任意売却はどんな場合にできる?メリットやデメリットも紹介!

任意売却はいつできる?

任意売却はいつできる?

不動産を売却するときの一つの方法に、「任意売却」があります。一見すると仲介での売却と変わりはありませんが、任意売却は一般的な不動産売却とは異なり、いくつかの条件を満たしたときに限り行える方法です。

任意売却は住宅ローンが残っているままでも、抵当権や差し押さえをせずに、売却を認めてもらえます。債権者にとっても、自己破産よりも返済にあてられる金額が増えるのでメリットがある方法です。任意売却が認められるケースを紹介します。

住宅ローンが払えないときに任意売却する

慎重に検討して組んだ住宅ローンも、何らかの事情で返済が難しくなってしまう場合があります。住宅ローンが滞る理由は、給料の減額やリストラ、倒産、転職したが失敗した、怪我や病気が理由で休職、または仕事を辞めた、ほかのローンの支払いが苦しくなったなどさまざまな理由があります。

住宅ローンを6か月以上滞納してしまうと、住宅の権利が債権回収会社や保証会社に移ってしまいます。住宅ローンが残ったままの家は、自由に売却はできません。

所有権がなくなってしまった場合は、残りのローンを一括で返済するか、任意売却をするか、競売にかけられるかの3つの選択肢しかありません。住宅ローンを払えないために権利が債権回収会社や保証会社に移ってしまうので、一括返済できるケースは少なく、任意売却を選択する人が90%にのぼるともいわれています。

自己破産したとき

自己破産が裁判所に認められると破産管財人が選任されて、一定の資産を除いて財産を債権者に分配します。

自己破産する前に任意売却をすれば、住宅ローンを完済できる可能性もあり、また差し押さえられるものを減らすこともできます。

所有している財産をすべて処分してから自己破産すると破産管財人の選任はされず、出費を抑えられるメリットもあります。

ほかのローンが払えなくなったとき

住宅ローン以外にも、車のローンや子どもの学費ローンなど複数のローンを抱えている人も少なくありません。

住宅ローンはなんとか払い続けていても、ほかのローンの支払いが滞ってしまうと、持ち家を差し押さえられてしまう場合があります。

ほかのローンの滞納で、家の所有権が債権回収会社や保証会社に渡ってしまったときに任意売却をすれば、売却したお金で住宅ローンの残りを完済したり、大幅に減らしたりすることもできます。

不動産売却や競売と任意売却の違い

不動産売却や競売と任意売却の違い

任意売却と不動産売却や競売との違いについて詳しく紹介します。

どちらも不動産売却の方法ですが、売却金額に大きな差があり周囲に与える印象も異なります。

不動産売却

所有している不動産を売却する一般的なやり方です。

不動産売却は決してマイナスの理由ばかりではなく、住み替えや相続税の支払い、借入金の返済など、理由はさまざまです。不動産を売却するときは、仲介業者を選んで価格を設定して売却します。

最初に価格の相場を一括査定などで調べて、その後不動産会社に実際に不動産を見てもらって詳しく査定してもらいます。

売却価格は、仲介会社が決めるのではなく査定額や相場をもとに売主が決めます。買い手がついたら仲介会社への手数料を支払って、残りの金額は売主が手にできます。

競売

競売は家の所有者が住宅ローンを払いきれずに滞納してしまったときに、債権者が担保として家を差し押さえて売却する方法です。

任意売却に似ていますが、競売の方が所有者にとっては条件が悪く、債権者の取る最終手段といえます。

不動産が競売にかけられるのは強制で一般の不動産売却の相場の65%程度の金額で売買されてしまいます。

また、裁判所に支払う約80万円前後の競売費用が住宅ローンに上乗せされてしまいます。

競売前に裁判所の職員が調査に来たり、競売物件の情報がインターネットに掲載されたりしてしまうため、知り合いや近所の住民などに競売にかけられていることがわかってしまう可能性があります。

任意売却するメリットとは

任意売却するメリットとは

住宅ローンを滞納した人の多くが選択する任意売却。どのようなメリットがあるのか詳しく説明します。

任意売却は債務者にとってだけではなく、債権者にとっても任意売却で売れた金額で、少しでも債務の返済に当ててもらう方が自己破産よりメリットがあるため、任意売却を承認してくれるケースがほとんどです。

競売よりもよい条件で不動産を少しでも高く売却できる以外にも、いろいろなメリットがあります。

ローン支払い中に売れる

一般の不動産売却の場合は、住宅ローンが残っていると不動産は売れませんが、任意売却はローンが残っていても売却できる点が大きなメリットです。

所有している不動産の権利は、ローンの滞納で債権回収会社や保証会社に渡っているので、任意売却する前に銀行などの債権者の承諾が必要になりますが、不動産を売ることで現金の収入が入るので、滞納していた住宅ローンの一部または全額の返済にあてられます。

相場と同じように売れる

競売の場合は住宅ローンを滞納したため強制的に担保である不動産を差し押さえられ、競売費用も加算されて一般の不動産売買の相場の65%程度の価格で取引されてしまいます。

一方任意売却は、通常の不動産取引とほぼ変わらずなるべくよい条件で売れるよう時間をかけたり、多くの買い手に検討してもらえるよう宣伝や情報を発信したりします。

そのため市場価格の相場に近い価格で売れるメリットがあります。少しでも残っているローンの残額を減らせるのです。

ローンの分割返済ができる

通常の不動産売却の場合、ローンが残っているなら一括で返済しなければいけません。しかし、任意売却の場合はローンの分割返済ができます。

不動産を任意売却しても、住宅ローンが残ってしまう場合もあります。そのときは債務者は残った住宅ローンを引き続き返済しなければいけません。

しかし、住宅ローンの滞納によって不動産の権利が債権回収会社や保証会社に渡って任意整理をする事情を考慮してもらえるので、以前の返済額よりも低い金額の設定にしてもらえます。

任意売却後の生活に支障のない額で、一般的には返済額は毎月5,000円〜30,000円程度となります。

手数料を差し引ける

一般的な不動産売却をする際には、不動産会社への仲介手数料や測量費用、登記料などの経費がかかります。

諸経費は不動産売買価格の3~5%程度になります。

しかし任意売却の場合は、売買の金額から諸経費を支払えるので買い手がついたときに不動産の売却金額から諸経費を支払えます。

住宅ローンが払えなくなったうえで任意売却を選択した人にとっては、新たに経費にかかる費用を捻出する必要がない点もメリットです。

また、債権回収会社や保証会社に交渉すれば売却の金額から引っ越し代金を差し引いてもらえることもあります。

引っ越し費用は、最高で30万円程度ですが、自宅を売却して売却金額を住宅ローンの返済にあてたあとで引っ越し費用を作るのは難しい人にとって負担を減らせるでしょう。

任意売却のデメリット

任意売却のデメリット

任意売却はさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。詳しく紹介します。

売却金額は手元に残らない

任意売却で不動産を売って得られたお金は、債務者の手元には残りません。売却額は残っている住宅ローンの返済にすべてあてなければいけません。

住宅ローンを返済してさらに売却で得たお金にあまりが出れば、初めて債務者が自由に使えるようになります。

売却するときの手数料や経費は売却額か差し引かれるため、住宅ローンの支払いが残ってしまうことも。引っ越し費用も債権者と交渉のうえ売却額から捻出することもあります。

ブラックリストに載る

任意売却をする時点で、ブラックリスト(個人信用情報)に載ってしまいます。不動産の権利が所有者から債権回収会社や保証会社に移るのは、6か月以上住宅ローンを滞納しているときです。

任意売却を選択する時点でブラックリストには載っています。ブラックリストに載ってしまうと、約5年間ローンなどを利用できなくなります。

競売にかけられる場合がある

任意売却を選んでも競売にかけられてしまうケースもあります。任意売却で販売していても長く買い手がつかない場合は、早く債務返済を進めるために競売を申し立てられてしまう可能性があります。

競売で買い手が決まってしまうと、任意売却はできなくなります。当初の販売価格より低い金額で売らなければいけなくなってしまうこともあるのです。

任意売却は信頼できる不動産会社を通して

任意売却は信頼できる不動産会社を通して

任意売却をするときは不動産会社に相談しましょう。

金融機関などの債権者が任意売却を認めない場合もあるので、任意売却を扱ってくれる不動産会社と作戦を立てる必要があります。

任意売却の方法やスケジュール、金融機関との交渉なども行ってくれるので、信頼できる不動産会社を探すことが先決です。

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