不動産会社の規模による違いとは具体的にどのようなもの?

不動産会社と一口に言っても会社の規模、取扱う不動産の種類、抱えている顧客などそれぞれに個性や特徴があります。
自分の家を売る時、また投資用の物件を購入する時などは、その物件にあった不動産会社を選ぶことが、高く売って且つ安く買うために必要と言えるのです。
では不動産会社の規模によって、それぞれどのような特徴や得意分野を持っているのでしょうか。

鉄道系や財閥系などの大手不動産会社

東急や小田急や京王と言った有名な私鉄系の不動産会社の名前は、誰もが一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
また住友や三井など、いわゆる旧財閥にお名前を関した不動産会社もテレビや雑誌でその名前を目にしたり、聞いたりする機会は非常に多いはずです。
こういった大手の不動産会社は、急行停車駅など大きな駅前には必ずと言っていいほど店舗を構えており、全国的に支店を展開している会社も多いです。

大規模な不動産会社の特徴といえばとにかくカバーする事業分野の広さです。
自社以外にも多くの子会社を有しており、仲介専門、管理専門、サブリース専門など子会社にとって分野に特化しているというケースもあります。
売却をする時に、このような大手の不動産会社を利用するメリットは顧客を多く抱えているという点になります。
大手だけに顧客への接触回数が多く、顧客リストには全国に住む多くの人間が入っています。

また専門特価の子会社があるので、様々な不動産業務も委託することができます。
サブリースで物件を貸したい時、古い家を取り壊したい時、賃貸物件を建てたいときなど、賃貸、売買の両方で色々なシーンで頼ることができるのです。

ただし大手ならではの弱点もあり、大手の組織力があり、社員の対応なども教育が行き届いている反面、フットワークが悪い、上司の指示を仰がないと動けない、各社員の業務権限が小さいといったデメリットもあります。
スピーディーに家を売りたい、というときには大手の対応の遅さをもどかしく感じることもあるかもしれません。

特定の場所に数店舗規模で展開をしている不動産会社

次に規模が大きいのは、特定のエリア、例えば東京多摩地区などに数店舗を展開しているような中規模の不動産会社です。
こういった会社の特徴は、社員が地元の人間であることが多い、という点です。
大手の不動産会社の場合全国転勤が当たり前のようにありますが、店舗展開のエリアが限られている規模の会社であれば、転勤もなく、地元でずっと生活をしているという社員も多いのです。

また会社も地元に根づいた経営を行っており、特定のエリア内であれば大手よりも多く顧客を抱えているというケースも多いのです。
もし家を高く売りたい、査定してほしいのであれば、こういった地元に強い不動産会社のベテラン営業マンなどに依頼をすれば、思わぬ上客の話を抱えている、ということもあるのです。

地盤を持つ不動産会社は、幅広い業務内容や顧客を抱えていない代わりに、“深く狭い業務が得意”という特徴を持っています。
家を売る場合には、地元で家を探している人をこういった不動産会社のほうが知っている、というケースもよくあるのです。

個人や家族で営業しているような非常に規模の小さな不動産会社

全く支店などを持たずに、個人経営、家族経営を行っているような不動産会社もまだまだ存在しています。
こういった小さな不動産会社の良さというと、とにかく意思決定が速く大変にフットワークが軽いことがあげられるでしょう。
まさに大手の不動産会社の真逆の対応が期待できるといえます。
個人や家族であれば決定権を営業してくれる人本人が持つことが多く、その場その場での意思決定が可能です。

もちろん地元でずっと営業しているので、地元の情報にも強く、その地域を長年見守ってきただけの情報網を有しています。
こちらも思わぬ情報網を持っていることもありますし、良くも悪くも生粋の不動産会社の人間ですので、サラリーマン的な対応ではない、親身になって対応をしてくれる人を見つけることもできるでしょう。

色々な不動産会社に話を聞くことが重要

不動産を売りたい、買いたいときには特にこの不動産会社を使えば大丈夫だ、という鉄則はありません。
不動産の売買は一期一会の側面も大きいので、自分の物件を買ってくれる、また売ってくれるオンリーワンの人を探していきましょう。

そのためにはいろいろな規模の不動産会社にアプローチをすることも重要ですし、一人でも多くの営業マンにあって、信頼できる人を探すことが、成功への近道になるでしょう。