マンションを購入する時に、入念に内覧をしない人はいないでしょう。
設備、周囲の環境、治安や買い物、一緒の建物に住む人についてもじっくり調査するはずです。しかしそれでも想定外のトラブルは起こるもの。
ここでは住む前には気づきにくいマンショントラブルの実例を挙げていきます。内覧をするときの参考にしてみてください。
足音や騒音がうるさい
マンションで最も頻繁に起こるトラブルが、上の階に住む住人の足音などの騒音問題です。
最近の防音性に優れたマンションでは、隣人と騒音で問題になることは少ないですが、普段顔を合わせることも少ない、上の階の住人が特に問題が起こりやすくなっています。
隣の部屋の住人にはお互い様ということもあり、騒音を立てないようにする人は多いのですが、子供がいる家庭では足音が発生するのはどうしても避けられない面があります。
それでいて自分たちが思う以上に下の階に響くというケースが多いので、マンション内でのトラブルに発展しやすいのです。
更に事前に確認し、上の階に子供がいないということを確認しておいても、引っ越しなどで子供がいる家庭が上の階に住む可能性もあります。
最初に入念な調査や対策を行っても、無意味になることもあるのです。
またもう一つ多いのが勝手にマンションを民泊施設として観光客に貸し出すことによる騒音です。
しかし最近では民泊の規制が強まり、非合法な民泊施設はマンションの管理組合の合意のもとで追い出されるケースが増加しているので、まだ対策やしやすいといえるでしょう。
ディスポーザーの排気口が窓の近くにある
最近マンション住人からの提訴で大きな問題となった事例の一つに、生ゴミ処理用のディスポーザーの排気口の臭いというものがありました。
バルコニーの上に、ディスポーザーの排気口が設置されており、そこから生ゴミ処理をした後の悪臭が部屋に入り込むというものです。その部屋の住人が健康を害したとして、マンションを訴訟したとニュースなどでも報道されました。
更にディスポーザーの騒音や夏でも窓を閉めないといけないストレス、エアコンの電気代など様々な問題が併設して起こり、マンション側と裁判になっています。
ディスポーザーで生ゴミ処理ができるのは大変便利ですが、その設備を利用しているとキッチンに悪臭がこもりやすいという声も聞かれます。
さらに裁判で明らかになったのですが、マンションのディスポーザー排気口設置に関する法令は国土交通省でも特に定めていません。
ディスポーザー設備のあるマンションは多いですが、そこから悪臭が漂ってこないか、また窓を開けると風の流れで生ゴミ臭が入ってこないかなどは、一度内覧をしただけではわからないこともありますし、新築マンションでは、住人がいないのでまず気づくことができないのです。
タワーマンションを買ったのに部屋の前にマンションが建った
タワーマンションを購入した理由として、高層階の眺望を楽しみたい、そう思う人は多いものです。
建てたときには目の前に建物がなければ、夜の街などを見下ろす絶景とも言える光景が楽しめることがあります。
しかしもし目の前に同じような高さのマンションが建ってしまったら、その眺望はどうなるでしょうか。全く目の前の光景が塞がれるということはありませんが、それまで見えていた光景が全く異なってくることでしょう。
また他人から見られないので、高層階に住む人はカーテンを付けないことも多いのですが、同じような高さのマンションができてしまうと、他人の視線が入ってくるようになり、同時にこちらの視線も相手に意識されるようになります。
高さという開放された空間に住みたいという願いはもろくも崩れ去り、それまでの生活も一変してしまうのです。
しかしながらマンションが他に立つことは、当然想定される出来事の一つといえまし、目の前のマンションに立ち退きが要求できるわけはありません。
このようなことは絶対に避けるということはできませんが、周辺に近々建設計画があれば調べられますし、もう建てる場所のないエリアを選べば、後からマンションが建つという可能性を減らすことは可能です。
ペットに関するトラブルも多い
トラブルの発生源になるのは人間だけではありません。
高級なマンションではペット飼育可能なマンションもありますが、許可されているからといってペットトラブルが怒らないわけではありません。
例えばペットが苦手な人はエレベーターで一緒になるだけで嫌がることもありますし、臭いがつく、糞尿が下の階に垂れる、共有スペースに毛などが残って動物アレルギーの人から苦情が来ると行ったこともあります。
もちろんペットの鳴き声や足音なども苦情の理由になりますし、許可されている以上の大きさのペットを飼ったり、子供が噛まれたり、逆に勝手にペットに触って怪我をさせた、というトラブルが起こることもあります。
ペットのトラブルは管理組合の話し合いで解決するしかありませんが、こういったトラブルを避けたいのであれば、事前に調査をするだけではなく、最初からペット飼育不可の物件を選んだほうが良いです。
まとめ
住む前に気づきにくいトラブルを回避するには、新築よりも中古マンションを選ぶというのも一つの方法です。
住人の声などを聞いて、自分が想像しにくい問題が起きていないのかなど、口コミサイトやSNSを覗いてみましょう。