タワマンは大規模修繕前と後どちらで売るべき?高く売れるタイミングを売主ごとのケース別に解説

タワーマンションの大規模修繕が近づくと、「もうすぐ工事が始まるけれど、今売った方がよいのか」「修繕後は建物がきれいになるため、高く売れるのか」と迷いやすくなります。

さらに、修繕積立金が上がる前に売るべきなのか、一時金を負担してから売ると損になるのかも、判断に迷うポイントです。

修繕後は外観や共用部がきれいになり、買主に良い印象を与えやすくなります。一方で、修繕積立金の値上げや一時金徴収、工事中の内覧への影響を考えると、修繕後まで待つことが必ずしも有利とは限りません。

大規模修繕がタワマンの資産価値に与える影響や、修繕積立金・売却価格との関係から確認したい方は、タワマンの大規模修繕と資産価値をまとめた記事もあわせてご覧ください。

本記事では、大規模修繕前・修繕中・修繕後、それぞれのメリットとデメリットを比較しながら、どのタイミングで売却するのがよいのかをケース別に解説します。

目次

結論|多くのケースでは「大規模修繕前」の売却が有利

大規模修繕が終われば、外観や共用部の印象が改善し、売却時の見せ方にもプラスに働く可能性があります。そのため、「修繕が終わってから売った方が高く売れるのでは」と考える人も少なくありません。

しかし、売却時期は修繕後の見た目だけでは判断できません。工事完了まで所有し続ける間の修繕積立金や一時金の負担、工事中の内覧への影響、買主が月々の支払いをどう見るかまで含めて比べる必要があります。

そのため、多くのケースでは、大規模修繕後まで待つよりも、修繕前から売却を検討する方が有利になると考えられます。

修繕前の売却が有利になりやすい主な理由は、次の4つです。

  1. 修繕積立金値上げ前
  2. 一時金負担前
  3. 買主のランニングコストが低い
  4. 修繕中より内覧しやすい

1・2点目は、修繕後まで待つ間に売主が負担する費用に関わる項目です。3・4点目は、買主が購入を検討する際の条件であり、売主にとっても販売時に伝えやすい材料になります。

つまり、修繕前に売るメリットは、単に「工事前だから売りやすい」ということではありません。売主は待つ間の費用を抑えられ、買主は月々の負担や内覧時の見え方を確認できるため、売却活動を進めやすいタイミングになるということです。

ただし、修繕前の売却が必ず有利とは限りません。修繕によって外観や共用部の印象が大きく改善し、修繕履歴を買主へ示せる場合は、修繕後に売る選択肢もあります。修繕前・修繕中・修繕後で、実際にどれくらい差が出るのかを具体的に見ていきましょう。

売却タイミングの基本

修繕前に動くべきか迷ったら、まず現在価格を確認

今売る場合の価格が分かれば、修繕後まで待つ間の費用や、工事後に期待できる評価と比較できます。売却を決める前でも、まずはAI査定で現在価格の目安を確認しておきましょう。

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大規模修繕前に売るメリット

大規模修繕前は、通常時の状態を見せながら、工事完了を待つ間の負担を増やさずに売却を進められる時期です。ただし、値上げや一時金など決まっている情報は、売却時に買主へ説明する必要があります。

メリット①:修繕積立金値上げ前に売れる

値上げの適用前は、管理費と修繕積立金を合わせた当面の月額負担が比較的軽いため、買主が購入を検討しやすくなります。その結果、毎月のランニングコストを理由とした価格交渉を受けにくくなる可能性があります。

また、値上げの適用前に引き渡せれば、売主も改定後の修繕積立金を支払わずに済み、工事完了まで待つ場合より保有費を抑えられます。

ただし、修繕積立金は修繕後に必ず値上げされるわけではありません。値上げが決定・予定されている場合は、適用時期と改定額を確認し、引き渡しまでに自分が負担する金額を把握しましょう。

決定している値上げの内容は、販売時点が改定前であっても買主へ説明する必要があります。長期修繕計画や総会議事録を確認し、改定内容を伝えられる状態にしておきましょう。

値上げが決定・予定されている場合、買主は改定後の月額も含めて購入を判断します。改定前後の金額と適用時期を示し、購入後の資金計画を立ててもらうことが重要です。

修繕積立金の値上げが売却価格に与える影響や、値上げ後に売る場合のポイントを詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
関連記事:タワマンの修繕積立金が値上げされたら売却価格はどうなる?資産価値への影響と売却のポイントを解説

メリット②一時金負担を避けられる可能性がある

修繕積立金だけでは工事費を賄えない場合、工事直前に一時金の徴収が決議されることがあります。金額はマンションの規模や工事内容によって異なり、数十万円から数百万円に及ぶケースもあります。

こうした一時金について、売主が直接支払わずに済む可能性があるのは、一時金の納付義務が生じる前に引き渡しが完了し、売買契約上も買主の負担となる場合です。一方、引き渡し前に売主へ納付義務が生じれば、売主が支払う必要があります。

そのため、売却時期を判断するときは、一時金徴収の有無だけでなく、総会決議の内容、納付基準日・納付期限、引き渡し予定日、売買契約上の負担者を確認しましょう。

なお、すでに決議されている一時金や、総会・理事会で検討されている徴収予定は、買主へ説明する必要があります。売主が一時金を直接支払わずに済む場合でも、買主から価格交渉を受けるなど、売却条件に影響する可能性はあります。

メリット③内覧時の眺望・採光がイメージしやすい

工事前なら、外観やエントランス、共用部、眺望、採光を普段の状態で見てもらえます。眺望や開放感を強みにしている住戸ほど、工事前に内覧してもらえる利点は大きくなります。

大規模修繕が始まると、防護ネットや仮設設備で外観や眺望が見えにくくなることがあります。騒音、振動、共用部の利用制限があると、買主が実際の生活をイメージしにくくなります。

特に、眺望や共用施設が購入理由になりやすいタワマンでは、通常時の状態を確認できるかどうかが内覧時の印象を左右します。工事開始前に売却活動を始められれば、住戸だけでなく、眺望や共用施設を含む建物全体の魅力もアピールしやすくなります。

大規模修繕中に売るデメリット

前項で触れたとおり、大規模修繕が始まると、通常時の外観や眺望を内覧で十分にアピールできなくなります。修繕前のメリットの裏返しとして、修繕中は物件本来の魅力を伝えるうえで不利になりやすい時期です。

とはいえ、工事中でも売却自体は可能です。現在の見え方だけで判断されないよう、通常時の写真や工事の完了予定、修繕内容を示すことが重要です。ここでは、大規模修繕中の売却で不利になりやすい点を具体的に見ていきましょう。

デメリット①:外観が見えない

工事中は、建物の一部が防護ネットや仮設設備で覆われ、外観や共用部の状態が分かりにくくなることがあります。工事前の写真、修繕内容、完了予定を示せば、内覧で伝えにくい魅力や工事後の状態を補足できます。

ただし、買主は工事後の実物を自分の目で確認できません。写真や資料から想像した状態と、工事完了後の実際の状態が異なるのではないかと不安を感じ、購入判断に慎重になる人もいるでしょう。

デメリット②:内覧満足度が下がる

工事中の外観や騒音が目立つと、買主が物件本来の状態を判断しにくくなり、価格交渉につながる可能性があります。工事そのものが価格を下げるというより、現在の状態と完成後の状態を比較しにくいことが不安につながります。

内覧で購入後の暮らしを具体的にイメージできなければ、購入を見送ったり、判断を保留したりする買主もいるでしょう。

デメリット③:眺望が魅力にならない

高層階の眺望や採光を売りにしている住戸では、工事中にその魅力を実感してもらいにくくなります。方角や時間帯が分かる工事前の写真を用意し、内覧で確認できない価値を補う必要があります。

それでも、眺望を実際に確認してから購入したい買主にとっては判断材料が足りず、住戸の評価が下がったり、購入を見送られたりする可能性があります。

大規模修繕後に売るメリット

大規模修繕が終わると、工事中には見せられなかった外観や共用部の状態を、買主に実物で確認してもらえるようになります。工事後の仕上がりを見せられるため、内覧時の不安を減らし、手入れされた建物としてアピールしやすい時期です。

特に、修繕前の劣化が目立っていた物件では、工事の前後で内覧時の印象が変わる可能性があります。ここでは、大規模修繕後に売るメリットを具体的に見ていきましょう。

メリット①:建物がきれいになる

外壁、防水、鉄部、エントランス、共用廊下などの補修が終わると、築年数が進んでいても「手入れされているマンション」という印象を持たれやすくなります。

修繕後の写真を広告に使い、改善箇所を内覧で説明できる点は販売上の強みです。ただし、見た目が整っただけでマンションの売却価格が上がるとは限らず、修繕履歴や今後の資金計画と合わせて買主に判断されます。

大規模修繕によって資産価値が上がるケース・下がるケースや、価格を左右する要因を詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。

関連記事:タワマンの大規模修繕で資産価値はどう変わる?価格が上がるケース・下がるケースを解説

メリット②:修繕履歴が評価される

修繕履歴には、いつ、どの箇所に、どのような工事を実施したかが記録されています。大規模修繕が計画どおりに行われていれば、管理組合が建物の維持管理に継続して取り組んできたことを、買主へ具体的に示せます。

買主にとって、外観がきれいかどうかだけでは、建物が適切に管理されてきたかまでは判断できません。工事報告書や総会議事録などで修繕内容を確認できれば、見た目だけでは分からない管理状態を判断する材料になります。

売却時には、修繕履歴だけでなく、長期修繕計画や修繕積立金の見通しも合わせて示しましょう。過去に実施した工事と今後の計画を説明できれば、修繕後に売る際のアピール材料になります。

メリット③:大規模修繕済みという安心感

修繕後であれば、「購入後すぐに、大きな修繕負担が発生するわけではない」と説明できます。工事の騒音や共用部の利用制限を気にする買主にとっては、判断しやすい材料になるでしょう。ただし、次の設備更新や修繕まで含めて負担がないという意味ではありません。

買主が確認したいのは、今回の工事が終わった事実だけでなく、どの工事を実施し、次に何が予定されているかです。次回の修繕や積立金の見通しまで示せる場合に、「当面の工事が終わっている」ことが安心材料になります。

それでも修繕後が不利になるケース

前述のとおり、大規模修繕後は、改善した外観や共用部を実際に見せられるほか、修繕履歴や「大規模修繕済み」という安心材料を買主へ示せます。これらは、修繕後に売るメリットです。

ただし、そのメリットがあっても、修繕後まで待つ間に費用負担や築年数の条件が変われば、売却が不利になる場合があります。具体的には、修繕積立金が大幅に上がった場合、一時金を負担した後に売る場合、工事完了を待つ間に築年数が進んだ場合です。ここでは、修繕後の売却が不利になりやすい3つのケースを見ていきましょう。

ケース①:修繕積立金が大幅に上がっている

修繕後まで待つ間に修繕積立金が大幅に値上げされると、売り出す時点で買主が負担する月額も高くなっています。買主は住宅ローンの返済額だけでなく、管理費や修繕積立金を含めた毎月の支出で購入を判断するため、購入をためらったり、価格交渉を求めたりする可能性があります。

そのため、修繕後の外観や共用部が評価されても、月額負担の重さによって、見た目が改善したメリットが売却価格に反映されにくくなることがあります。

ケース②:一時金徴収後

大規模修繕の一時金を支払ってから売却しても、支払った金額をそのまま売却価格に上乗せできるとは限りません。買主は、売主が負担した一時金の額ではなく、周辺の取引相場や築年数、住戸条件、修繕後の管理状態などを見て購入価格を判断するためです。

たとえば、一時金として100万円を支払っても、修繕後の売却価格が100万円以上高くなるとは限りません。修繕後まで待つか判断するときは、予想される売却価格だけでなく、一時金と、待つ間に支払う管理費・修繕積立金などを差し引いた手取りで、修繕前に売る場合と比較する必要があります。

ケース③:築年数がさらに進む

大規模修繕の完了を待つ間にも、マンションの築年数は進みます。買主は修繕後の外観や共用部だけでなく、建物全体の築年数や住戸内の設備、同じ築年数帯の売り出し物件と比較して購入を判断します。

特に、待っている間に築20年・築30年などの節目を迎える場合は、建物がきれいになったメリットよりも、築年数が進んだことのほうが売却価格に影響する可能性があります。築年数だけで価格が決まるわけではありませんが、修繕後の予想価格から待つ間の保有費を差し引き、今売る場合の価格と比較することが大切です。

築20年・築30年前後で売るか待つかを判断するポイントを詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。
関連記事:築20年・築30年のタワマンはいつ売るべき?資産価値・大規模修繕・売却タイミングを徹底解説

修繕前・修繕中・修繕後を比較

【ケース別】あなたは前と後どちらで売るべき?

ここまで見てきたように、大規模修繕の前・中・後には、それぞれ売却上のメリットとデメリットがあります。ただし、同じ修繕前でも、工事まで時間がある場合と開始まで半年以内の場合では、売却準備を始めるタイミングが異なります。すでに工事中なのか、修繕直後なのか、修繕積立金が値上げされた後なのかによっても、優先すべき判断は変わります。

そこで、自分のタワマンが現在どの段階にあるのかを確認し、修繕前に売る、工事完了を待つ、価格設定を慎重に行うといった選択肢を検討することが重要です。ここでは、5つのケースに分けて、売却時期の考え方と取るべき行動を整理します。

ケース①:築11〜13年の場合

築11〜13年前後で、これから1回目の大規模修繕が予定されている場合は、修繕前の売却がおすすめです。 通常時の外観や眺望を見てもらいやすく、値上げや一時金の予定がある場合は、それらの負担が発生する前に売却できる可能性があります。

ただし、修繕前なら必ず有利になるわけではありません。計画上の実施時期、積立金の残高、総会での検討状況を確認し、現在価格と修繕後まで待つ場合の負担を比較しましょう。

ケース②:修繕開始まで半年以内の場合

修繕開始まで半年以内なら、できるだけ早く売却準備を始めましょう。 売却活動を始めるのが遅れると、販売中や引き渡し前に工事が始まり、外観や眺望を十分にアピールできなくなる可能性があります。

査定、媒介契約、販売活動、引き渡しにかかる期間を逆算し、工事開始前にどこまで進められるかを確認します。総会議事録や長期修繕計画で負担増が明確になっている場合は、決まっている内容を買主へ伝えたうえで、売り出し価格を検討することが必要です。

ケース③:すでに工事中の場合

すでに大規模修繕が始まっている場合は、工事終了まで待つか、市況を見ながら判断します。 特に、眺望や共用部の印象が価格に影響しやすい住戸では、工事中よりも、修繕後の状態を見せて売る方が有利になる可能性があります。

一方で、市況が良い、住み替え期限がある、査定価格に納得できるといった場合は、工事中でも売り出す選択肢があります。工事中に売る場合は、工事前の写真や眺望写真、完成予定、修繕内容を示し、内覧で伝えにくい魅力を補いましょう。

ケース④:修繕直後の場合

大規模修繕が終わった直後は、改善した管理状態を強みにして売却できます。 外観や共用部の仕上がりを実際に見せられるほか、実施した工事の内容や修繕履歴も買主へ示せるためです。

ただし、見た目が改善した分だけ売却価格が上がるとは限りません。現在の査定価格を確認するとともに、今後の修繕計画や修繕積立金の見通しも整理し、修繕後の管理状態をどのようにアピールできるか検討しましょう。

ケース⑤:修繕積立金が大幅に上がった場合

修繕積立金が大幅に上がった後は、価格設定を慎重に行う必要があります。 買主は、住宅ローンの返済額に管理費と修繕積立金を加えた毎月の支出で購入を判断するため、月額負担の重さが価格交渉につながる可能性があるからです。

改定後の金額や今後の追加改定の有無を整理し、周辺相場や現在の査定価格と照らし合わせて売り出し価格を検討しましょう。値上げの理由や今後の修繕計画も説明できれば、単に負担が増えた物件ではなく、必要な修繕に備えている物件として判断してもらいやすくなります。

ケース別|売却タイミング

売却タイミングより重要なのは「いくらで売れるか」

ここまで、大規模修繕の進み具合に応じて、売却時期の考え方を見てきました。しかし、同じ修繕前、あるいは同じ修繕後のタワマンでも、実際に売れる価格は物件ごとに異なります。大規模修繕の時期は売り時を考える材料の一つであり、それだけで売却価格が決まるわけではないためです。

修繕後まで待つ価値があるかを判断するには、工事後に期待できる変化だけでなく、現在の物件が市場でどのように評価され、いくらで売れそうかを基準にする必要があります。

タワマンの価格には、修繕時期以外にも次の条件が影響します。

  1. エリア
  2. 階数
  3. 方角・眺望
  4. 間取り
  5. 市況
  6. 管理状況

たとえば、修繕前でも人気エリアで高層階・眺望の良い住戸なら、修繕を待たずに売る方がよい場合があります。反対に、修繕後の改善が大きく、待つ間の負担も小さいなら、完了後まで待つ選択肢があります。

判断の基準は、まず「今売ったらいくらか」です。現在価格を把握し、修繕後に期待できる改善、待つ間の保有費、値上げや一時金を同じ土台で比べます。

売却前に確認しておきたい5つのチェックポイント

修繕前・中・後のどの時期に売る場合でも、売却前にマンションの修繕計画と費用負担を確認しておく必要があります。これらの情報が分かれば、修繕後まで待つ間にどのような負担が生じるのか、修繕後には何を強みとして説明できるのかを整理できます。

チェックポイント①:長期修繕計画

今後予定されている工事の時期、内容、概算費用を確認します。大規模修繕の完了後も、設備更新などの大きな工事が予定されていれば、修繕後まで待つかどうかの判断に影響します。

チェックポイント②:修繕積立金改定予定

現在の金額だけでなく、改定後の金額、適用時期、すでに決定しているのか検討中なのかを確認します。値上げ後の月額は買主の資金計画に関わり、売り出し価格にも影響する可能性があります。

チェックポイント③:一時金徴収予定

一時金の金額、納付時期、決議の状況を確認します。引き渡しの時期によって売主と買主のどちらが支払うのかが変わる可能性があるため、売買契約上の負担者も明確にする必要があります。

チェックポイント④:総会議事録

大規模修繕の実施時期や工事内容、修繕積立金の値上げ、一時金徴収などについて、決定済みの事項と検討中の事項を確認します。長期修繕計画だけでは分からない、直近の管理組合の方針を把握する資料になります。

チェックポイント⑤:修繕履歴

過去にいつ、どの箇所で、どのような工事を実施したかを確認します。計画に沿って修繕してきた実績を示せれば、管理状態の良さや修繕後に売るメリットを買主へ説明しやすくなります。

これらは、買主から質問されることが多い項目です。売却前に内容を整理し、決定済みの費用負担や今後の工事予定を説明できる状態にしておけば、買主も購入後の負担や管理状態を判断しやすくなります。また、売主自身も、今売る場合と修繕後まで待つ場合を比較しやすくなります。

修繕積立金の不足が売却価格へ与える影響や、売却前の確認方法を詳しく知りたい方は、次の記事も参考にしてください。

関連記事:タワマンの修繕積立金不足は売却価格に影響する?資産価値が下がるケースと高く売るポイントを解説

修繕前と修繕後、どちらで売るか迷ったら

「修繕前に売るべきか、それとも修繕後まで待つべきか」は、マンションごとに答えが異なります。

まずはAI査定で現在の相場を把握し、そのうえで複数の不動産会社の査定額や販売戦略を比較することで、自分の物件にとって最適な売却タイミングが見えてきます。相場を知らずに判断するよりも、価格データをもとに検討した方が納得のいく売却につながるでしょう。

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FAQ

Q. 大規模修繕前は価格が下がりますか?

大規模修繕前という理由だけで、価格が下がるとは限りません。工事前は普段の外観や眺望、共用部を見てもらいやすく、現在の市況を活かして売却できる場合もあります。

ただし、外観や共用部の劣化が目立つ場合は、修繕前であることが価格交渉の材料になることがあります。

Q. 修繕積立金が上がると売れにくくなりますか?

修繕積立金が上がると、買主の毎月の負担も増えるため、購入予算や価格交渉に影響する可能性があります。ただし、必要な工事に備えた計画的な値上げであれば、管理の健全性を示す材料にもなります。

金額だけでなく、値上げの理由と長期修繕計画との整合性が重要です。

Q. 修繕中でも売却できますか?

修繕中でも売却できます。ただし、足場や防護ネット、騒音、共用部の利用制限などにより、住戸や建物本来の魅力が伝わりにくくなります。

工事中に売る場合は、工事完了予定や修繕内容、工事後に改善される点が、買主の不安を和らげる材料になります。

Q. 修繕後の方が資産価値は高くなりますか?

修繕後は外観や共用部の印象が改善し、修繕実績も示せるようになります。ただし、それだけで資産価値が上がるとは限りません。

修繕後に修繕積立金が大きく上がっている、次の設備更新が未整理、築年数が進んでいる場合は、修繕後でも価格が伸びにくいことがあります。

Q. タワマンの売り時は築何年ですか?

築年数だけで売り時を決めることはできません。ただし、大規模修繕や設備更新の検討が具体化する時期は、売却判断を見直すきっかけになります。実施時期はマンションによって異なるため、築年数だけで判断せず、長期修繕計画を確認してください。

築年数に加えて、修繕積立金、長期修繕計画、管理状態、市場環境を合わせて判断しましょう。

まとめ|修繕前か後かは「今いくらで売れるか」を基準に判断しよう

多くのケースでは、大規模修繕前のほうが売却を進めやすい傾向があります。ただし、外観や共用部の改善を強みにでき、待つ間の負担も小さい場合は、修繕後に売る選択肢もあります。

ここまで、大規模修繕前・修繕中・修繕後のメリットとデメリット、ケース別の売却判断を見てきました。最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 修繕積立金の値上げや一時金徴収が予定されている場合は、修繕前の売却を検討する
  • 工事中は、外観や眺望、共用部の魅力を内覧で十分にアピールしにくい
  • 修繕後は、改善した外観や共用部、修繕履歴を販売上の強みにできる
  • ただし、修繕後まで待つ間に費用負担や築年数が増えると、売却で不利になる場合がある
  • 売却時期は、現在価格と修繕後まで待つ費用を比較して判断する

修繕後は建物がきれいになるため、工事が終わるまで待ちたくなるかもしれません。ただ、待つ間に修繕積立金や一時金の負担が増えれば、修繕後に売るメリットを活かしにくくなります。

「修繕後なら高く売れるはず」と決めつけず、修繕前に売るメリット、待つ間の費用、工事後に期待できる評価を比べ、自分の物件に合う売却時期を検討しましょう。

修繕前に動くべきか迷ったら、まず現在価格を確認

大規模修繕の時期だけで売却判断を決める必要はありません。まずは現在価格を把握し、その結果をもとに「修繕前に売るべきか」「修繕後まで待つべきか」を検討しましょう。

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