AI査定をしたけれど、不動産売却を進めていくにあたり、たくさんの論点や疑問に当たりますよね。
ここでは、HowMaに寄せられたユーザー様の質問をご紹介させていただきます。似たお悩みの方がいらっしゃいましたら、ご参考にしてみてください。
(※個人が特定できるような質問は、質問意図が変わらない範囲で内容に一部フェイクを入れますので、現ユーザー様は今後も安心してお問い合わせください。)
任意売却が売れない理由は3つ
住宅ローン返済が困難になった場合には、任意売却を検討します。しかし任意売却で売れない状況に陥る方も少なくありません。理由は、大きく分けると3つあります。
- 全ての債権者の同意が取れない
- 価格が高すぎて売れない
- 買主は住宅ローンを組めない可能性がある
それぞれについて説明します。
売れない理由①全ての債権者の同意が取れない
まず、全ての債権者(銀行など)の同意が取れないと売却活動を始めることができません。銀行は基本的に任意売却の承認に積極的ではないので、任意売却の同意を得るまでは銀行と交渉する手間と労力が掛かってしまいます。
具体的にどう進めるのかを簡単に説明しますね。
まず登記簿には、差押登記が入っています。複数入っている場合もあります。それらを全部抹消した上で、新しい所有権へ移転するのですけど、全部同時にやります。理由は残代金がないと、債権者が抹消処理をしてくれないのです。だから全てを決済日にやるので、銀行側からすると貸し倒れのリスクになるので、やりたがらないのが実情です。
債権者との交渉には任意売却の専門家(不動産会社、司法書士事務所、弁護士事務所、任意売却支援団体など)に支援を受けながら行うこともできます。
ただし全ての不動産会社が任意売却に強いとは限りません。大手不動産会社や家の近くの不動産会社に行ったとしても、上手に捌いてくれるわけではないので、任意売却専門の不動産会社を検索して探してください。
ただ結局は、買主(=買取業社)を連れてくるので、その周辺エリアで任意売却の実績がある会社をいくつかピックアップして、選択肢の中でも自宅に近い、その不動産に近い会社を選ぶようにしたらいいですね。
任意売却を扱っている会社は、市内どこでもやってますとか、全国どこでもやってますとか、結構手広いところが多いですが、事務所所在地は必ず見てください。
売れない理由②価格が高すぎて売れない
任意売却に限らず、相場より高すぎると売れません。さらに任意売却は市場価格より安くなる傾向にあるので、大幅な値下げをしないと購入希望者が見つかりません。
売却期間が限られていることと、次のような買主にとっては不利な特約が売買契約に入るから安くしないと売れないのが現状です。
- 白紙解約(債権者の同意を条件とする特約条項):債権者が差押登記や抵当権抹消を拒否しても、買主から違約金を請求されない
- 停止条件(抵当権・差押登記を抹消することを条件とする):滞納があり売却代金で完済できない場合は契約を白紙に戻せる
- 契約不適合責任(瑕疵担保責任)は免責とする:一般的には引渡し後3ヶ月は修理費用支払いが必要だが、建物・設備の欠陥について責任を負わない
- 現況有姿売買とする:建物や設備などの不具合があっても、今ままの状態で売る
他にも交渉次第で「登記簿面積で売買をする、測量しない」という特約を入れる場合もあります。コストや時間の制約から「登記簿面積売買」とすることが多く、後から売買代金が変更されることを防ぐためです。
ただし買主にとっては本当の面積と異なるリスクがあるので、実測取引で進める場合もあります。
実は、私の初契約が任意売却でした。会社が運営しているサイトに任意売却の物件を載せて、そこに問い合わせいただいた方を案内していました。
安かったから問い合わせは多かったですけど、室内を見たら壁に穴が開いたり、室内がボロボロで、嫌なことがあったんだろうなと思いましたね。当然、契約不適合責任や設備の保証とかは一切ないんで、フルリフォーム前提で買ってもらいました。
売れない理由③買主は住宅ローンを組めない可能性がある
先ほど紹介した事例では、最終的に購入した方が現金一括だったから何も問題なかったのですが、住宅ローンもつきにくいですし、すごく難しいです。
実は物件などの状況次第ですけど、結構ローンはつかないです。
住宅ローンは特に難しいんじゃないかと思います。競売になると当然ローンは使えないんですけど、その1歩前の差し押さえが入った任意売却も、ローンはきついです。
でもローンで買ってもらったことありますよ。ただ、その時は親族でした。事業融資など、住宅ローンに限らず、いろいろな方法を駆使すれば、借入をすることはできると思います。
結論、差し押さえ登記が入ると売却価格は安くなる可能性があるので、任意売却になる前の、ちょっとお支払いがキツイ時から売却を検討しましょう。
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