築20年・築30年のタワマンはいつ売るべき?資産価値・大規模修繕・売却タイミングを徹底解説

築20年・築30年のタワマンは、売却を考えやすい築年数の節目にあたります。一方で、売却するか住み続けるか、大規模修繕や設備更新を待つかなど、判断に迷うこともあるでしょう。

築20年・築30年のタワマンの売却を考えると、次のような疑問が浮かぶのではないでしょうか。

  • 築20年になったら価格は急落する?
  • 築30年ではもう遅い?
  • 大規模修繕前と後ではどちらが高く売れる?
  • 建て替えまで待った方がいい?

タワーマンションは一般的なマンションとは異なり、立地やブランド力、管理状況によって築年数以上に価格が維持されるケースがあります。一方で、大規模修繕や修繕積立金の状況によって評価が分かれることも少なくありません。

この記事では、築20年・築30年のタワマンを売却するタイミングについて詳しく解説します。

目次

結論|「築20年だから」「築30年だから」ではなく、資産価値が維持されているうちに判断することが重要

築20年・築30年のタワマンを売るべきか、売るならいつが適切か。判断の軸になるのは、築年数そのものではなく、現在の資産価値と今後見込まれる修繕負担です。両者を見比べたうえで、売却時期を検討することが大切です。

重要なのは、以下のような点を総合的に見ることです。

  • 管理状態
  • 大規模修繕の実施状況
  • 修繕積立金
  • 市場相場
  • 周辺の新築・中古供給

ここで挙げた5項目は、築年数大規模修繕・設備更新管理状態市場環境という4つの軸に整理できます。

この4つの軸で物件の状態と市場環境を確認することが、売却時期の妥当性を見極め、売るか待つかを判断する根拠になります。

築20年前後は、次回の大規模修繕や設備更新、修繕積立金の見直しを確認しながら、売却時期を考え始める時期です。

築30年前後は、エレベーターや給排水設備などの主要設備の更新状況と、管理組合が将来の修繕に対応できるかによって、物件ごとの評価が分かれることがあります。

修繕や管理が計画どおりに進み、立地や市場の需要も安定しているタワマンは、築年数だけで売却を急ぐ必要はありません。

一方、修繕積立金の不足、大規模修繕や設備更新の延期、一時金徴収の予定がある場合は、将来負担が価格に反映される前に、早めに現在の市場価格を確認して売却に備えましょう。

最終的には、築年数だけでなく、修繕履歴や管理状態、今後の修繕負担、市場相場を確認し、現在の評価額と今後の負担を見比べながら、資産価値が維持されているうちに売るか、保有を続けるかを判断することが重要です。

大規模修繕が資産価値や売却価格に与える影響は、タワマンの大規模修繕で資産価値はどう変わる?売却タイミング・修繕積立金・価格への影響を徹底解説【2026年版】で詳しく解説しています。

国土交通省の令和5年度マンション総合調査結果によると、長期修繕計画を30年以上で作成するマンションや、5年程度で見直す管理組合が増えています。売却時も、築年数だけでなく、将来の修繕に備えて計画が更新されているかが評価材料になります。 

築20年・築30年のタワマンは資産価値がどう変わる?

築20年・築30年のタワマンでは、資産価値にどのような変化が表れるのでしょうか。築20年前後では、次回の大規模修繕や専有部設備の更新、修繕積立金の見直しが評価に影響しやすくなります。

築30年前後では、エレベーターや給排水設備など主要設備の更新状況に加え、管理組合が将来の修繕に対応できるかが問われます。

タワマンは共用設備が多く、修繕内容や資金計画が購入後の負担に直結しやすいためです。同じ築年数でも、必要な工事の実施状況や資金計画を説明できるかによって、買主の評価は変わります。

ここでは、築20年前後と築30年前後で資産価値に影響しやすい変化を分けて説明します。

なお、タワマンに限定した統計ではありませんが、東日本不動産流通機構(REINS)の2025年データでは、首都圏中古マンション全体の平均成約価格は築16〜20年の6,709万円から築26〜30年で4,286万円に下がる一方、築31〜35年の2,638万円から築36〜40年では2,761万円となっています。築30年を超えると価格が一律に下落するとは限らず、タワマンの個別価格は立地や管理状態、修繕履歴を含めて判断する必要があります。

築20年・築30年の資産価値

築20年前後|次回の大規模修繕や設備更新を意識し始める時期

築20年前後のタワマンでは、すでに第1回の大規模修繕を終えている物件がある一方、第2回の大規模修繕に向けた検討が始まる物件もあります。

修繕後であれば外観や共用部の状態を確認しやすい一方、次の大規模修繕や設備更新に向けた積立金の残高、値上げ予定、一時金の有無も見られます。

大規模修繕の実施時期はマンションごとに異なるため、築年数だけでなく、長期修繕計画と修繕履歴を照らし合わせて判断することが重要です。

専有部では、給湯器、キッチン、浴室、トイレなどの設備に古さが出やすくなります。共用部では、ポンプ、電気設備、エレベーター、機械式駐車場などの更新時期が近づき、購入後の負担を見通せるかが問われます。

築20年前後は、築古という印象を持たれにくい面がある一方、次の修繕負担が見え始める時期でもあります。修繕履歴や資金計画を説明できる物件は、築年数だけでなく、その内容もあわせて評価してもらいやすくなります。

築30年前後|主要設備の更新と管理力の差が出やすい時期

築30年前後になると、エレベーター、給排水設備、電気設備、防災設備など、建物を使い続けるための主要設備の更新が本格的に意識されます。

更新工事の費用だけでなく、設備の維持費や故障時の対応費用も増えやすくなるため、外壁や屋上防水だけでなく、建物の内部を支える設備がどこまで更新されているかも買主の判断材料になります。

この時期は、管理状態による評価の差が広がりやすくなります。修繕履歴が整い、長期修繕計画が見直され、積立金不足や一時金のリスクを抑えられている物件であれば、築30年でも需要を保てる可能性があります。

反対に、設備更新が先送りされている、修繕積立金が不足している、管理組合の合意形成が滞っている場合は、買主に将来負担を警戒されやすくなります。築30年という数字そのものよりも、この先も安心して住み続けられる管理体制があるかが問われます。

築年数が進んでも、管理状態や大規模修繕の履歴によって資産価値の見られ方は変わります。大規模修繕が価格を上げるのか、下落を抑えるのかを詳しく知りたい場合は、次の記事で確認できます。

出典:東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2025年)」
関連記事:タワマンの大規模修繕で資産価値はどう変わる?価格が上がるケース・下がるケースと売却タイミングを解説

築20年で売る3つのメリット

築20年前後のタワマンは、築年数だけで候補から外されにくく、他のマンションと比較検討されやすいという特徴があります。

また、第1回の大規模修繕後であれば、修繕を実施した実績や外観・共用部の状態が、購入検討者への訴求材料にもなります。

一方で、第2回修繕や設備更新に向けた負担も見え始めるため、築20年なら必ず有利に売れるとは限りません。売却を検討する際は、買主が確認する将来負担まで整理しておくことが大切です。

大規模修繕前後のどちらで売るか迷う場合は、タワマンは大規模修繕の前・中・後、いつ売るべき?3つのタイミングを比較してケース別に解説も参考にしてください。

ここからは、築20年前後で売却する場合の3つのメリットを、①購入検討者の層の広さ、②修繕後の管理状態の訴求、③築30年を迎える前に売却できる点に分けて解説します。

メリット① 購入検討者の層がまだ広い

築20年前後で売るメリットは、購入検討者の選択肢に入りやすい段階で売却活動を始められることです。築浅とは言えなくても、築30年超の物件と比べると、専有部設備や共用部の印象から検討しやすいと感じる買主もいます。住宅ローンを利用して購入する層からも比較されやすく、築20年でも築年数だけで候補から外されにくい時期といえるでしょう。

メリット② 修繕後なら管理状態をアピールしやすい

第1回の大規模修繕が終わっており、外観や共用部の状態が改善している場合は、修繕後の状態を内覧で伝えやすくなります。

修繕履歴、長期修繕計画、積立金の状況を整理できれば、単に「築20年の中古マンション」ではなく、修繕を実施してきた管理の実績があるタワマンとして、購入検討者に訴求できます。

ただし、外観がきれいになったことだけでは、管理状態のアピールとして十分とはいえません。修繕実績を価格評価の材料として十分に示せるよう、工事内容や実施時期、次の設備更新、工事後の積立金残高まで整理して説明することが大切です。

メリット③ 築30年を迎える前に売却できる

築30年を迎える前に売却できることは、築年数を条件に物件を探す買主の検討対象に入りやすいという点でメリットがあります。

築30年未満を条件にしている買主にとっては、築30年を超えた物件とは別の比較対象になるため、築年数を重視する層にも検討してもらえる可能性があります。

また、築20年前後では、第2回修繕や設備更新、修繕積立金の値上げが具体化する前に売却活動を進められるケースがあります。修繕計画や市場相場を確認したうえで、築30年を迎える前に売り出す選択肢を持てることもメリットです。

築30年で売る3つのメリット

築30年前後のタワマンは、築年数に加えて、立地や管理状態、設備更新の状況が評価に反映されやすく、物件ごとの差が出やすい傾向があります。

周辺に代替物件が少ない立地である場合、建物の新しさより立地を重視する買主が多い場合、建て替えに向けた具体的な計画が進んでいる場合は、築30年でも評価につながる可能性があります。

設備更新の実績や管理組合の運営状況を説明できれば、将来負担への懸念も抑えやすくなります。

ここからは、築30年で売る3つのメリットを、①立地の希少性、②立地を重視する買主、③建て替え計画の具体性という3つの観点に分けて解説します。

メリット① 希少性の高い立地なら価格が維持されることもある

特に、周辺に同じような規模や眺望、ブランド力を持つタワマンが少ない場合は、築30年を超えても需要が続くケースがあります。新築や築浅の代替物件が少なければ、築年数が進んでも比較対象が限られ、価格を維持できる可能性があります。

希少性を判断するときは、駅距離だけでなく、同じ駅勢圏のタワマンの供給数、再開発の進み具合、眺望を遮る建物が建つ予定なども確認します。

似た条件の物件がほとんどなければ、買主から見て代替しにくい物件となり、立地の優位性が評価されて価格を維持できる可能性があります。

メリット② 建物より立地を評価する買主が増える

築30年のタワマンでは、建物の新しさよりも、希望するエリアに住めることや購入価格とのバランスを重視する買主が増えるケースもあります。

こうした買主にとっては、築浅かどうかより、希望する暮らしを予算内で実現できるかが重要です。修繕履歴や設備更新の実績も示せれば、築年数を踏まえても購入を検討できる物件として比較してもらえます。

また、エレベーターや給排水設備の更新実績、長期修繕計画、管理組合の運営状況を確認できれば、購入後の負担を見通しやすくなります。マンション管理計画認定制度を取得している場合は、長期修繕計画や管理体制が一定の基準を満たしていることを示す公的な証明として、管理水準の高さをアピールできます。

メリット③ 建て替え期待が価格を支える場合もある

マンションの建て替えは、建物の老朽化や耐震性の問題など、修繕や設備更新だけでは対応しにくい課題がある場合に、建物を再生する方法の一つとして検討されます。タワマンも例外ではありません。国土交通省は、マンションの老朽化や区分所有者の高齢化を背景に、マンションの建て替えなどの再生を促す制度を整備しています。

ただし、タワマンは合意形成やコスト面から建て替えのハードルが高く、物件ごとに実現可能性が異なります。解体費の確保、容積率の要件、権利関係の整理、区分所有者の合意形成などの条件を満たし、建て替えに向けた具体的な計画が進んでいる場合に限り、将来の選択肢として評価される可能性があります。計画が具体化していない場合は建て替えを価格の根拠にせず、長寿命化や設備更新が計画どおり進んでいるかを評価することが重要です。

築20年・築30年で価格差が生まれる5つのポイント

同じ築年数でも、タワマンの価格は大きく異なることがあります。

価格差が生まれるのは、買主が築年数だけでなく、購入後の負担や建物を維持できる見通しまで含めて評価するためです。

ここでは、大規模修繕の実施状況、修繕積立金の健全性、管理組合の運営、共用施設・設備の更新状況、エリアの人気・再開発という5つの要因が、なぜ価格差につながるのかを順に解説します。

ポイント① 大規模修繕の実施状況

大規模修繕が適切に実施されているかどうかは、同じ築年数のタワマンで価格差が生まれる要因になります。長期修繕計画に沿って必要な工事が適切な時期と範囲で行われていれば、外壁や防水などの劣化や必要な工事が放置されている物件に比べ、購入後すぐに大きな修繕負担が発生する懸念を抑えやすく、価格を維持しやすくなります。

修繕履歴に工事の実施日、対象となった部位、修繕範囲、工事後の不具合対応が記録され、延期された工事への対応も明確であれば、適切な修繕が行われてきたことが買主の評価につながります。

タワマンでは外壁の修繕に高所作業や特殊な仮設設備が必要になることがあり、一般的なマンションより工事費が大きくなりやすい点にも注意が必要です。修繕直後で外観がきれいでも、工事によって積立金が大きく減り、次回以降の資金計画が不明確であれば、価格評価につながる評価材料としては弱くなります。

ポイント② 修繕積立金の健全性

修繕積立金が不足していたり、急激な値上げが予定されていたりすると、買主は購入後の追加負担を織り込み、価格交渉に反映しやすくなります。

反対に、必要な工事費に見合う水準が確保され、値上げの理由や時期が明確であれば、購入後の負担を見通しやすく、価格を維持しやすくなります。適切な理由に基づく段階的な値上げは、将来負担を見据えた管理として評価されることもあります。

長期修繕計画に記載された工事費と、現在の残高、今後の改定予定、工事費や借入金の返済状況が見合っていることが、修繕積立金の健全性を示す根拠になります。

ポイント③ 管理組合の運営状況

総会議事録や長期修繕計画が整備され、修繕や値上げの経緯、今後の工事計画を確認できる管理組合は、将来の管理に対する不安が小さく、価格評価につながりやすくなります。反対に、議論が停滞し、決定した工事の延期が続いている場合は、築年数以上に管理リスクを警戒され、価格差につながることがあります。

総会議事録に、議案が継続して審議された経緯、反対意見や課題への対応方針、決定した工事の実行状況が記録されていれば、課題を把握したうえで改善を進めてきた管理組合だと評価されやすくなります。

議事録や収支資料に管理組合の対応の積み重ねが表れているかどうかが、運営に対する評価を分けます。

ポイント④ 共用施設・設備の更新状況

エレベーターや機械設備などの共用設備が計画どおり更新されているかは、購入後の負担を見通せるかを左右します。更新が進んでいる物件は大規模な設備更新に伴う負担を見通しやすく、価格を維持しやすくなります。

反対に、設備の劣化が進んでいるのに更新時期や資金計画が不明確な場合は、買主が将来負担を織り込み、価格が下がる要因になります。

設備更新の予定が長期修繕計画に記載されていても、工事費の上昇や仕様変更によって計画が変わることがあります。現時点の積立金残高や改定予定で費用をまかなえるのか、更新時期が先送りされていないかによって、将来負担への評価は変わります。

とくに築30年前後では、設備の状態が生活の安全性や維持費に直結するため、見た目の新しさだけでは判断できません。

ポイント⑤ エリアの人気・再開発・中古需要

築年数が進んでも、立地の人気や再開発による需要が価格を支えるケースがあります。駅への近さや眺望、周辺の中古供給の状況などを踏まえても、購入希望者が多く、代替となる物件が少ないエリアでは、築年数が進んだタワマンでも需要が維持されやすくなります。

反対に、同じエリアで築浅物件の売り出しが増えている場合は、管理状態が良くても比較されやすく、価格競争になりやすくなります。また、同じマンションでも階数・眺望・方角など住戸ごとの条件によって評価は変わるため、立地の人気だけで価格が決まるわけではありません。

周辺の成約価格や競合物件の供給状況によって、同じ物件でも売却価格や販売期間は変わります。再開発による将来需要が見込まれるか、購入希望者にとって代替しにくい立地かが、築年数を補う価格評価につながります。

5つのポイントのなかでも、修繕積立金は将来の修繕負担と売却価格に直結しやすい項目です。

関連記事:タワマンの修繕積立金が値上げすると売却価格は下がる?資産価値への影響と売却判断を解説【2026年最新版】

関連記事:タワマンの修繕積立金不足は売却価格に影響する?資産価値が下がるケースと高く売るポイントを解説

こんなタワマンは早めの売却を検討した方がよい

築20年・築30年のタワマンで、次のようなサインがある場合は、早めに現在の市場価格を確認して、売却に備えましょう。

  1. 修繕積立金が長期修繕計画に対して不足している
    将来の値上げや一時金徴収が想定され、買主が負担を織り込んで価格交渉する可能性があります。
  2. 大規模修繕や設備更新が延期されている
    工事費の上昇や設備劣化の進行につながり、管理状態への不安を持たれやすくなります。
  3. 空室の増加が続いている
    需要の弱まりや賃貸化の進行を示している可能性があり、売却期間や価格に影響することがあります。
  4. 管理組合の運営や修繕計画の見直しが滞っている
    必要な工事や値上げの合意形成が進まず、将来負担を見通しにくくなります。
  5. 一時金徴収の予定がある
    買主が購入後の追加負担を懸念し、購入価格から差し引こうとする可能性があります。

これらは、すぐに売却価格を下げるとは限りません。ただし、値上げや一時金徴収、工事延期などが具体化すると、買主が見込む将来負担も変わります。現在の議論と決定時期を確認し、査定時に不動産会社へ伝えられるようにしておきましょう。

ここでいう「早めの検討」とは、現在価格と管理資料を先に確認し、管理組合の議論や修繕計画の変更を踏まえて判断材料をそろえることです。決まっている値上げや一時金、工事予定などは、買主へ説明する前提で考えましょう。

逆に、慌てて売らなくてもよいタワマン

一方で、築20年・築30年だからといって、必ず急いで売る必要はありません。次のような条件がそろっているタワマンは、保有を続ける選択肢もあります。

築20年・築30年の売却タイミング
  1. 人気エリアや駅近など、立地需要が強い
    周辺で代替となる物件が少なければ、築年数が進んでも購入希望者が見つかりやすくなります。
  2. 修繕積立金が将来の工事費に対して適正に設定されている
    将来の値上げや一時金徴収の見通しが立ちやすく、買主が負担を過度に警戒しにくくなります。
  3. 大規模修繕が計画どおりに進んでいる
    必要な工事が先送りされておらず、修繕履歴から建物を適切に維持してきたことを説明できます。
  4. 管理組合の運営や管理状態が良好である
    総会での合意形成や長期修繕計画の見直しが進んでいれば、将来の管理に対する不安を抑えやすくなります。
  5. 近隣の中古需要が底堅い
    成約価格や購入希望者の動きが安定していれば、急いで売らずに市場環境を見ながら判断できます。

このような物件では、築年数よりも立地、管理状態、希少性が評価されることがあります。特に都心の人気エリアや再開発エリアでは、築年数が進んでも一定の需要が見込めるケースがあります。

ただし、売らない選択をする場合も、現在価格を把握しておくことは重要です。相場が良い時期を逃さないためにも、年に一度など定期的に査定額を確認しておくと、売却を検討するタイミングを見極めやすくなります。

売却前に確認しておきたいチェックリスト

築20年・築30年のタワマンを売却する前には、物件の管理状態を説明できる資料を確認しておきましょう。買主が知りたいのは、古さそのものよりも「この先の負担がどれくらいあるか」です。

確認しておきたい資料と市場情報は、主に次のとおりです。

売却前に確認したい6つのポイント
  1. 最新の長期修繕計画
    今後の工事予定と、必要な資金の見通しを確認します。
  2. 過去の大規模修繕履歴
    計画どおりに工事が実施されてきたか、修繕範囲に不足がないかを確認します。
  3. 修繕積立金の改定予定
    今後の値上げや一時金徴収の予定がないかを確認します。
  4. 今後の大規模修繕計画
    次回工事の時期や対象、現在の積立金で費用をまかなえるかを確認します。
  5. 近隣マンションの売却相場
    同じエリアや築年帯の成約価格を確認し、現在の相場を把握します。
  6. 売り出し中の競合物件
    近隣の築浅物件や類似物件と比較し、売り出し価格や販売期間を検討します。

これらを事前に確認しておくと、査定時や売却相談時に「築年数の古さ」ではなく「管理状態の良さ」を説明しやすくなります。反対に、不足や延期がある場合も、事前に把握しておけば売り出し価格や売却時期を調整しやすくなります。長期修繕計画や修繕積立金の考え方は、国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」でも示されています。

AI査定で「 いま売るべきか 」を確認しよう

築20年・築30年でも、立地や管理状態によって売却価格は変わります。HowMaのAI査定なら、タワマンの現在価格をオンラインで確認できます。現在の評価額を基準に、今後の修繕負担や市場環境と比べて売るか待つかを判断しましょう。

さらに、複数の不動産会社に修繕履歴や長期修繕計画を伝え、査定額と販売戦略を比較すると、築年数だけでは分からない評価の差も確認できます。

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FAQ

築20年・築30年のタワマンを売却するときは、築年数だけでなく、修繕や管理、立地によって判断が変わります。大規模修繕の実施時期、設備更新の予定、修繕積立金の負担は、買主が確認する項目です。ここでは、売却前に特に確認しておきたい5つの疑問を見てみましょう。

Q. 築20年のタワマンは価格が下がりますか?

築20年になったからといって、価格が急に下がるわけではありません。ただし、第2回の大規模修繕や設備更新が見え始める時期でもあるため、管理状態や修繕積立金の状況によって価格差が出やすくなります。築20年という数字だけで判断するのではなく、専有部設備の状態、大規模修繕の履歴、次回工事の資金計画を確認することが大切です。

修繕履歴や長期修繕計画を説明できるタワマンであれば、築20年でも評価を維持しやすいケースがあります。

Q. 築30年でもタワマンは売れますか?

築30年でも売却は可能です。とくに駅近、都心部、再開発エリア、ブランド力のあるタワマンでは、築年数が進んでも需要が残るケースがあります。築年数の古さだけでなく、同じ立地条件の代替物件があるか、設備更新がどこまで進んでいるかによって、売却のしやすさは変わります。

一方で、エレベーターや給排水設備など主要設備の更新状況、修繕積立金の不足、一時金徴収の予定は買主に確認されやすくなります。

Q. 大規模修繕前と後ではどちらが高く売れますか?

大規模修繕前と後のどちらが高く売れるかは、マンションごとの状況によって変わります。修繕前は工事前の状態を確認してもらいやすく、修繕後は外観や共用部の改善、修繕実績を管理状態の根拠として示しやすくなります。

どちらの時期に売る場合でも、決まっている値上げや一時金、工事予定などは買主へ説明する必要があります。

築年数、修繕積立金、工事内容、市場相場をあわせて判断しましょう。

Q. 修繕積立金が高いと売れにくいですか?

修繕積立金が高いと、買主の毎月負担が増えるため、売れにくくなることがあります。ただし、金額が高いことだけで不利になるとは限りません。値上げの理由が長期修繕計画に基づいているか、今後の一時金や追加値上げが予定されているか、現在の残高で工事費をまかなえるかをあわせて判断します。

長期修繕計画に基づいた適正な金額であれば、将来の修繕に備えた管理の健全性として説明できることもあります。

Q. タワマンの売り時は築何年ですか?

タワマンの売り時は築年数だけでは決まりません。築20年前後、築30年前後は売却判断を見直しやすい節目ですが、実際には管理状態、大規模修繕の状況、修繕積立金、市場環境を合わせて考える必要があります。

築年数だけで判断せず、現在価格を確認したうえで売るか待つかを検討しましょう。