中古マンションを買う、価格以外のメリットとは?

日本では海外と比較して未だに新築信仰が根強く、内閣府が実施したアンケートでは、2015年時点でも70%以上の人は、新築の一戸建てもしくはマンションを第一希望にしているという結果が出ています。

しかし中古マンションは決して古かろう、悪かろう、安かろうではなく、ポイントを抑えて調べていけば、新築マンションよりも住環境が良いものも多くあります。

では一体中古マンションには、価格以外にどんなメリットが有るのでしょうか。

大きな駅の良い立地は、すでに多くのマンションが建てられている

まず当然ですが都内や都心の主要な駅の周辺にはすでに多くのマンションや商業施設が建てられています。

駅に隣接しており、雨に濡れないで駅まで行ける、買い物もそこで済ませられる、といったような新築マンションに住みたい場合は、電鉄会社が開発しているようなマンションを購入する必要がありますが、そうなると新宿などのターミナル駅から1時間弱は見積もる必要があります。

良い立地はすでにほとんど都心では余っておらず、今は建て替えを待つか、徒歩10分など多少距離が離れた場所の新築マンションを探すしか無いでしょう。

お台場エリアで新築マンションが増えているのは、昭和の時代にほとんど建物がなかったからです。

23区、山手線や中央線で駅に非常に近いマンションを探すならば中古を購入するのが現実的といえます。

人が長く住んできて問題がなかったという、実績がある

横浜市で2014年に大規模なマンションの施工に対する問題が発生しました。

大手デベロッパーが手がけており、その信頼性は非常に高いものと期待して購入した人が多かった物件ですが、それでも問題が発生することはあるのです。

新築マンションというのは、結局は今までそこに誰も住んだことがないので、そこが本当に安心できるのか、安全なのかは価格やデベロッパーを見て判断するしか無いのですが、そんな期待もあっけなく裏切られることもあります。

その点で中古マンションは15年や20年、そして30年と長年人が住み続けてきた実績があり、その実績は信頼性への担保と言えるでしょう。

関東でも東日本大震災のときが大きな揺れが発生しましたが、そこで何も問題がなかったマンションならば実際に耐震性は高かったといえます。

1981年以降の耐震基準マンションならば、今の耐震水準マンションと同じ耐震基準の元でつくられているので大きな性能の差はありません。

本当に震災や災害に強い物件を探すのならば、新築よりも実際に災害を乗り越えてきた実績にある中古マンションを選ぶほうが良いかもしれません。

修繕計画が実施されていれば、住民のモラル面でも機能面でも安心

そして新築マンションに住む際に、もう一つの懸念材料は同じマンションに住む住民のモラルです。

騒音やごみ捨てで問題が発生することはよくありますし、プールなどの設備がついている高級マンションを買っても、結局住民がいつかず、維持費を僅かな住民だけで負担する羽目に陥り、設備が機能不全になったり、無理に維持をするために非常に高額な管理費を取られたりするといった問題も起きています。
しかし中古マンションの場合はそのような状況もしっかり購入前にチェックできます。

10年、15年と定期的な修繕は実行されているのか、大規模修繕のための修繕積立金は集まっているのか、今後の計画はどうなっているのか、住民はどんな人間が多いのかなど、実際の住み心地や支出に大きく影響するポイントを確認できれば住んだ後に後悔をすることもなくなるでしょう。
そして修繕積立金が集まっているか、設備が清潔に保たれているかは、住民のモラルを確認することも出来ます。

新築のマンションというと、非常に高額なだけに、誰しもが理想的な生活を送れる期待して購入することでしょう。

しかし新築物件は未知数な要素も多く、ある意味不安要素も大きいといえます。

それよりも格安で購入ができて、立地も良いものが多い中古マンションには、意外なお宝物件が眠っているかもしれません。