「大阪から千葉へ、転勤が決まりました」と言うご主人の一言で、泉谷さんの毎日は一変しました。
子どもたちの教育を考えて買った、駅から徒歩4分の新築マンション。手放すか、貸すか。悩んだ末に「売却」を決意したものの、そこからが本当の戦いの始まりでした。
3人の子育て、パートの仕事、日々の暮らし。ただでさえ忙しい毎日の中に、「不動産売却」という、とてつもなく大きなタスクが割り込んできた。しかし自分の納得をあきらめませんでした。
「何から始めればいいの?」「誰に相談すれば?」不安の中で出会ったのが、不動産AI査定サービス HowMa(ハウマ) でした。
最初は「めんどくさい」と思っていた12社との面談も、気づけば「情報を武器に変え、比較する面白さ」に変わったといいます。値段だけではなく、サービス・担当者・対応力。比較を重ねるうちに、泉谷さんは選ぶ基準が見えてきたそうです。
そんな泉谷さんの売却体験は、誰もが踏み出せる「現実的で勇気の出る一歩」であり、これから売却する全ての方にとって参考になるでしょう。
【この記事で見えたポイント3つ】
- 面倒くさがらずに「数」に会う!:10社以上の会社と話したからこそ、「良いサービス」「信頼できる担当者」を見抜く目が養われた。比較検討こそ、最強の武器になる。
- 値段だけで決めない!:査定額の高さに惑わされず、ハウスクリーニングやアフターサービスなど、会社ごとのサービスをしっかり比較。買った後の人のことまで考えたサービスがある会社を選ぶ。
「掃除」こそが一番の営業活動:毎週の内覧準備は大変だったが、水回りをピカピカに磨き上げたことが、買い手の「ここに住みたい」を引き出した。生活感を少し残すのもポイント。
売主様プロフィールと売却の概要
| お名前 | 泉谷 沙織様 |
| ご年齢 | 30代後半 |
| 物件のエリア | 大阪府堺市 |
| 物件種別 | 4LDKマンション |
| 成約価格 | 4,600万円 |
| 売却期間 | 約3ヶ月(売り出しから契約まで) |
| 売却理由 | 転勤が決まったため |
始まりは「学区」のため。転勤族が家を買うという決断
ーー本日はお忙しい中ありがとうございます。まず、泉谷さんのご家族について教えていただけますか?
泉谷様:はい、家族は夫と、子どもが3人います。小学校3年生の双子と、年中の子がいる5人家族です。引っ越す前は、私も仕事をしていました。
ーー今回ご売却された大阪のマンションですが、購入されたのはどういった経緯だったのでしょうか?
泉谷様:主人が転勤族なので、もともとはマンションの近くにある社宅に住んでいたんです。主人の会社には家賃補助が7年つく制度があったんですが、その社宅があるエリアの小学校の評判がすごく良くて。子どもたちをぜひその小学校に通わせたいな、と。
それで、賃貸で住み続けるよりは、買った方が資産になるかなと思って。ちょうど近くで新築の分譲マンションが建つという話があったので、モデルルームを見に行って購入を決めました。
ーー「この学区に住み続けたい」という思いが強かったのですね。
泉谷様:そうですね。部屋の数が足りなくなったとか、手狭になったという理由ではありませんでした。駅から徒歩4分という立地の良さも魅力で、「ここなら将来、売却もできるだろうな」という考えも少しはありました。
ーー購入時の価格は、いくらぐらいだったのですか?
泉谷様:それが、すごくタイミングが良くて。もともと4,780万円の部屋だったんですが、第一期販売で残っていた最後の3部屋のうちの1つだったんです。私たちは第二期で後ろに建つ棟を買うつもりでいたんですが、万博の影響で建設が遅れることになって。
「もし第一期の残りの部屋でよければ、600万円値引きしますけど、どうですか?」という提案をいただいて。それで、結局4,200万円くらいで購入できたんです。すごくお得だったと思います。
「家族は離れ離れにならない」転勤辞令と、売却への決意
ーーそんな思い入れのあるマンションを手放すきっかけはなんでしょうか?
泉谷様:はい、主人の転勤辞令です。辞令の確定が出たのは去年の11月の頭だったんですが、その前、9月の半ばぐらいにはもう「転勤になるけど、家族で移動できるか?」という内々の話がありました。
ーーその時、ついていくか、残るかでは、どちらを考えていましたか?
泉谷様:ついていく一択です。残るっていう選択肢は全くゼロでした。転勤族の妻として、家族が離ればなれになることは考えられなかったので。その決断が早かったおかげで、売却するか、賃貸に出すか、じっくり考える時間が持てたのは良かったですね。
ーー売却か、賃貸か。どうやって結論を出されたのですか?
泉谷様:いろんな仲介業者さんと話をして、勉強しながら考えました。賃貸に出すのもいいかなと思ったんですけど、やっぱりローンが残ったままだと、次に家を買う時に新しいローンが組めない可能性がある、と聞いて。
それに、かなり遠い場所(千葉)に行くので、何かあった時の修繕対応とか、自分たちでメンテナンスするのが難しいな、と。そういうリスクを全部考え合わせて、早い段階でもう「売却しよう」と決めました。
知識ゼロからのスタート。12社と話して「面白くなってきた」
ーー売却を決めて、まず何から始められましたか?
泉谷様:本当に、何から始めていいか全くわからなくて。とりあえずインターネットで「中古マンション 売却」とか「仲介」みたいなキーワードで検索するところからでした。
ーーそこで、HowMaのような一括査定サイトを知ったのですね。
泉谷様:はい。HowMaさんともう1社ぐらい、比較サイトから連絡をもらう形にしたと思います。
それ以外にも、自宅のポストに入っていた「マンション売却お願いします」みたいなチラシの会社にも3社ぐらい電話したので…結局、12社ぐらいの方と直接お会いして話しました。
ーー12社!それはすごい数ですね…!
泉谷様:すぐに電話がかかってきて「え、こんなにすぐにみんなと喋らなきゃいけないの?」って、最初は結構ネガティブな気持ちでした。正直、めんどくさいなって。
でも、1社さん、2社さんと話を聞いていくうちに、会社ごとの違いが見えてきて、だんだん面白くなってきたんです。自分がしっかり勉強して、どういう売り方をしたいのか、どんなサービスがついていたら嬉しいのか、そういうのがだんだん分かってきて。
もう最後は知的好奇心ですね。「この会社はなんで仲介手数料を下げてくれるんだろう?」とか、「この提案の根拠は何だろう?」とか、分析するのが楽しくなっちゃって。
ーー査定価格にバラツキはありましたか?
泉谷様:いえ、ほとんどの会社さんが同じぐらいでした。「最終的には4,200万円ぐらいで売れるでしょう」という落としどころは共通していて、「チャレンジ価格として4,700万円ぐらいから始めて、3ヶ月ごとに下げていきましょう」という戦略も、だいたい皆さん同じでしたね。
ただ、1社だけ、飛び抜けて高い金額を言ってきたところがあって。それは逆に怪しく感じて、候補から外しました。
大手と地元のいいとこ取り。私が「この人だ」と決めた理由
ーー12社の中から最終的に1社に絞り込むわけですが、決め手は何でしたか?
泉谷様:最終的には主人に「この2社、どう思う?」とプレゼンしたんですけど、私がその2社に絞った基準は、いくつかあります。
1つは、やっぱり担当者の方とのコミュニケーションですね。最終的に決めたA社さんは、LINEを交換してくれて「いつでも何でも聞いてください」と言ってくれたんです。そのレスポンスの速さが、すごく安心感に繋がりました。
ーー担当者との相性は大事ですよね。
泉谷様:はい。あとは、営業資料の質です。査定書1枚だけ持ってくる会社さんもいれば、どういうプランで売っていくか、戦略をきっちり資料にまとめてきてくれる会社さんもあって。やっぱり後者の方が「この人、本気だな」と感じますよね。
それと、地域のことをよく分かっているか。うちのマンションは「学区の良さ」が一番のウリだったので、その価値を理解してくれている担当者さんじゃないと、うまく売れないだろうな、と思っていました。
ーーそれぞれの不動産会社で「サービス」も違いましたか?
泉谷様:そうなんです!これは、たくさん話を聞いたからこそ分かった発見でした。
例えば、ハウスクリーニングサービスがついていたり、不用品処分の費用を一部負担してくれたり、買った後の人へのアフターサービスが手厚かったり。やっぱり、売った後に何かトラブルがあっても嫌なので、買った人にもメリットがあるサービスを提供している会社さんは、すごく魅力的に感じました。
その「良いサービス」を、最終的に選んだ会社さんにも交渉してつけてもらいました(笑)。「他の大手さんはこういうサービスをつけてくれるんですけど、御社ではどうですか?」みたいに交渉して。
仲介手数料は下げられないと言われたんですけど、その分、出る時のハウスクリーニングをつけてもらう、という形で契約しました。たくさん話を聞いたからこそ、そういう交渉ができたんだと思います。
週末は内覧地獄!でも、掃除こそが最高のプレゼンだった
ーーそしていよいよ、11月末から売却活動がスタートしたわけですね。
泉谷様:はい。4,750万円で売り出しを開始しました。そしたら、思った以上に反響があって。12月末までの約1ヶ月で、8組ぐらいが内覧に来られました。多い時は1日に3組とか。もう、毎週土日は内覧対応で潰れる、みたいな感じ。
ーー1番大変だったことは何ですか?
泉谷様:掃除です!もう、本当に大変で…!金曜の夜は地獄でした(笑)。
ーーお子さんがいらっしゃると、片付けは大変ですよね。内覧に向けて、何か工夫されたことはありますか?
泉谷様:不動産会社さんからは「あまり生活感をなくしすぎても、イメージが湧きにくいですよ」とは言われたんですが、やっぱり自分が見に行った時に汚かったら嫌なので、できるだけ物は少なくして、特に水回りは毎回ピカピカに磨いていました。
あとは、内覧中は私だけが対応して、子どもたちと主人は公園とかに出かけてもらいました。ごちゃごちゃしてると「この子たちが住んでたなら、汚れてるんじゃないか」とか思われたら嫌なので(笑)。
ーー他に売却活動を進める上で、何か工夫をしたことはありますか?
泉谷様:室内の写真は、主人がこだわって撮影したんです!私は「今ある状態を普通に撮ればいいじゃん」と思ってたんですけど、主人が「いや、広く見えた方がいいから」と言って、一部屋ずつ、家具を全部別の部屋にどかして、何もない状態で撮影したんです。仲介の担当者さんと3人で、何時間もかけて。


それ、どうなの?来た時のギャップがあるじゃん、って思いましたけど(笑)。でも結果的に沢山の内覧に繋がったので、良かったのかもしれません。
契約直前のどんでん返し。「隣の人が、満額で買いたいって…」
ーー購入希望者は、どう言う方だったのでしょうか?
泉谷様:1番初めの頃に内覧に来られた方が、ずっと悩んでくださっていて。その方が親御さんからの贈与を使って購入されるということで、税金関係の確認に少し時間がかかったんですが、最終的にその方と契約することになりました。
ーー価格交渉はありましたか?
泉谷様:最初に300万円下げてくれたらすぐ買います、という方もいらっしゃったんですが、内覧の反応が良かったので、それはお断りしました。
最終的に決まった方は、150万円の値下げで、4,600万円での成約です。購入価格が4,200万円だったので、諸費用を引いても、しっかり利益は出せました。
ところが契約の直前に、予想外の出来事が起きたんです!売買契約を結ぶ、まさにその3日前ぐらいに、お隣の部屋の方が「ピンポーン」ってうちに来られて。「スーモで見たんですけど、泉谷さんのお家ですよね?あの値段で買いたいので、売ってください!」って。
ーーえっ!満額の4,750万円で!?
泉谷様:はい。もう、びっくりして。その方は2LDKにお住まいで、お子さんが生まれて手狭になったから、同じマンション内で広い部屋を探していたそうなんです。もう後には引けないタイミングだったので、丁重にお断りしたんですが…。
「ああ、自分のマンションの中にも、買ってくれる人がいたんだ」っていうのは、本当に大きな発見でした。最初にマンション内にチラシを撒いておけば、もっと高く、もっと早く売れたかもしれないな、と。それは唯一、心残りに思う点ですね。
【まとめ】不動産会社を比較する時間が、納得の売却成功に直結する
泉谷さんのお話から学べたのは、「不動産会社を一つひとつ比較するのは大変」ではなく、納得のいく売却に欠かせない大切なプロセスだということです。つまり複数の会社としっかり話す時間は、最適なパートナーを見極めるための準備期間でもありました。
その準備を後押ししてくれるのが、HowMaのAI査定です。誰にも急かされず、スマホひとつで今の相場を知ることで、安心して不動産会社と話せる「知識と自信」を持てるようになります。
もし今、「転勤があるかも」「売るか貸すか迷っている」と感じているなら、まずはHowMaのAI査定で、あなたの家の今の価格を知ることから始めてみてください。
その小さな一歩が、後悔しない未来につながります。