子どもの独立や自身のライフステージの変化をきっかけに、東京での暮らしを見直し、地方移住を考えるようになった瀬上様。
売却したのは、東京都江東区の豊洲にある4LDKマンションです。
「湾岸エリアのマンション価格が高騰を続けているなかで、これ以上上がり続けるのは少し陰りが出てきたかなと思いました」
そう話す瀬上様は、売却を決める前からHowMaのAI査定や複数の不動産情報サービスを確認し、さらに不動産会社から提示された周辺成約データも見比べながら、自分なりの価格目線を作っていました。
最終的に、売り出し価格は1億4,380万円。購入希望者の反応を見ながら1億3,880万円へ価格を調整し、決断を促す形で成約に至りました。
AI査定をどのように使い、不動産会社の査定額をどう見比べ、売却価格をどう判断したのか。瀬上様に、購入の経緯から売却活動、HowMaの使い方まで詳しく伺いました。
- 1 【この記事で見えたポイント3つ】
- 2 売主様プロフィールと売却の概要
- 3 子どもの独立と地方移住。4LDKマンション売却を決めた理由
- 4 豊洲エリアの将来性を見て購入。約19年で資産価値は大きく上昇
- 5 HowMaのAI査定と複数データで、売却価格の目線を作った
- 6 査定額の高さだけでなく、根拠とやり取りのしやすさで会社を選んだ
- 7 1億4,380万円から1億3,880万円へ。買主の背中を押す価格調整
- 8 売却後の手残りを確認し、住み替えと老後資金を考える
- 9 AI査定は入口。売却活動では物件単位の情報が役立つ
- 10 【まとめ】AI査定とレインズ資料を見比べ、自分なりの価格基準を持つことが売却判断につながる
【この記事で見えたポイント3つ】
- AI査定は、売却価格を考える入口になる:瀬上様はHowMaのAI査定を含む複数の査定サービスを確認し、市場価格に近いかどうかを見比べながら売却価格の目線を作った。
- 不動産会社は査定額の高さだけで選ばない:高い査定額を出す会社でも、根拠が弱かったり営業連絡が強すぎたりする場合は候補から外した。最終的には、データに基づいて説明してくれる会社を選んだ。
- 値下げは「下げ幅」と「タイミング」も戦略になる:最初は高めの価格で反応を見たうえで、1億4,380万円から1億3,880万円へ500万円下げ、購入希望者の決断を促した。
売主様プロフィールと売却の概要
| 項目 | 内容 |
| お名前 | 瀬上 徹様 |
| ご年齢 | 57歳 |
| ご職業 | 会社員を退職後、フリーランスとして活動準備中 |
| 家族構成 | 妻・娘との3人暮らし。息子は独立 |
| 物件のエリア | 東京都江東区の豊洲エリア |
| 物件種別 | 4LDKマンション |
| 購入価格 | 約5,680万円 |
| 成約価格 | 1億3,880万円 |
| 売却期間 | 2026年4月下旬に売却活動開始、6月20日に契約締結 |
| 売却理由 | 子どもの独立、地方移住、湾岸エリアの市況を踏まえて売却を決めたため |
子どもの独立と地方移住。4LDKマンション売却を決めた理由
ーーまず、今回売却された物件を購入された経緯を教えてください。
瀬上様:当時は3LDKに住んでいたんですが、息子と娘がいて、将来的には部屋も別になるだろうと思いました。それで4LDKの物件を探して、今から18年、19年ほど前に購入しました。
上の子が小学校5年生ぐらいで、下の子は小学校入学前でした。同じ地域で探していましたね。
ーー今回、売却を決めた一番大きな理由は何だったのでしょうか?
瀬上様:子どもたちも大きくなりまして、上の子は結婚して家を出ています。下の子も大学を卒業して社会人になるタイミングで、おそらく家を出ることになります。
そうすると夫婦2人になりますし、私自身も57歳です。東京にずっと住み続ける必要もないかなと考えるようになりました。
子どもの独立、年齢的なところ、地方移住を考えたこと。このあたりが売却を決めた理由です。
ーー市況も売却判断に影響しましたか?
瀬上様:湾岸地域のマンション価格がここ何年か高騰を続けていました。ただ、今後は日銀の金利政策もありますし、海外からの購入需要も頭打ちになっていくだろうと考えていました。
これ以上上がり続けるのは、少し限界が出てきたかなと。家族構成の変化と市場のタイミング、その両方が合った感じです。
豊洲エリアの将来性を見て購入。約19年で資産価値は大きく上昇
ーー江東区の豊洲エリアには以前からお住まいだったのですか?
瀬上様:生まれは東京の世田谷です。その後、千葉の市川に住んでいた時期もありました。
本社勤務になって全国出張が多くなったとき、東京駅や羽田空港へのアクセスを考えると、市川からだと少し時間がかかるなと感じていました。そこで、東京駅にも羽田にも近く、銀座にも行きやすい豊洲エリアに注目しました。
そうした理由で、市川から豊洲エリアの3LDKマンションへ引っ越しました。その後、子どもの成長を考えて4LDKを探していたところ、目星をつけていた同じエリアのマンションが売りに出たことを知り、価格も買い物件だと感じたので住み替えました。
当時の豊洲は、今ほど広く知られているエリアではありませんでした。知人などにマンションを買った場所を話しても、「どこそれ」という反応でしたね。
ーー最初からエリアの将来性を見ていたのですね。
瀬上様:そうですね。当時は倉庫や工場が移転して跡地に少しずつマンションが建ち始めたようなエリアでした。週末にまとめて買い物をするにも、隣町まで行く必要がありました。
それが徐々にスーパーも増え、人も増えて、今では住みたいエリアとして名前が出るようになったと感じます。
ーー今回売却されたマンションは、いくらぐらいで購入されたのでしょうか?
瀬上様:新築時ではなく、築1年ぐらいのタイミングで購入しました。前のオーナーさんが転勤か何かで売却することになり、売りに出たんです。
価格は5,680万円ぐらいでした。新築販売時より200万円ほど高いくらいだったと思いますが、4LDKはこのエリアでは貴重だったので、購入する価値があると感じました。
ーー購入時から大きく価格が上がったのですね。今回の売却では、最終的にいくらで成約したのでしょうか?
瀬上様:最終的には1億3,880万円で成約しました。
リフォームはせず、現状のままで売却しました。リフォームは買主さん側でやっていただく形です。
HowMaのAI査定と複数データで、売却価格の目線を作った
ーー売却価格を考えるうえで、HowMaはどのように役立ちましたか?
瀬上様:HowMaは、かなり参考になりました。ほかのサービスと比べても、市場価格に合っている印象がありました。
いくつかの不動産情報サービスでもAI査定のようなものを見ましたが、結構ばらつきがありました。高すぎるものもあれば、かなり低く出るものもあります。
HowMaの査定は、そのなかでもトップクラスで、市場価格にかなり近い印象がありました。
ーーHowMa以外のサービスも見ていたのですね。
瀬上様:はい。複数のサービスを見ていました。各社の数字はまちまちですが、不思議なことに、全部を足して割ると中央値が市場感に近いんです。
私の場合、昨年の10月か11月ぐらいからデータを見始めていました。HowMaでもAI査定を出してもらい、不動産会社の方の話も聞くうちに、自分でも勉強しないといけないなと思いました。
数字を見ると、ピンからキリまであります。そのなかで中央値がちょうどいいのではないか、右肩上がりなのかどうか、ということを追いかけながら見ていました。
ーーAI査定だけでなく、周辺の成約データも見ていたのでしょうか?
瀬上様:はい。不動産会社の方と話すなかで、レインズのデータを見せてもらいました。一般の人はレインズを直接見られませんが、不動産会社の方が面談時に資料を持ってきてくれるんです。
そこには近隣マンションの平米単価や、成約までの期間などが載っています。そういう情報を見ながら、自分のマンションは周りより早く売れそうか、4LDKの売り出しは少ないのか、といったことを考えていきました。
査定額の高さだけでなく、根拠とやり取りのしやすさで会社を選んだ
ーー不動産会社はどのように選ばれたのでしょうか?
瀬上様:4月の頭に、HowMa経由でAI見積もりを出していただいた会社がいくつかありました。その中の3社と、別で1社を加えて、合計4社で比較しました。
そのなかで、自分とフィーリングが合い、売り出し価格の根拠を出してくれた会社と組むことにしました。
ーー査定額の高さだけでは選ばなかったのですね。
瀬上様:そうですね。営業メールや電話がしつこく感じた会社や、高額な査定額を提示してきた会社は候補から外しました。
査定額だけではなく、やり取りがしやすいかも大事だと思います。
また、高額な査定額についても、自分でインターネット上の情報を見たり、ほかの査定額と比べたりしていると、現実的な価格帯はある程度見えてきます。
その価格帯から1,000万円、1,500万円以上高い査定額が出てきたときに、根拠に納得できない内容だと、契約しても後で下げられるだけではないかと思いました。
ーー根拠の出し方に納得感があるかどうかを見ていたのですね。
瀬上様:はい。たとえば平米単価が実際に売買される金額のベースになります。そこに、4LDKの希少性や、高層階であることをどう評価するか。
そうした点を踏まえて、自分のなかで「これぐらいが妥当ではないか」という数字を持っていました。それに見合う形、あるいは根拠あるプラスアルファを提示してくれた仲介会社を選んだという感じです。
ーー4社には、どのようなことを確認したのでしょうか?
瀬上様:こちらからいくつかテーマを出して、それに回答してもらうことを条件にしました。
たとえば、買取だったらいくらぐらいになるのか。売りに出した場合はいくらで売れるのか。どちらもレンジで回答してもらいました。
リフォーム費用や仲介会社の利益を考えたときに、買取価格と売り出し価格の関係がおかしくないかを見たかったんです。実際、買取価格はすごく安いのに、売り出し価格は高い会社もありました。それはおかしいなと感じました。
1億4,380万円から1億3,880万円へ。買主の背中を押す価格調整
ーー売却活動は、どのくらいの期間でしたか?
瀬上様:仲介会社と組んだのが4月15日頃です。そこから1週間もしないうちに売却活動を始めました。4月20日頃だと思います。
6月頭に購入希望者が手を上げてくれて、ローン審査などを踏まえて、6月20日に契約締結という流れです。
ーー内覧はどのくらいありましたか?
瀬上様:4組です。そのうち2組は条件に合わないということで、ほかを探すことになりました。
残り2組は気に入ってくださったのですが、そのうち1組はローンの仮審査まで行ったものの、予算面で二の足を踏んでいました。
ーーそこで価格調整を考えたのですね。
瀬上様:はい。仲介会社からも値下げを提示しませんかと言われました。
本当は1億4,200万円くらいを売り出し価格として考えていました。ただ、仲介会社から1億4,380万円を提案され、実績も踏まえて一度その価格で出してみることにしました。
最初の価格は、私の中のチャレンジ価格よりさらに上でした。仲介会社がかなり強気に言ってきた価格です。
ーーご自身の中では、どのあたりを着地点と考えていたのでしょうか?
瀬上様:私の中では、平米単価159万円か160万円あたりが着地点だと考えていました。レインズのデータや同じマンションの他の部屋の成約結果を見て、そのくらいが実際の売買価格のラインだろうと考えていたんです。
1億4,380万円を売り出し価格に設定するのは、平米単価で見ると少し高いかなと思いました。ただ、仲介会社に実績があることもあり、一度乗ってみようと。
ただ、結論としては、内覧に来た方もやはり高いと感じていたようです。そこで、自分の中で考えていた価格に近い1億3,880万円に下げました。
ーー500万円下げたのですね。
瀬上様:そうです。普通なら300万円ぐらい下げるところかもしれませんが、あえて500万円下げました。
段階的に300万円ずつ下げていくと、買主側からすると「また2週間待てば、もう300万円下がるのでは」と思われる可能性があります。
それよりも、300万円ではなく500万円下げることで、「ここで手を上げないと、ほかの人に取られるかもしれない」と感じてもらえるのではないかと考えました。
自分の中の最低ラインの価格よりは上でしたので、欲をかきすぎず、ここで決めようと判断しました。
売却後の手残りを確認し、住み替えと老後資金を考える
ーー今回の売却活動で、後悔や反省点はありましたか?
瀬上様:後悔というほどのことはありません。自分でやってきたことなので、今の段階で後悔はないです。
ただ、もっと早く精査しておけばよかったと思うのは、売却金額そのものだけではなく、手元に残るお金です。
ーー売却後の手残りですね。
瀬上様:はい。値上がり幅が大きいので、譲渡所得税や住民税も考える必要があります。
売却価格がいくらになるかだけでなく、税金を引いたあとに手元にいくら残るのか。そこをかなり精査して計算したかったんです。
手元に残る金額が分かれば、新居の資金や老後資金としてどう使えるかも考えやすくなります。
ーー売却価格だけでなく、売却後に手元に残る金額まで見たいということですね。
瀬上様:そうですね。手元に残るお金については、売却したあとに自分でも少し勉強して、結果的に問題なさそうだと分かってよかった部分でした。HowMaにも手元に残るお金を計算できる機能はあったと思います。ただ、私の場合は住宅ローンがすでに終わっていて、残債に0円を入れる使い方ができなかったので、そのままでは活用しづらかったんです。
新居の資金や老後資金にどう充てるかを考えるためにも、売却に関する税金や、所有期間による税率の違い、特例なども含めて、売却前にそこまで確認しておけばよかったと思う部分はありましたね。
AI査定は入口。売却活動では物件単位の情報が役立つ
ーー売却を考えている人にとって、どのような情報があると役立つと思いますか?
瀬上様:自分の売却する物件がどれくらい人気があるのか、という情報です。
たとえば湾岸エリアは人気がありますよ、という広い情報はあります。でも、同じ湾岸エリアでも、自分のマンションがどれくらい人気なのか。過去1年や3年で、売り出しが何件あり、何件が成約し、成約まで平均何ヶ月かかっているのか。
そういう情報があると、近隣マンションと比べて、自分のマンションは人気が高いのか、少し弱いのかが見えてきます。そこから売却戦略を考えやすくなると思います。
ーー広いエリアの情報だけでは、実際の売却判断には足りないということですね。
瀬上様:そうですね。一般論として「湾岸エリアは人気」というところまでは分かります。
ただ、実際に売却戦略を考えるうえでは、もっと細かい情報が必要だと感じました。建物単位、近隣マンションとの比較、成約までの期間、平米単価などです。
ーーたしかに、レインズの成約情報は一般の方が直接見られるものではなく、制度上・仕組み上、AI査定にそのままつなげて表示することも難しい部分があります。だからこそ、現時点では不動産会社にレインズ資料を見せてもらいながら、物件単位で確認することが大切になりますね。そのうえで、AI査定についてはどのように見ていましたか?
瀬上様:AI査定と実際の売買価格には、ずれが生じます。それは理解していました。
ただ、AI査定は入口としては有効だと思います。「自分のマンションはいくらで売れるのか」を見てみよう、というところから興味を持つ人は多いはずです。
そこから先は、自分でも調べる必要があると感じていました。複数の査定額を見比べたり、不動産会社から出てくる根拠を確認したりしながら、自分なりに判断していくことが大切だと思います。
【まとめ】AI査定とレインズ資料を見比べ、自分なりの価格基準を持つことが売却判断につながる
瀬上様の売却体験で印象的なのは、AI査定や不動産会社の査定額を、そのまま鵜呑みにしなかったことです。
HowMaのAI査定を含む複数の査定サービスを見比べ、さらに不動産会社が持ってきた周辺成約データや平米単価も確認しながら、自分なりの価格目線を作っていました。
高い査定額を提示する会社でも、根拠が弱ければ選ばない。逆に、金額だけでなく、その数字の理由を説明できる会社を選ぶ。これは、マンション売却を考える多くの人にとって参考になる判断軸です。
また、価格調整も単に「下げる」だけではありませんでした。自分の中で許容できる価格ラインを持っていたからこそ、購入希望者が迷っているタイミングで、1億4,380万円から1億3,880万円へと思い切って価格を下げる判断ができました。少しずつ下げて様子を見るのではなく、「ここで決めよう」と思ってもらうための調整だったと言えそうです。
今回の話からは、売却では「いくらで売れそうか」だけでなく、不動産会社にレインズ資料を見せてもらいながら「その価格にどんな根拠があるか」「自分はどこまでの価格なら許容できるか」「売ったあとに手元にいくら残るか」まで、積極的に確認し、自分なりに分析しておくことが大切だと分かります。
AI査定は、売却価格を確定するものではありません。それでも、自分の不動産が今どのくらいの価格で見られているのかを知る入口として、大きな意味があります。
HowMaのAI査定なら、物件情報を入力することで、現在の推定価格を手軽に確認できます。まず自分のマンションの価格目安を知ることで、不動産会社の提案や周辺成約データ、売却後の資金計画を考えるための基準を持ちやすくなります。
不動産売却を検討するときも、まずは自分の不動産が今どのくらいの価格で見られているのかを知ることが第一歩になります。価格の基準を持つためにも、まずはAI査定から始めてみませんか。