不動産流通機構レインズとは何か?【2024年最新版】

不動産流通機構レインズとは何か?

自宅の売却を不動産会社へ依頼すると、自宅の物件情報は不動産流通機構(通称レインズ)に登録されることになります。
不動産業界の人を除き、「不動産流通機構」や「レインズ」という言葉を初めて耳にする方が大半だと思います。

レインズとは、ざっくり説明すると、不動産会社のみが閲覧できるプロ向けの不動産サイトのことです。
レインズは、全国約
14万4000(2022年末時点)の不動産会社が加入しているため、数多くの物件情報の中から、買い主は買いたい物件を売り主は物件の売却先をスピーディーに見つけられるようになります。

今回は、自宅の売却活動で必ずお世話になるレインズを取り上げ、設立の経緯から、概要や機能などを細かく解説していきたいと思います。

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レインズ設立の経緯と目的

はじめにレインズの設立の経緯と目的についてお話します。

<設立の経緯>

レインズの誕生は、昭和63年の宅地建物取引業法の改正がきっかけです。


実はレインズが生まれる前からレインズらしきものは既に存在しており、昭和50年頃から不動産業界団体や個別企業ごとに独自に不動産流通機構が設立され始め、色々な活動が行われていました。

しかし、上記の法改正のタイミングで将来に向けた不動産流通の更なる活性化を図るため、当時の建設省(現在は国土交通省)が指定した既存の37の不動産流通機構を統一する形で、現在のレインズが設立されたのです。
レインズは、「不動産流通機構」の他に「指定流通機構」と呼ばれることもありますが、これは当時の建設省が「指定した37の不動産流通機構」の略した言葉なのです。

基本的に「レインズ」も「不動産流通機構」も「指定流通機構」も今では全て同じものです。
ややこしいので、ここではレインズに統一して説明していきます。

<レインズの目的>

冒頭でも簡単に触れましたが、レインズ設立の一番の目的は不動産流通(取引)の活性化です。
不動産の売却依頼を受けてから、なるべく早期に買い手を見つける為には不動産会社1社のみの情報力では限界があります。

レインズが存在することで、全国14万の不動産会社が売却物件の情報をレインズ上で共有することができ、売却物件の情報を見た全国の他の不動産会社が買主を探してきてくれるのです。

実際に不動産仲介会社の職場でもレインズは大変重宝されており、営業社員は日夜どのような売り物件が市場に出ているか目を光らせてチェックしています。

「毎朝、会社に出社してパソコン開いたら、先ずはレインズの新着売出し物件をチェックする」というようなルーティン業務となるくらいレインズは不動産仲介会社にとっては必須アイテムなのです。

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ワンポイント解説<全国にある4つのレインズ>

現在、レインズは国土交通大臣の指定により全国に4つ存在しています。
不動産会社が所在する地域によって加盟するレインズが違いますが、レインズ自体の概要や機能の違いは特にありません。

①    東日本不動産流通機構(東日本レインズ)

北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、新潟県、山梨県、長野県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

②    中部圏不動産流通機構(中部レインズ)

愛知県、岐阜県、三重県、富山県、石川県、福井県、静岡県

③    近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)

大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県

④    西日本不動産流通機構(西日本レインズ)

鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

レインズ会員資格の条件

不動産会社がレインズを利用するには下記の条件を満たしたレインズ会員になる必要があります。

<レインズ会員になるための条件>

①    宅地建物取引業を営む者であること

②    宅地建物取引業協会(宅建協会)、全日本不動産協会(全日)、不動産流通経営協会(FRK)、全国住宅産業協会(全住協)のいずれかに加盟していること

③    レインズの運営等に関する経費を負担すること

④    不動産流通標準情報システム(=レインズ)に対応した端末を事務所に備えていること

以上、上記4つの条件が課されていますが、会社の規模に関係なく、ほぼすべての不動産会社がこれらの条件に該当しています。
ですので、自宅の売却を依頼した不動産会社が、例えば町の不動産屋のような小規模であったとしても、レインズは利用できると思って頂いて問題ありません。

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レインズの概要と6つの機能

ここからはレインズの概要と機能について解説していきます。

<レインズの概要>

レインズは、指定流通機構のサーバーと会員である不動産会社に設置されたパソコンやFAXを結び、物件登録や物件検索などをオンライン上で処理するシステムです。

そもそもレインズは、Rael Estate Information Network System の頭文字を並べてREINS(レインズ)という名称になっています。
ちなみに上記の英語を日本語に訳すと、「不動産流通標準情報システム」となります。
不動産流通標準情報システムは、国土交通省不動産流通近代化センターが共同で開発した情報処理システムです。

少し専門的な話になりますが、このシステムにより物件情報の規格の統一や通信プロトコル(物件情報交換時のデータの送り方や形式などについての取り決め)、業務機能の標準化が実現できているのです。

<レインズの6つの機能>

レインズには大きく分けて6つの機能が備わっています。

①    物件情報の登録・変更・削除・成約の登録

レインズに登録できる物件情報は次のようなものがあります。

1) 媒介を受けた(=依頼を受けた)売却物件、賃貸物件
2) 販売代理物件
3) 自社所有の売却物件、賃貸物件
4) 成約済みの取引情報

登録した売却物件の売出し価格の変更等があった場合は「変更登録」を、登録した物件が成約した場合は成約価格と成約日の「成約登録」を、売り止めや他の不動産会社で成約となった場合は「削除登録」をそれぞれ行います。

②    日報(物件リスト)の配信・出力

レインズでは、新たに登録された物件や既存の登録物件で価格などの条件が変更になった物件を掲載した「物件リスト」が配信されています。
不動産業界では、この物件リストを日報と呼んでいます。
日報は、地域や物件種別(土地、マンションなど)を事前に選択していれば、毎日夜中に自動的に不動産会社へFAXされるように設定ができます。
この日報は、どのような新規物件が出たのか分かりやすいようにリスト化されているので、不動産会社の営業社員もよく目を通しています。

③    登録物件の検索

全国各地の売り物件や貸し物件をレインズで検索することができます。物件情報をかなり細かい条件まで指定して検索できるので、買主の希望に合った物件を探すことができます。
また、物件概要は文字による情報だけでなく、「販売図面」を取得することも可能です。
よく町の不動産屋の入り口あたりに紙の物件情報が貼られていますが、あれが「販売図面」になります。
また、不動産会社へ訪問した時に貰える物件資料なども基本的にはレインズに登録されている「販売図面」になります。

④    成約物件の検索

レインズに登録された物件は、その物件を登録した不動産会社から成約報告があると、成約物件としてデータがレインズ上に保存されることになります。
成約物件の情報は、過去の取引事例として検索することが可能であり、新たな不動産を査定する材料として活用されています。
ちなみに、レインズで見ることができる成約済みの取引事例は、一般向けにも情報公開されており、国土交通省が管理している「土地総合情報システム」というサイトで確認することができます。
レインズのように詳細な取引内容までは公開されていませんが、誰でも無料で閲覧することができるので、興味がありましたら一度サイトを覗いてみてください。
詳しくは、「自宅の相場価格を調べる方法」を参考にしてください。

⑤    登録済証の発行

不動産会社は、売却の依頼を受けた物件をレインズに登録したら、その登録を証明する「登録済証」を依頼者へ交付しなければなりません。
これは宅地建物取引業法による不動産会社の義務ですので、必ず登録済証を依頼者へ渡さなければなりません。

ちなみにですが、不動産会社は依頼を受けた全ての物件をレインズに登録する必要はなく、媒介契約の中の「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」の2つがレインズの登録義務となっています。
つまり、残りの一般媒介契約はレインズに登録する義務が不動産会社には無いのです。

もし、一般媒介契約で不動産の売却を依頼する場合は、依頼時にレインズに登録するように希望を伝えておきましょう。
レインズへの登録は基本無料ですので、特殊な事情が無い限り、登録を拒む不動産会社はいません。
なお、賃貸物件に関しては、専任媒介、一般媒介を問わず、レインズへの登録は義務化されていません。

⑥    各種統計データの提供

レインズでは、登録物件や成約物件に関する膨大なデータが蓄積されています。
そのデータをもとに不動産取引に関する各種統計を発表しており、登録物件数の推移や成約価格の前年対比など、日々の売却活動に役立つ情報を発信しています。

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レインズに関する不動産会社の義務

売却依頼を受けた不動産会社は、レインズに関する次の業務が義務付けられています。

<媒介依頼物件のレインズへの登録義務>

不動産会社は、専属専任媒介契約の物件は媒介契約を締結した日から5営業日以内専任媒介契約の物件は媒介契約を締結した日から7営業日以内にそれぞれレインズへ登録する義務を負います。
加えて、いずれも媒介契約を締結した日から7営業日以内に物件概要が記載されている「販売図面」を作成して登録しなければならない決まりとなっています。

<売主へ登録済証を交付する義務>

不動産会社は、売却依頼を受けた物件をレインズに登録した場合、レインズから発行される登録済証(レインズ登録を証明する書面です)を売主へ交付しなければなりません。
交付するまでの具体的な期日は定められていませんが、上記のレインズへの登録義務期日を目安として考えておきましょう。

<売主へ売却活動の報告をする義務>

不動産会社は依頼者に対して、専属専任媒介契約は1週間に1回以上、専任媒介契約は2週間に1回以上の頻度で売却活動の進捗報告をしなければなりません。
報告する内容としては、物件に対する反響数(ネット反響・電話反響)や新聞折り込み、ポスティングなどの実施した活動などです。
不動産会社からの活動報告はメールや書面がほとんどですが、売主の希望があれば直接担当者と面会して報告を受けることも可能です。

ワンポイント解説<一般媒介契約物件や賃貸物件はレインズに登録してもらえるのか?>

既に紹介した通り、一般媒介契約の物件や賃貸物件の場合、不動産会社はレインズに物件情報を登録する義務はありません。
でも大丈夫です。不動産会社へお願いすれば、無料でレインズに登録してもらえます。
実際にレインズを見てみると、売買物件であれば一般媒介契約で依頼を受けている売却物件の情報がたくさん掲載されています。

逆に不動産会社が「一般媒介契約なのでレインズには登録しません」、「賃貸物件だからレインズに掲載する必要はない」などと言ってきたら、依頼自体を考え直した方がよいでしょう。
そのような不動産会社は往々にして、「物件の囲い込み」という依頼者の利益に反した行為をしている可能性があります。

レインズに登録するかしないかで、売却するまでのスピードはかなりの差が出てきます。
売却活動を成功させる為にレインズ登録は必須です。
一般媒介契約や賃貸物件であっても遠慮なくレインズに物件を掲載するよう不動産会社へお願いしましょう。

まとめ

今回は、「不動産流通機構(通称レインズ)とは何か?」をテーマに、レインズ設立の経緯や目的、6つの機能などを紹介しました。
売主自らが直接レインズを利用したり、見たりすることはありません。

しかし、売却活動中の不動産会社とのやり取りでは必ず「レインズ」という言葉は出てきます

レインズについて全てを理解する必要はありません。
今回取り上げたようなレインズが存在する意味や機能などをざっくりと理解するだけで大丈夫です。

不動産会社と一緒に積極的にレインズを活用して売却活動を成功させましょう!

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