一律ではありません。 なかでも見通しが変わりやすいのが、買主が見つかるまでの売却活動期間です。
2025年の首都圏中古戸建では、レインズに登録してから成約するまでの平均日数は100.9日でした。この数字には、査定や不動産会社選び、成約後の決済・引き渡しにかかる期間は含まれていません。
売却期間を大きく左右するのが「売出価格」です。 できるだけ高く売りたいと考えていても、相場から大きく離れた価格で売り出すと、問い合わせが集まらず、売却活動が長期化する可能性があります。
だからこそ、売り出す前に自宅の価格帯を把握しておくことが重要です。 HowMaのAI査定では、自宅の現在の価格帯を確認できます。その価格を目安に、希望価格と希望時期のどちらを優先するか決めることで、売却期間の見通しを立てられます。
出典:東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」
査定額が高い不動産会社を選べばいい?
複数の不動産会社へ査定を依頼すると、会社ごとに異なる査定額が提示されます。最も高い金額を出した会社に任せたくなるかもしれませんが、高額査定=高く売れる、ではありません。 査定額は、不動産会社が物件の条件や周辺の成約事例、市場動向などから予測した価格であり、その金額での売却を保証するものではないためです。
たとえば、A社が3,500万円、B社が3,700万円、C社が4,000万円と査定した場合、C社の査定額が最も高いという理由だけで依頼先を決めることはできません。4,000万円と評価した根拠や、その価格で反響が得られなかった場合の販売計画まで含めて比べる必要があります。
比較するのは次の5項目です。
- 査定額:いくらと評価したか
- 査定の根拠:近隣の成約事例など、具体的な根拠があるか
- 販売戦略:その価格で誰にどう売るのか
- 担当者:質問に具体的に答えられるか
- 売却プラン:売却期間や価格変更まで見通しているか
各社へ同じ質問をすると、査定書や販売提案書と担当者の説明が一致しているかも比較できます。査定額が他社より高い会社には、どの成約事例や物件条件を差額の根拠としたのか、想定した反響がなかった場合に何を見直すのかまで説明してもらいます。
不動産会社を選ぶ際は、査定額の高さだけで判断せず、その金額に納得できる根拠があるか、現実的な売却戦略が示されているかを比較することが重要です。 査定額がバラバラな時はどう判断する?高額査定に惑わされない比較基準と売却成功の考え方【2026年最新版】では、会社によって価格差が生じる理由から依頼先を絞る基準まで掘り下げています。
住み替え・相続・空き家の場合はどうする?
住み替え・相続・空き家でも、査定から引き渡しまでの基本的な流れは変わりません。売却前に明らかにしておくことはケースごとに異なり、住み替えでは売却と購入の順序、相続では所有者の名義、空き家では保有を続ける負担が主な判断材料になります。
住み替え|売却と購入、どちらを先にする?
住み替えには、現在の家を売ってから新居を購入する「売却先行」と、新居を決めてから現在の家を売る「購入先行」があります。主な違いは次のとおりです。
| 方法 | メリット | デメリット |
| 売却先行 | 売却価格が決まってから新居を購入できる資金計画を立てやすい住宅ローンの負担を把握しやすい | 次の家が決まるまで仮住まいが必要になる場合がある |
| 購入先行 | 次の家を決めてから引っ越せる仮住まいを避けやすい | 現在の家が想定より安い価格で成約する可能性がある二重ローン・二重の住居費が発生する可能性がある |
資金に余裕がない場合は、現在の家の売却価格を確認してから次の住まいを決める方が、資金計画を立てやすくなります。
仮住まい、ダブルローン、同時決済を含む具体的な進め方は、不動産の買い替えをまず考えるときにぶち当たる「ダブルローン・仮住まい・同時決済」の違いを徹底図解【2026年最新版】で比較しています。
相続した一戸建て|まず名義を確認
相続した一戸建てを売却するには、売主となる相続人が登記上の所有者になっている必要があります。まず登記事項証明書で、現在の名義人を確認します。 相続登記が済んでいなければ、相続人を確定し、必要な合意を得たうえで名義を変更します。
相続人が複数いる場合は、一人の判断だけで売却を進めることはできません。誰が一戸建てを取得するのか、売却するかどうかを相続人間で話し合う必要があり、合意形成や必要書類の収集に時間がかかることがあります。主に次の手続きを進めます。
- 遺産分割協議で不動産を取得する人を決める
- 売却について相続人間の合意を得る
- 戸籍などの必要書類を収集する
売却を決めてから慌てるのではなく、登記名義と相続人を早い段階で把握し、必要な手続きを進めておきましょう。 相続登記が済んでいない場合は、不動産売却時に名義人の名前が変わっていたら面倒なことになる?-HowMa不動産売却なんでも相談室 vol.19-も参考に、売買契約までに必要な名義変更を進めます。
空き家|「とりあえず持っておく」が負担になることも
住み替えや相続で使わなくなった一戸建てを、すぐには売却せず、そのまま保有するケースがあります。空き家は人が住んでいなくても、所有している限り費用と管理の負担が続きます。 主な負担とリスクは次のとおりです。
- 管理費用
- 固定資産税
- 修繕費
- 庭木の管理
- 防犯・防災上のリスク
管理されない状態が長く続けば、建物の劣化が進み、売却したいと考えたときに買主が見つかりにくくなる可能性もあります。
「使っていないから、とりあえず持っておく」のではなく、現在の価値を確認したうえで、売る・貸す・保有するのいずれかを判断することが重要です。 判断に迷ったときは、空き家は売る・貸す・持ち続ける、どれがお得?4つの選択肢を費用・リスク・向いている人で徹底比較【2026年最新版】で、各選択肢の費用とリスクを比較できます。
一戸建てを売るなら、最初に「いくらで売れるか」を知ろう
一戸建てを売却するとき、最初から依頼先の不動産会社を決める必要はありません。先に把握しておきたいのは、「そもそも自分の家はいくらで売れるのか」という現在の価格帯です。
自宅の価格帯が分からなければ、不動産会社から査定額や販売計画を提示されても、次の点を判断できません。
- 不動産会社の査定額が高いのか、安いのか
- 売出価格が妥当なのか
- どの不動産会社の提案が現実的なのか
現在の価格帯が分かれば、査定額の根拠や販売計画を比較し、売出価格を検討できます。査定額の高さだけに引かれるのではなく、その金額に現実性があるかを見極めるためにも、価格の目安を先に持っておくことが重要です。
売却を決めるのは、価格の目安を確認したあとで構いません。 まずはAI査定で現在の市場価格の目安を知り、複数の査定結果を比較するための基準をつくります。
HowMaでは、AI査定で価格の目安を確認したあと、そのままコラボ査定で不動産会社へ査定を依頼できます。チャレンジ価格と安全価格も参考にしながら、高く売る可能性と売れやすさの両面から売出価格を検討できます。
まずはAI査定で現在の価格帯を把握し、その結果をもとに売却を進めるかどうかを判断しましょう。
AIが60秒で現在の相場価格を無料査定。
まずAIで相場を知ったうえで、そのまま不動産会社にも査定を依頼できる
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